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愚者の心臓・蜂娘 〜蜂をナデナデする話〜  作者: ✨️ゲーミング百合✨️
みんなのせかい 〜降り注ぐ青い雨〜
83/108

おまけ:究極モフモフ神

なんじゃこりゃ?






             栄

          生  枯

      夢   者  盛

   生  幻   必  衰 

   々  泡   滅

   流  影

   転





 人世の理が崩れていく。




             栄

          生  栄

      無   者  盛

   生  限   必  盛

   成  蜂   勝

   流  影

   蜜




 栄華の蜂はより栄え、生者は等しく祝福される。


 無限の力で不老不死、甘美な蜜で全てを流す。


 かつてワタシが目指した理想がそこにはあった。


 ……やり方はあまり褒められたものではないが。



             一

          二  将

      三   桃  万

   四  軍   三  骨

   面  暴   士

   楚  骨

   歌




 もう屍を積み上げる事はない。




             一

          二  汁

      三   桃  豚

   四  鳥   黄  骨

   面  軟   白

   蜂  骨





 愛と歓喜で全てを溶かし、自由と平和を謳歌する。


 そして互いの肉を差し出し合う。常に感謝を忘れる事なし。


 ……獣が喰らい合に忌避感を持ってしまうとは。ワタシはニンゲンに染まっていたのだな。





▼▼▼▼▼▼▼▼





アマノウス「すっかり平和になったものだな」


 春の陽気に包まれた小惑星。


 ここは【コハル星】ワタシのお気に入りの一つ。


 1000億本もの桜の樹が散布する桜色の惑星なのだ。


 脚を伸ばして春の草を肌で感じる。



   (さわさわ)  (さわさわ)



 春風が草花の合間を走り、ワタシの銀の毛を撫でる。


 力を求めて争うヒトに、アオサは平等に力で満たした。


 格差に苦しみ嘆くヒトに、アオサは無限の資源で満たした。


 ヒトを愛で満たし、自然で満たし、溢れんばかりの優しさを注ぐ。


 ワタシにはできない発想だ。弱肉強食の世を生き抜いたワタシには。



アマノウス「さて、これからどうしたものか」


 世界はあまりに平和だ。


 ワタシの出る幕がない。


 ……


アマノウス「これ、クサビトよ。軽々しくモフるでない」


 アオサは『全て』に心臓移植を施したのだ。


 草も風も『無』でさえも意識を持ちワタシをモフろうとする。


 ワタシの周囲に平穏は訪れないらしい。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 む? あれはスライム……アオサが食われただと!?


 まずいぞこの世界はアオサを軸に回っている。奴が消えたら破綻するぞ!!


 ……ふぅ。ユイキリのおかげで事なきを得た…のか。


 しかし今後の課題が見えたな。


 如何にアオサへの依存度を分散させるか──



  ドクンッ!



アマノウス「なんだ今のは!?」


 何かがおかしい。


 周囲に力が満ちている?


 ワタシの内にも未知のパワーが。


 まさか!?



  モフモフ



アマノウス「!!?」



  モフモフ モフモフ



アマノウス「わ、わふっ、わふぅぅぅん♪」


 ワタシがワタシをモフっている!?



▼▼▼▼▼▼▼▼



 アマノウスは2つに分離した。


 アオサが赤血球を使い全生命体に『アオサ』と『ユイキリ』の性質を埋め込んだ。


 影響はアマノウスにも及ぶ。


 その時、不思議な事が起こった。


 モフモフを求めて『アオサ』と『ユイキリ』が暴走を始めたのだ。


 『アオサ』が犬の身体に残り、『ユイキリ』は犬獣人の身体で外に出たのだ。


 『ユイキリ』の【アオサ特攻】により、犬の身体はなす術もない。


 銀髪の犬獣人が白銀の山犬をモフり続ける。


 その結果、アマノウスはモフる感触とモフられる刺激を同時に味わう。


 アマノウスは、弾けた。



▼▼▼▼▼▼▼▼



スライム「えぐっ、ひぐっ」


 スライムが泣いている。


 空から降ってきた衝撃でクレーターができる。その反動でたくさんのツチビトとモクビトを死なせてしまった罪悪感に苛まれているのだ。


アマノウス「そこのスライムよ、お主にモフモフを授けよう」


 そこに現れたのは銀髪犬獣人。


 独特な深い高音は声だけで神々しさを放つ。


 キラキラ光る不思議パワーでスライムは犬耳少女になってしまう。


スライム「ふえっ!?」


アマノウス「まずは大人しくモフられるのだ。さすれば道は開けよう」



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



スライム「わふ、わふぅん♪ わぅ、はうぅん♪」


アマノウス「さあ、今度はお主がモフるのだ」


 そう言って白銀のモフ犬ボディを差し出す。


スライム「モフモフ? モフモフ!」



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



 アマノウスの真似をして一生懸命モフっている。



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



スライム「ほわぁ、心がポカポカするぅ」モフモフ

アマノウス「そう、それでいい。オマエたちは愛と優しさで満ちていればそれでいいのだ」モフモフ


 モフモフパワー。


 それはナデナデパワーを昇華させ更なる高みを目指した究極のパワー。


 モフモフパワーは瞬く間に宇宙に伝染し、ケモ耳としっぽの生えたハチビト等というよく分からん種族が大量発生したそうだ。


 今ではナデナデ派とモフモフ派が壮絶なモフナデ合戦を繰り広げているという。



▼▼▼▼▼▼▼▼



アオサ「あれ、今なんだかビビッと来たよ?」

ユイキリ「奇遇ね〜私もよ〜」


アオサ「ちょっとネコ耳としっぽ生やしてみるよ」



  ニョキッ



ユイキリ「じゃあモフるわよ〜」



  モフモフ、モフモフ

 モフモフ、モフモフ

モフモフ、モフモフ



アオサ「にゃぁ〜ん♪」

まーたアオサに異物が生えてしまった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] > 究極モフモフ神 あぁ……狐を……柔らかい肉になるくらい……モフりたい……のじゃ……。 [気になる点] > 人世の理が崩れていく。 うちゅうのほうそくがみだれておるというのに、現世(…
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