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愚者の心臓・蜂娘 〜蜂をナデナデする話〜  作者: ✨️ゲーミング百合✨️
みんなのせかい 〜降り注ぐ青い雨〜
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アオサの異変とユイキリの決断




 プリンの大地で抱き合う親子。


 ユイキリはアオサ?の青髪に指を走らせる。


 5本の指に絡めてサラサラ撫でるのだ。


ユイキリ「うふふふふ〜♪」

アオサ?「あうあうあ〜」


シェード「何、アレ?」

ジヒナ「いや、光景はシュールだけど、ただならぬオーラが…」

シオサ「うーん、心音認証ではママのはずなんですけど、まさか高度な偽装?」


 アオサの変わり様にみんな困惑しているようだ。


ユイキリ「とりあえず船に戻りましょう」


 アオサをくるりと回し、お姫様抱っこの体勢へ。


 プリンで汚れた足を上げ、そのままゆっくり歩き出す。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [18ターン目] 場の空気がソワソワする


ユイキリ「貴女、アオサちゃんに寄生したスライムね」ナデナデ

アオサ?「あ、ぁぅぁぅ」もじもじ


 実はアオサに自由はあんまりない。ママの言う事を聞いてナデナデされるのが最高の幸せなのである。


 そんなアオサを乗っ取ってしまったスライム。存在レベルでアオサに同化した結果、ママにナデナデされると無条件に喜んでしまうのだ。


ユイキリ「『はい』と答えなさい。それがアオサの幸せよ」ナデナデ

アオサ?「あう?」


 ナデナデが加速する。


ユイキリ「ほら、早く」ナデナデ

アオサ?「ぁぅぁぅ、えと、あの、はい」


 アオサ?はとろんとした目で頬を赤く染める。


ユイキリ「よしよし〜♪」ナデナデ

アオサ?「んふぅ〜♪」


ユイキリ「なでなでぇ〜♪」ナデナデ

アオサ?「キャッキャ♪」


シェード「何あれ?」

シオサ「うーん、とりあえず楽しそうですね」


▼▼▼▼▼▼▼▼



 [19ターン目] いつの間にか空気が緩む


ユイキリ「アオサちゃ〜ん(仮)、おっぱいの時間ですよ〜」

アオサ?「ええっ!?」


ユイキリ「ほら、飲みなさい」ガバッ

アオサ?「え、あ、はい」ぱくっ


  んくんくんく んくんくんく



 アオサは目を閉じ喉を鳴らす。


アオサ?「ふぃぃ」げぶぅ

ユイキリ「うふふ」ぽんぽん


 アオサの目は半開き。眠気が見える。



 [20ターン目] 突然、ユイキリの目が薄く開いた


ユイキリ「アオサちゃ〜ん、今度は私の番よ〜♪」

アオサ?「ぁぅ、えっ?」


ユイキリ「アオサちゃんもママになったからおっぱい出るわよね〜」

アオサ?「え、え、え?????」


ユイキリ「ちょっと失礼〜」

アオサ?「ふえ?」


ユイキリ「いただきま〜す」がじがじ

アオサ?「!!?!!!?????」


 無い胸に無理やりかじり付く。




 ごくごくごく ごくごくごく


  ごくごくごく ごくごくごく


   ごくごくごく ごくごくごく




 この時、不思議な事が起こった。


 アオサ?の身体が縮んでいくのだ。風船の空気が抜けるように。


 そして、青いスライムがウネウネと形を変える。


 アオサ?は幼女の姿になってしまった。



 そしてユイキリから何やらハチミツ色のオーラが……?




 [21ターン目] 縮んだアオサ?に視線が集まる


シェード「ちっちゃくなったの!」

ジヒナ「ああ、ちょっと可愛いかも」

シオサ「なんだか妹みたいです。」つんつん


 皆さん興味深々なご様子。


ユイキリ「アオサちゃん(仮)は何処から産まれたのかしらぁ〜」

幼女アオサ?「えっと、あたち、星だったの。気づいたら意識があったの」



◯◯◯◯◯◯◯◯



 むか〜しむかしある所に、【おほしさま】がありました。


 【おほしさま】は何でも吸い込む危険物でした。


 時間を吸い込み、空間を吸い込み、無限のパラレルワールドごと根こそぎ吸い込みまくって宇宙を荒らしました。


 女神さまが一発、右ストレートを決めると【おほしさま】は止まりました。


 女神さまは何かに使えそうだからと、改造を施し宇宙の外に大事に取っておいたという訳です。


 そして、サンドバック強化に丁度いいからと、アオサと【おほしさま】を融合する事になりましたとさ。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [22ターン目] 何とも言えない空気が漂う



ユイキリ「へえ、つまり女神さまの掌の上だったのね」

シオサ「そうですね。無邪気で害がなさそうなのがモヤっとしますね」


ジヒナ「あ、あのー、もしかして、私みたいなのを食べた事があったり?」

幼女アオサ?「ふえ、これの事?」ごそごそ


  ポイッ


 なんと、ジヒナそっくり等身大スライムフィギュア!


