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愚者の心臓・蜂娘 〜蜂をナデナデする話〜  作者: ✨️ゲーミング百合✨️
4面:リグラシティ 〜序曲で染める新世界〜
71/108

BOSS:零魔ゼノジーノ 〜天下無敵の毒針使い〜

注)戦闘内容はイメージです。実際はただただカオスです。


▼▼▼▼▼▼▼▼



 [16ターン目] 熱風が吹き荒れ血肉が舞う


 少女は針を二刀流に構える。


 肩の力を抜いて空を蹴る。


   (タタタタタタタタ)


 空を駆ける。


ゼノジーノ「グオオオオオ!」


  べちゃ べちゃ


   ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

   ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ

  ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ



 肉片が雨のように降る。


 シェードは雨を紙一重でカリカリと回避する。


 肉体は飾り。心臓に当たらなければ問題ないのだ。


シオサ「肘からエネルギー反応。ロケットパンチ、来ます!」

シェード「了解!」


 毒針から脳と心臓へ神経がつながる。


 毒針になったシオサはシェードとリアルタイムで意思疎通をする。


ゼノジーノ「オオオオオ!!」


  ボォォォン!!


 筋肉ジジイの腕が飛んでくる。肘から先のロケットパンチだ!


   (ひらり♪)


 シェードはロケットパンチを足場にしてジジイの首へと一直線!


 ロケットパンチに触れた足は消滅したけど、すぐに生えてくる。


 翅がさざめき針が煌めく!


  シュパン!


 グロテスクな巨大な首が宙を舞う!



--ゼロで割ってはいけない!

--ゆえにゼノジーノにダメージはない!



シェード「ちょっとこれは聞いてないの!」

シオサ「これはまずいですね。…考える時間稼ぎをお願いします」


シェード「任せるの!」


ゼノジーノ「グアアアアア!!」


--ゼノジーノは口からビームを吐き出した!


  シュパァァァァン!


--シェードはビームを切り裂いた!

--シェードにダメージはない。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [17ターン目] 風圧が徐々に強くなる。


 針は膨大な数の蜂から構成されて、ゼロに消されてもビクともしない。


 しかしゼロのほうもビクともしないのだ。


シオサ「(ふむ、まずは【ぼうぎょ無視】を付加しましょう)」


--毒針に『ぼうぎょ無視』を付与。


シオサ「(これでダメージが通るといいのですが…)」


 巨人の首がぐるぐる回る。


 ぐるぐるぐるぐる高速スピン、スピン、スピン!!!!!


 白いヒゲが回転イカ干し機のイカのようだ。


シェード「気持ち悪いのよ!」


   (ブゥゥゥゥゥゥン)


 シュパァァァァン!!


 シェードは急発進して巨人の足を切り落とす。



--ゼノジーノに ω_ω_ω_……(3000兆個くらい)ダメージ!

--元からHP0なので何も変化はない。


シェード「何なのよこれは!?」

シオサ「隙を生じぬ二段構えですね」



  ぐるぐるぐるぐるぅ!!!


   ヒュン!


--ゼノジーノは【ミサイルずつき】を使った!


 巨人の首が襲い掛かってきた!!!


 シェードは野球のバッターのように構える。


  カキィィィィィン!!!!!


   ひゅーん


--首は何処かへ飛んでいってしまった。

--シェードにダメージはない。



 首なし巨人はオタオタしている……



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [18ターン目] 予想以上のしぶとさに若干焦りが生じる


シオサ「(うーん、いい方法が思いつかないですね……いっそ回復してみましょうか?)」


シェード「うわっ、再生キモいのよ!」


 巨大ジジイの首と足がニョキッと生える。


シェード「ハリネズミにしてやるの。蜜蜂流針殺法:針の舞!」


  シュキーン!!


 針が増殖する。


 空にひとつ、またひとつと針が現れてはピタリと静止する。


シェード「アナフィラキシーショックになるといいの!」



 ざ ざ ざ ざ ざ ざ ざ ざ ざ ざ ざ ざ さ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ

 あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ



  ぶすぶすぶすぶす ぶすぶすぶすぶす

   ぶすぶすぶすぶす ぶすぶすぶすぶす


  ぶすぶすぶすぶす ぶすぶすぶすぶす

   ぶすぶすぶすぶす ぶすぶすぶすぶす



ゼノジーノ「ぎゃぁぁぁ!?」


--アナフィラキシーショックだ!

--ゼノジーノを痛みが襲う!


ゼノジーノ「こひゅー、こひゅー」


--ゼノジーノの呼吸がおかしい!

--ゼノジーノは目を回している!


