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まだ名前はつけたくない  作者: ギルル
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#1 なぜ?話しかけられた?《そふ視点》

ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします!

今日もなんにもないいつも通りの日。そんな日々が私にとっては嬉しい。

今日もいつもどおり朝早くの無人教室に着くと…

そこには転校生の中村 莉斗(なかむら りと)の姿があった。

彼は転校して来たばかりなのにクラスに馴染むのはとても早く、瞬く間にクラスの中心人物となった。

そんな彼は明るく、男女問わず仲が良い。こんな彼だからこそ人を惹きつけるのだろう。

しかし、こんなモブのような私からしたら近づきにくく、自分とは別次元人だと遠ざけていた。

なのに!そんな彼が今、この朝早くに私の目の前にいる…。

(どうしよう…関わりたくなかったのに…ここは逃げてしまおう!)

そう思い、教室を出て行こうとしたら突然


「祖父江さんだよね?、こうやって話すのは初めてかな。」


と声をかけてきた。私は声をかけられるなんて思ってもみなかったので驚いて固まってしまった。

彼は近づいてきた。それに気づき、ふと我に帰った私は


「あ…うん、そうだね…」


と少しずつ距離を離しながら、返事をした。


「よかった〜俺さ、ずっと祖父江さんと話してみたかったんだよね!」


「…そうなんだ」


「クラスの子に聞いたら、祖父江さんは学校来るのがめっちゃ早いって聞いて。」


「…」


わ、私の勘違いじゃなければ、この人、すごいこと言ってません!?

だ、誰か助けて…早く来てくれ…このままじゃ勘違いしてしまう…


「あ!私、今日、日番だったんだ!職員室から出席簿と日番日誌とって来なきゃ!」


「え、今日の日番は祖父江さんじゃない…」


私は教室から逃げ出すように出て行った。


(どこへ行こう…。教室には戻れないし…とりあえず、教室から一番遠い別館に行こう。)


「はぁ…、もううんざりや。なんでいるんよ〜」


走ったせいなのか心臓がどくどくと脈を打っている音で騒がしい。

私は脈を安定させるのと同時に中村くんの言葉についた考えていた。

こ、これは少女マンガ的な展開なのではないのだろうか!

中3になっても恋をしたことがない私からしたら期待してしまう。

こういうところが痛々しくて仕方ない。

大して私が気にすることでもないから今日のことは忘れてしまおうと決めた。

(少しは期待しても許される…よね?)





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