なんだろう?
なぜ下の名前で呼ばれるのだろう。私はすごく気になった。
「結月、下の名前で呼ばれたいらしいって」
「りょーかい!」
いやいやいや、私はみんなに下の名前でよばれたいって言ってない。
由依ちゃんと遥ちゃんは分かるけどあの三人どうしてなのだろうか。
最初呼ばれた時は名字だった気がする。
元の世界に戻る前に解決したい。戻れるかは別として。
「ふぁぁー」と大きなあくびをする。
もうこんな時間なんだ。
時間が過ぎるのって早いな、と思いながら布団に入った。
いつものように目覚まし時計が鳴る
いつものように支度をし、家を出る。
私の“いつものように”は二次元が普通になってきた。
イジメもない、友達もすごく多い「ごく普通」の人になった。
その「ごく普通」は私にとって幸せだった。みんなにとっては普通だけど私は特別だと感じた。
狭い空間にずっと閉じこもってて解放されて感じがし、どんよりしていた気持ちが一気にに晴れ渡った感じがして気持ちが良かった。
もしかしたらもう、戻れないかもしれないって言ってたけれど今はずっとここに居たいと思う。
他の人はこれが「普通」なのか。私の「普通」は悪口言われ、無視されたり、誰にも愛されない日々が普通。
だけどみんなは友達と一緒にいたり、笑い合ったり。そんな日々を送っているのか。
私は羨ましいと思った。
私はぼーっとしながら歩いていると慎二くんと合流した。
「結月、おはよう」
「……! おはよう」
ぼうっとしてて気づかなかった。
「大丈夫?」
「大丈夫。大丈夫。でも……」
私は一瞬ためらった。
「結月。隠すな。バレバレだ。何かあったのか? 本当に」と慎二くんが言った言葉が脳内で繰り返される。
私はさっき考えていた事を話した。
「そっか」
「うん」
「今日は席替えをします。席はあみだくじで決めます。紙が回ってきたら名前を書いてください」と先生が言った。
クラスは大騒ぎ。どこの席になるのかな、と私はワクワクした。今は慎二くんと離れている。
紙が回ってきた。こういうのは真剣に考える必要はない。適当に書いとけばなんとかなる。
「全員書き終わったので、席を移動したいと思います」
「〜さんはここ〜さんはここ……」
私の後ろは誰だろう。と思い、振り返ると慎二くんがいて、「よろしく」とにこにこしながら言った。
「よろしく」と私はぎこちない笑みを浮かべた。
これはきっと夢だと思い、目を擦った。
「結月?」と慎二くんは心配する。
「えっと……」と言い訳に困ったが、すぐに思いつき、「目にゴミか入った」と嘘っぽく言った、
「じっとしてて」と言われ、慎二くんは私の目を見た。
相当近い。残り五センチくらいだ。慎二くんの瞳に私が映る。眩しい。太陽よりも眩しい。いや、宇宙一眩しい! もう耐えられない。
「と、取れたみたい」私はギブアップした。
「良かった」と慎二くんは笑った。
私はフリーズした。
「結月? 大丈夫?」
「だ、大丈夫!」




