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愚者の心臓・蜂娘 〜蜂をナデナデする話〜  作者: ✨️ゲーミング百合✨️
3面:ラリルリ列島 〜大地の環は神の袖〜
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キクラの未来

ハッピーエンドかもしれない

 ああ、キクラが震えている。可哀想に、尻もちついてプルプルしてるよ。


 ……今回は何も感じない? この前海で会った時はあんなに心を乱されたのに。


シオサ「ふぅん、あれが叔母さん……ただの人ですね。」

シェード「アイツまだ生きてたのね」


 キクラを観察しよう。


 赤い髪はボサボサ、鋭い瞳はウルウル。足はプルプル。コスプレ冒険者の小娘みたい。


 うん、本当に何の感慨もない。妹が鬱陶しいとさえ感じる。



ボスっぽい竜「ほう、また小娘か。よくぞここまで……」


アオサ「ちょっと黙ってて」


さっきまで竜だった蜂「ぶーん!?!?」


  ガシッ ナデナデ



キクラ「ひぃっ!?」


 さて、キクラをどうしてやろうか。


 ナデナデして人格崩壊させてもいいけど、そうだな……


 ……よし、アメを食わせよう。赤血球を固めてっと。


アオサ「キクラー、はい、あーん」

キクラ「んーんー」ぶんぶん


アオサ「えいっ」ぐりゅっ

キクラ「あがっ!?」


 アメがキクラの喉にくっついて、産卵管になっていく。それに伴い喉から卵巣までの構造が少しだけ変わる。


 ついでにミミナって人にもアメを食べさせよう。


 キクラの涙目、ちょっと可愛い。


アオサ「じゃあね、幸せに暮らすんだよ。」


>キクラとミミナの「位置座標」を回収、書き換えて付与


  ブゥン


 とりあえず、近くの適当な町まで飛ばしてみた。


 さよならキクラ。2人で幸せにね。



▼▼▼▼▼▼▼▼



シェード「終わったのね」

アオサ「うん、今までゴメンね。」


シェード「いいの。あたしの愛が勝った証明なの」

アオサ「うん、もうアイツの事なんて全然気にならないんだ。」


シオサ「良かったね、ママ」


 清々しい気分だ。ずっと喉につっかえていた骨が取れたような解放感だよ。


ルルリエ「いやいや良かったじゃないですよ!? 何なんです今の!!?」

シオサ「大丈夫です、あの人たちはこれがハッピーエンドなんです。」


ルルリエ「えっ?」

シオサ「ほら、2人の未来を見せてあげるよ。」


  ふぉぉぉん



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [とある砂浜]


  ざざーん


 ううーん、ここは?


 うっ、頭が痛い。


ミミナ「キ”ク”ラ”さ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ん”!!よかったぁぁぁ、私たち、生きてますよ!」ぎゅっ


キクラ「ミミナ? はっ!!」


 そうか、私たちボスっぽい竜に歯が立たなかったんだ!


 それで……あれっ? 思い出せない。


キクラ「あれからどうなったの?」

ミミナ「私も気付いたらここに倒れてたんです。」


 ……喉が熱い。


キクラ「そっかー」

ミミナ「不思議ですねー」


 胸がキュンキュンする……?


キクラ「………」

ミミナ「………」


 ミミナの唇から目が離せない!?


ミミナ「あっあのぅー!」

キクラ「ん? どしたの」ぴくん


ミミナ「えーっとぉ」もじもじ

キクラ「………」ドキドキ


 緊張で喉が乾く


ミミナ「………」

キクラ「………」


 口の中も乾いてきた


ミミナ「キスして……いいですか?」

キクラ「!?!?……はいぃ?」かあっ


 いやいや待て待て確かにミミナは魅力的だがそれは友達としてであって……


キクラ「いやいや女どうしとかダメだむぐぅぅぅぅぅぅ!?!?!?」ぱたぱた


 すごいっ、なにこれなにこれ知らないこんなの!?!?


 ミミナっていい匂い、唇は柔らかいし、唾液はハチミツよりも甘美だ。


 もうずっとこのままでもいいかも……



 [10年後]


 南の島で2人の夫婦と2人の娘が仲良く幸せに暮らしていましたとさ。


 めでたしめでたし!



▼▼▼▼▼▼▼▼



ルルリエ「はえぇー。」

シオサ「ママはハッピーエンドを御所望です。だからハッピーエンドにしました。


ルルリエ「えっ、どういうことです?」

シオサ「ちょっと2人の勢いをですね……介入なしのバッドエンド見ます?」


ルルリエ「……いえ、けっこうです。」



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [アオサ視点]


 キクラの問題がスッキリ片付いた。次はアマノウスだ。さっさとこの山を登りましょう


  ビュン!!


 もちろん、50階から100階まで0秒で到達した。サメとか恐竜とかミジンコとか色々ボスがいたけど、シオサがワンパンで倒していった。


 ……ボス達ステータスω_50くらいで絶対に不死なはずなんだけどなぁ、シオサが強すぎる。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 [ブラフマウンテン山頂 〜宇宙律の間〜]


 真っ黒な空間に星々の白い光が瞬く。


 大地はなく、私たちは宙に浮いている。


ルルリエ「わぁー、すごい! すごいです綺麗ですよ!!」キラキラ


シェード「見飽きた光景なの。」

シオサ「そうですねー」


 ルルリエは珍しいだろうね。


 私たち3人は無限の遥かかなたの時間を真っ黒な空間で過ごしたから、今更こんな光景珍しくもないね。


アマノウス「よくぞ来た、アオサよ。ワタシがアマノウス。ゆっくりしていくと良い。」


 荒々しくも慈愛と優しさに満ちた不思議な声が脳に響く。


 犬だ! 白い山犬だ!


 ちょっとナデナデしたいかも。


シオサ「わぁ時間軸の大樹です。すごーい!」


 ……シオサ? 何か別のモノが見えているみたい。

無限超えまくって出産した反動でアオサの心に多少の歪みが生じたかもしれない。


ちなみにアマノウスさん、超強いんですよ! ほんとですよ!


-------------

創世犬アマノウスLv120(火氷雷水風土光闇)


HP   :ω_120

こうげき:ω_120

ぼうぎょ:ω_120

まりょく:ω_120

せいしん:ω_120

すばやさ:ω_120


主な能力(ワザ)

・創世

・種子

・育み

・終焉

-------------

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― 新着の感想 ―
[良い点] > ハッピーエンドかもしれない ×ハッピーエンドかもしれない ○アオサの視点から見るとハッピーエンドかもしれない キクラ殿は哀れな実験動物になってしまったのじゃ……。 [気になる点]…
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