暴露
「ふぅ。着いた」
「意外と長かったな」
「そうだね」
電車に乗っていた時間は約三十分。短く感じるが、何もする事が無かったので余計に長く感じた。
「ってか喉渇いたなあ。しかも超暑い」
うだるような暑さ。早く水族館に行きたいという思いはあるが、水族館はまだまだ先だ。
「そうだな」
「あそこはどうかな?」と由依ちゃんが指を差した先にはおしゃれなドリンク専門店があった。由依ちゃんらしい店だ。
「まだ時間あるから行こう」
私はジュース類があまり好きではないので、アイスティーにしようとしたが、みんなジュースを頼んでいたのでジュースにした。
意外と美味しかった。
みんなと話していると、無許可で慎二くんが私の飲み物を飲んだ。
「か、間接キス……」と私はがたがたと震えながら言った。
「あ、ごめん。ごめん。俺のだと思って……」と慎二くんはわざとらしく言った。
「え……」とみんなは驚いているが「大丈夫。付き合ってるから」と慎二くんは何も考えずに言っていた。
完全にバレてしまった。
「か、彼女ー⁈」とみんな声を揃えて言った。
「い、いつ付き合ったの?」と光くんが勢いよく言う。
「約一年前」
「もっと早く言えよ。祝ってあげたのにーっ」と遥はむすっとしながら言った。
「秘密にしたかったんだ」私は少し照れた。
「だから名前呼びだったんだね」
「うん」私と慎二くんは頷いた。
休憩は終わり、水族館だ。
「七人だと多すぎて行動しづらいから、ペアを作ろう」
「ペアって、誰と組むの?」と、また一人になってしまうかもしれないという恐怖でつい言ってしまった。
「じゃあ、私が決めるね。えーっと……七人だから三組になるね。うーん……光くんと淳司くんと明くんで一組、私と由依ちゃんで一組、慎二くんと結月ちゃんで一組。どうかな?」
多分、遥ちゃんは私と慎二くんが付き合っていると知って一緒にしたのだろう。
「OK!」
「じゃっ、行こーぜ!」
光はのりのりで水族館に向かった。
班で分かれた後、ふと疑問に思った。
「あれ? 昼食ってどうするのかな?」
「確かに。聞いてみれば?」
私はすぐさまチャットアプリを起動し、文章を送った。
結月「昼食ってどうするの?」
遥「昼食は各自で食べる!」
結月「了解ー」
各自で食べるということは慎二くんと一緒に食べる。緊張するなあ、と思う。
「どうだった?」
「各自で食べるって」
「良かった……」と慎二くんはボソッと呟いた。




