クラゲ団の襲撃
今回は書くのに時間かかりました。
[混沌の海]
まだ宇宙ができる前のハチャメチャ空間。
泥水のようなうねりが白い泡を立てたかと思えば、キラキラ光る砂ボールに吸われて消えていく。
そして砂ボールはうねりを生み、うねりに吸収されて、何もなくなってしまった。
そんな常人では情報レベルで分解されるような危険な海に、クラゲヘッドの団体が一名様。
彼らはクラゲ団。クラゲ星人の中でも選りすぐりのエリート達だ。
対するはーーー
ディクタ「時限バースト」ギャオォォォ
ヴィジョン「次元スプラッシュ」ドォォォン
ディクタとヴィジョン含むアマノウス配下の神獣107匹。
圧倒的パワーのゴリ押しでクラゲ団を圧倒している。
ギャオォォォ
ドカァァァァァァン
ビシャァァァン
ドドドォォォン
ヒュラララァ
ビシッ、バリィィィン
対するクラゲ団は上手く次元をズラし、全方位攻撃の被害を抑えている。
そして死んだ側から何事もなかったかのように復活するのだ。
したっぱクラゲ「おい、魔法のレポート用紙の残り枚数大丈夫か?」
したっぱクラゲ「ああ、まだしばらく持ち堪えられる。」
ディクタ「おい、あの紙を直接狙えないのか!?」
ヴィジョン「ダメだよ、謎のパワーで弾かれるよ。」
神獣たちはクラゲ殲滅に勤しむものの、謎の技術で復活される。これではキリがない。
▼▼▼▼▼▼▼▼
[ブラフマウンテン頂上]
アマノウス「わぉおおおーん!!」
全身にビリビリ響くような優しい雄叫びが脳ではない何処かで響く。
ずずずずず
アオサ達の目下の地面に、青くて奥まで続く穴が空く。
アマノウス「その穴は混沌の海へと繋がっている。正直行って手数が足りない。お主らには少し手伝いをしてもらいたい。」
アオサ「任せて! 全力ナデナデで機能停止させるよ!」
シオサ「仕方ないですね。ちょっとだけですよ?」
ルルリエ「私も行ったほうがいいのですよね?」
シオサ「ええ、覚悟の準備をしておいてください。」
▼▼▼▼▼▼▼▼
アマノウス「奴らがクラゲ団を名乗る者達だ。」
シェード「ざっと100人なのね」
アオサ「ああっ、マラサダが分解されるー」
シオサ「大丈夫だよママ、ちゃんと保存したから。」
ずずずずず
???「おやおや、ようやく創造神さまのお出ましですわね。」
目の前に突然姿が現れる巨大クラゲ。
頭部にはルルリエを成長させたような美女が悪そうな笑みを浮かべている。
わおーん
がぶっ
べしっ
わふんっ
アマノウスの分身らしき2匹の犬は健闘虚しく弾き飛ばされてしま。
アマノウス「そこまでだ! 宇宙を乱すクラゲの親玉。」
ルルリエ「えっ、お母さま!?」
そう、彼女こそクラゲ団のマザー。そしてルルリエの母親の『ネルリリーリゼ』である。
ネルリリーリゼ「あら? あらあら、出来損ないちゃん、今更何しにきたのかしら?」
ルルリエ「そっ、それは……ええっと……」たじたじ
ネルリリーリゼ「貴方なんてどうでもいいのよ。それより……ようやく貴方を吸収する準備ができましたの。創造神さま♪」
アマノウス「ふん、そう簡単にいくと思うなよ!」
ルルリエを置き去りに、闘争心が激化する2人。
白いクラゲと白い犬の間に火花がバチバチ鳴っている。
▼▼▼▼▼▼▼▼
[ルルリエ視点]
お母さまはわたくしを見てくれません。
かなしいです。
昔は優しいお母さまでした。
今は力に執着しています。
わたくし達がまともだった頃、わたくしはお金持ちのお嬢様。学校でみなさん一歩引いてお友達ができず……
ウウッ、お母さまの膝枕が恋しいです。
シオサ「辛いですか? 」
ルルリエ「……ええ、とっても辛いです。」
シオサ「大丈夫、あなたは間違っていません。」
ルルリエ「えっ?」
シオサ「母親とは娘に愛情を注ぎ、そして娘も母親を愛する。それは自然の摂理です。」
ルルリエ「えっ??」
シオサ「時にはケンカもするでしょう。引き裂かれる事もあるかもしれません。それでも最後は相思相愛になるのです。」
ルルリエ「えっと〜、そうとは限らないんじゃ……?」
シオサ「そう、この世界は不完全。そしてあなたは正しい。」
ルルリエ「えっと、ありがとうございます…?」
シオサ「ところで、あなたの心臓は大丈夫ですか?」
ルルリエ「それはどういうッ!???」
ドクンッ!
なんですかこれ
ドクンッ!
胸が苦しいです。
ドクンッ!!
とても、悲しいです。
ドクンッ!!!
お母さま、どうして……
ドクンッ!!!!!
ルルリエ「はぁ、はぁ、何をしたのです?」
シオサ「残念ながら、私は何も。それは心臓移植の副作用、記憶転移です。マザコンが移りました。」
ルルリエ「うっ、えぐっ、お母さまぁぁぁぁぁ……」
いやっ、なんですかこれ。
涙が止まりません。
ルルリエ「
う“わ”ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”ん“
あ“あ”ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”ん“
ひぐっ
あ“あ”ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”あ“」
ガチ泣きです。小学生以来のガチ泣きです。
やっぱり、お母さまは、元の、やさしい、お母さまが、いいです!
そんな訳の分からないクラゲと遊んでないで、わたくしだけを、
わたくしだけを見ればいいんです!
シオサ「貴方には特別にこのアマコウをあげましょう。アマコウ、ルルリエと合体するのです!」
アマコウ「ワンッ!」
ずずずずず
アマコウはルルリエの心臓に入り込んで行きます。
シオサ「ただ大きく広がればいい訳ではありません。無限を小さくまとめるのです。」
ルルリエ「ううっ……」
気持ち悪いです。心臓がむずむずします。
でも、お母さまを想うともっと辛いです。
シオサ「ルルリエさん、見てください。」
ルルリエ「えっ?」
あれ、なんでしょう、とても違和感のある感覚です。
可愛い?
そう、可愛いです。
お母さまが、可愛い?
そう。お母さまは可愛いのです。
ふふふっ
あはははっ
あはっ♪
▼▼▼▼▼▼▼▼
一方、アオサとシェードはクラゲ団を蜂にしてナデナデしていたのだった。
次回はいよいよボス戦です!
-------------
ネルリリーリゼLvω_131(土+闇)
HP :ω_109
こうげき:ω_53
ぼうぎょ:ω_47
まりょく:ω_127
せいしん:ω_131
すばやさ:ω_103
主な能力
・洗脳
・吸収
・寄生
・毒毒
-------------