シェード「あ、こういうのは効くのね」



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [19ターン目] ここでシオサに天恵が降りる


シオサ「(そうか、回復するまで何度も回復を試みれば……)」


シオサ「ママ、アイツを回復させてみましょう」

シェード「えっ?」


シオサ「HPを1ポイントだけ回復させて、再び0にすればもしかしたら──」

シェード「任せるの!」



シオサ「まずは針に回復能力を付与します。」



>『毒針』に『HPを1ポイント回復させる能力』を付与



シェード「これで刺しまくればいいのね!」


ゼノジーノ「ブオッ??」


  ぶすぶす ぶすぶす ぶすぶす ぶすぶす



    ぶすぶすぶすぶすぶすぶすぶすぶすぶすぶす



--シェードは【毒針】を何度も使った。


--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……

--しかし何も起こらなかった……


 ・

 ・

 ・


--ゼノジーノのHPが1ポイント回復した!


ゼノジーノ「!?!?!?」


-------------

ゼノジーノ Lv 0(なし)


HP   :1/0

こうげき:0

ぼうぎょ:0

まりょく:0

せいしん:0

すばやさ:0

-------------


ゼノジーノ「おご、おごごごご!?」


 ゼノジーノの様子がおかしい。


  ボコっ ボコボコっ


 ゼノジーノの構造が変化する!


 ゼロだけの身体に1が付加されてしまったのだ!


 ゼノジーノの目に『0』と『1』がフラッシュする!


ゼノジーノ「がはっ! ここは? なんじゃ、何が起こっている!?」


シオサ「おはようございます」

シェード「おはようなの」


ゼノジーノ「貴様ら何をした! 何なのじゃこの異物感は!」


シオサ「あなたに1を付加しました。これで『HPが減る』という概念が生まれました」

シェード「毒針でぶすりなの♪」


ゼノジーノ「ちょっと待て、止めるのじゃ!」



▼▼▼▼▼▼▼▼


 [20ターン目] あとは攻撃を入れるだけだ!



シオサ「これで、ゼロの守りは突破できたはずですが……」

シェード「刺せばわかるのよ!」


  ブゥゥゥゥゥゥン!!!!!


 翅音を響かせ突進して……


  ぶすっ!


ゼノジーノ「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


シェード「やったの?」

シオサ「いいえ、ダメみたいですよ?」



--無からゼノジーノが復活した!



ゼノジーノ「ファファファ、この世にゼロがある限り、ワシは不滅なのじゃぁー!」


シオサ「やっぱり不死って面倒ですね」

シェード「あたし達も他人の事言えないの」



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [21ターン目] シェードはため息を吐き、ゼノジーノはからから笑う


シオサ「困りましたね」

シェード「そうね」


シオサ「グダグダです」

シェード「そうなのよ」


ゼノジーノ「フォフォフォ、ほう? この『1』を使うと色んな事ができそうじゃの」


シェード「えー、もしかしてジジイ強化なの?」


ゼノジーノ「おお、おお、おおお!!! 『0』と『1』だけで世界を創造できるのじゃ!」



--ゼノジーノは宇宙を創造した。



シオサ「ウイルス送っときますね〜」


ゼノジーノ「ファッ!?」



--蜂ウイルスによって宇宙は食い荒らされた。



ゼノジーノ「クソガキめ、やはり生かしておけぬ!」


 ゼノジーノは再び闘志を燃やす



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [22ターン目] シェードとシオサは肩を寄せてヒソヒソ話す


シェード「どうするの?」

シオサ「ジジイの言葉を信じるなら、世界からゼロがなくなれば復活できなくなるのでは?」


シェード「なるほどなの」

シオサ「毒針に【ゼロを消す能力】を付与し……」


ゼノジーノ「ファファファ、ワシはもはやゼロだけには在らず! 喰らえぃ新技、【イチのブラックホール】なのじゃ!」


  キュィィィィィィン!!!!!


シェード「えっ? 1がくるくる回って?」

シオサ「まずいですね。1が0みたいになりました。触れたもの全てが1に浸食されるようです」


シェード「なにそれこわい」


ゼノジーノ「ファファファ、しねぃ!」



  キュィィィィィィン!!!!!



シェード「きゃぁぁぁぁ!?」

シオサ「あー無理。これは無理っぽいです」



  ひゅぅぅぅぅぅぅぅ シュポン♪




  ぐしゃっ……





 1との最大公約数は1。こういう演算ではブラックホールのように作用するのですよ。


 ポッと出のジジイにはもったいないパワーです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] あ、まだ生きておったのじゃな……ゼノ爺。 > 肉体は飾り。心臓に当たらなければ問題ないのだ。 心臓に当たっても問題無さそうなのは気のせいかの? > 筋肉ジジイの腕が飛んでくる。肘…
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