海下を走る新海線
マラサダは揚げパン。マラサダは揚げパン。よし覚えた。
[ユカーリタウン 〜木々に寄り添うコアラ村〜]
クラゲ星人を蜂にした後、私達は列車乗り場へ向かう。
駅弁ならぬ駅マラサダを食べるために乗るのだ。
村の倉庫の中に地下へのエレベーターがある。
通常の箱みたいなエレベーターではない。50m 四方ものだだっ広いエレベーターだ。
フゥウィィィィィン
フゥウィィィィィン
フゥウィィィィィン
ピンポーン!
降りると駅のホームがある。
ホームには何故かコアラがいる。石柱にしがみ付いて眠っている。何故か妙な安心感が得られた。
ロボット「ようこそシンカイサブウェイへ。チケット売り場は左手、売店は奥、乗り場は右手になります。」
切符は自販機で買える。無駄に電子マネー対応してるようだ。私は現金で払うがな。ゆっくり線3人分の3000円投入
シュゥゥゥゥ!!
ルルリエ「ひゃぁ!?」
切符と称して謎の霧を吹きかけられる。今時、紙の切符なんて時代遅れなんだろう。
売店ではユカーリ駅限定のコアラ肉マラサダがある。6個買おう。1200円払う。
ルルリエ「本当にコアラ食べちゃうんですか!?」
シンカイセン乗り場は無人……という訳ではない。老人が3人、コアラが5匹が静かに座っている。
ルルリエ「静かですねー」
深海に埋まった太いチューブの中に線路を引いているのか。
透明な壁の向こうには、エビや透明なヒラヒラがうようよしている。
………
静かだ。
………
コアラのおやつがサラサラ擦れる。
………
ピンポーン♪
『間も無く反時計回りの列車が到着します。黄色い線までお下
がりください。』
フゥウィィィィィン
ルルリエ「すごい、日本の新幹線です!」
流線型の白いボディだ。元の10倍速くらいで動いてる気がするが、気にしないでおこう。
シュン!
扉が一斉にスライドする。
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ラリルリ列島は直径およそ3000km の環状列島だ。
次の島のまでおよそ2000km マッハ3 で およそ60分なのだ。
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ピンポーン♪
『本日も、シンカイサブウェイをご利用頂きましてありがとうございます。この電車は、カマキリ号、次の駅はカンガシティです。』
プシュゥゥゥゥゥ
フゥウィィィィィン
スー
軽い浮遊感の後、椅子と背中がぺったんこ。そしたらもう安心だ。
ガタンガタン
コアラ肉マラサダを食べよう。
はむっ もぐもぐ
すごい、調味料の味がする。肉そのものは草っぽいね。
ルルリエ「なっ、なんだが不思議な味がします。」
シェード「草よりはおいしいの。」
ガタンガタン
オレンジジュースを飲もう。
ちゅー♪
安心と信頼のオレンジジュースだ。
マラサダとジュースの味が残る。
……暇だ。
……
……眠い。
……シェードちゃんの肩に寄りかかる。
あっ、ナデナデされる。気持ちいい……
ふにゃぁ。
シェードちゃんの膝枕
………
今日のシェードちゃん、いつもより魅力的に見える。
……シェードちゃん、ちゅぅ、しよ?
ガシッ!
シェードちゃんが目をギラギラさせている。
私は全身の力を抜いて、身を任せる。
ルルリエ「はわわっ!? 2人とも何を!?!?!?」わさわさ
遠くで誰かさんが騒いでる。
ルルリエ「はわわわ〜」ガン見
「んっ」
「あむっ」
「じゅるっ」
「「ぷはぁ」」
唇で触れ合うのは初めてだね。
膝枕でシェードちゃんの顔を見上げてみる。
にひひ
不思議と眠くならない。
もう少し見つめ合っていたい。
ピンポーン♪
『間も無くカンガシティです。今日もシンカイセンをご利用頂きありがとうございました。間も無くウサノシティです。カンガシティを出ますと次はユラリタウンに停まります。』
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[カンガシティ 〜青筋ひかる跳獣街〜]
太陽は真上。
アスファルトで舗装されただだっ広い道。
鉄筋コンクリートの木造建築がぽつぽつ見られる。
やはり過疎ってる。人通りも少ない……おや、アレは?
なんと、カンガルーがニンゲンと並んで歩いている!
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ガルノウ、筋獣魔獣
・優しい心と強靭な肉体を併せ持つ白いカンガルー
正々堂々を良しとし、非道な行為は許さない!
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ニンゲンA「あろーはー♪」
アオサ「あろーは」
シェード「あろーはなの」
ガルノウA「がるーらー!」
アオサ「がるーら」
シェード「がるーらなの」
ルルリエ「!?」びくっ
奴らはマラサダを手に持っていた。気になる。
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アオサ「プロテインマラサダ6個くださーい」
店員「あいよー」
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コンクリートの岸壁に消波ブロックの列がある。
ざざーん
それでも砂浜に波が寄せる。
ざざーん
プロテインマラサダを食べる。ココア味だ。普通においしい。
ざざーん
おや? 声が聞こえる。闘気に満ちた声だ。行ってみよう。
ビュン
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[カンガスタジアム]
街の中心部には、まっしろな立派なドームがある。半球状で、大きなドームの側に小さなドームがある。
この街の人口の8割が集まっているようだ。
中からすごいパワーを感じる。
フゥウィィィィィン
自動ドアが空いて、背の高い筋肉質のウサノウが歩いて来る。サングラスをしている。
「はっはっは、オレはメガマッソウ。この島の守り神だ! 歓迎しよう、強き者共よ。はーっはっはっは!!」
ルルリエ「あわわわぁ……」びくびく
カンガルーの笑顔の下では娘が袋をつかんでいて、顔を半分隠している。
きゅん♪
私の心臓が高鳴る。
そうか、メガマッソウさん……ママなんだ♪
なんだこのカンガルー!?
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筋跳獣メガマッソウLvω_10(光)
HP :ω_11
こうげき:ω_13
ぼうぎょ:ω_10
まりょく:ω_6
せいしん:ω_10
すばやさ:ω_10
主な能力ワザ
・ビルドアップパンチ
・おやこアタック
・百烈拳
・マッスルフィールド
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