ジヒナ「お、おう……」


 髪が少し長くて女神っぽい服装だ。


ジヒナ「……、間違えなく前世の私……」ぺたぺた


 ジヒナは自分の人形に抱きついて顔を埋めてしまった。


▼▼▼▼▼▼▼▼


幼女アオサ?「ねえ、あたち、どうすればいいの?」

ユイキリ「そうね、アオサちゃんに身体を返すのは?」


幼女アオサ?「やだ!」


シェード「なによさっさと返しなさい」ぶんぶん

シオサ「ママ落ち着いて」


 シオサがシェードの顔面にへばりつく。


   バタバタ


シオサ「しかし、困りましたね。」

ユイキリ「そうね〜……」


 ユイキリは目を閉じる。


 幼女アオサ?をナデナデしながら考える。



  ナデナデ、ナデナデ

 ナデナデ、ナデナデ

ナデナデ、ナデナデ



ユイキリ「そうだ、私にいい考えがあるわ♪」



ユイキリ「アオサちゃん(仮)、まずは……」



アオサ?「え、本当にするんですか?」



ユイキリ「そして……」



アオサ?「ほえ〜、すごい」



 ひそひそ話に花を咲かせる2人。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [24ターン目] 何かが始まるようだ



ユイキリ「みんな〜、ミルクの時間よ〜♪」


ジヒナ「へ?」

シオサ「はい?」

シェード「の?」


ユイキリ「まずは私のステータスをみるのよ〜」



-------------

ユイキリ Lv ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク(火+水)


HP   :ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク

こうげき:ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク

ぼうぎょ:ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク

まりょく:ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク

せいしん:ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク

すばやさ:ま〜ろやか宇宙ハチミツミルク


主な能力(ワザ)

・ナデナデ

・赤血球

・アオサ特攻

・ハチミツミルク

-------------



シェード「なによこれ?」

シオサ「??? 美味しそうな名前だな?」


ユイキリ「アオサちゃん(仮)のミルクを飲んだらこうなったの〜♪」


シオサ「そういう事なら、いただきます。」



   んくんくんく んくんくんく



シオサ「あ、本当に訳分からんくらい強くなりました。」


 シオサから薄いハチミツ色のオーラが昇る。


ユイキリ「やっぱりね。ジヒナもシェードちゃんもおいで」


シェード「仕方ないの」

ジヒナ「お、おう」



   んくんくんく んくんくんく


    んくんくんく んくんくんく



シェード「ぷはぁ、どうなの?」

ジヒナ「ぷはぁ、どうかな?」


シオサ「ちゃんとオーラ出てますよ。」


シェード「すごいパワーなの」

ジヒナ「ふふふ、もう何も怖くないぞー!」



 [25ターン目] 白い船もオーラを発している


ユイキリ「そろそろ本題に入るわよ〜」


 温度が下がる錯覚。なぜか緊張感が走る。


ユイキリ「ジヒナ、貴女がパパになるのよ!」

ジヒナ「………え? ええ?!! えええええ!?!?!?!?」


ユイキリ「問答無用よ、行きなさい、アオサちゃん」

アオサ?「はーい」



  ぴょん♪ ずぶずぶずぶずぶ♪



ジヒナ「ひえぇ、何するんだ!?」


 ジヒナのお腹の中でスライム状のアオサがうごめく。


 今のジヒナはまるで妊婦だ。ふくれたお腹をやさしくさする。


ユイキリ「今からアオサちゃんを産むのよ。今、ジヒナの要素を吸わせてるの」


ジヒナ「え? なになにどういう事??」

シオサ「ああ、パパってそういう」


シェード「あたしたちも混ぜるの!」


ユイキリ「そうね、みんなで順番に回しましょう♪」


 こうしてアオサを順番に回す事になった。


 アオサスライムをお腹に入れて24時間経つと、産卵管を通り口から出ようとする。次の人が口移しで飲むのだ。


 そして最後は、ジヒナとユイキリで半々に分ける事にした。


 こうして4人はこのプリンだらけの惑星で、アオサの妊娠出産を決意したのだった。

アオサに乗っとった【おほしさま】の人格を分離する事になりましたとさ。


【おほしさま】の名前募集しております。

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― 新着の感想 ―
[良い点] > 宇宙の覇者『殴りの女神』は一人の少女に心臓を授ける。最強のサンドバッグを育てるため。 ???「拾いモノですけれどね〜」 [気になる点] > ユイキリはアオサ?の青髪に指を走らせる。…
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