おまけ:新種の花は蜂の味
なぁんだこれはぁ!?
[リーブタウン]
ミツビー達の人化によって、リーブタウンには文化の波が急速に広まりつつある。
ジヒナの船のミストア公国(幻影)を元にして、アオサ宅の東西南北には蜜蝋の家並みができているのだ。
北区は剣の町。忍者と戦士が武器を鳴らしている。
東区は氷の町。ヒョウムの氷でジヒナの船への道ができている。
南区は炎の町。フレアの洞窟は立派なダンジョンと化している。
西区は謎の町。麓の遺跡の奥では便利な機械が開発されている。
そして中央区は……おはなばたけ! アオサ宅の西では多種多様の花が咲き乱れている。
赤、青、黄色、紫、白、黒、様々な色が混ざり合った花畑だ。
働き蜂たちがせっせと花粉を集めている。しかし、文化の発展の影でとある問題が発生していた。
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[ジヒナの船 入り口のロビー]
ハッチ「はーい静かにー。今から会議を始めます。」
白くてだだっ広い空間に6匹の女王蜂が集まっている。
せっかくだから(?) みんなニンゲンに変身している。
黒髪のお姉さんが赤髪少女を膝に乗せ、メガネとクノイチが淡々とロボ話、女騎士とアルビノは沈黙している。
ハッチ「みなさんご存知の通り、アオサ様の心臓移植により、100万のミツビー全員がニンゲンに変身できるようになりました。それに伴いハチミツ消費量が増加し、現在、花粉の供給が追いつかない状況です。」
そう、ニンゲンの味覚を得たミツビー達は食べる楽しみを覚え、ハチミツと花粉の消費量が増えたのだ。
他の食糧はジヒナの船から無限に獲れるが、ハチミツだけはそうもいかない。
品質を維持するには上質な花粉が必要なのだ。
ちなみに、ハチミツは主食、花粉はおやつ、ローヤルゼリーはビールや飲むヨーグルトのような扱いだ。
ハッチ「まずはみなさん一人1個ずつアイディアを発表してもらいます。フレアさんからどうぞ!」
フレア「えっ!? ええっとぉ……節約?」
ミチル「……大量生産できる機械を作ればいい。」
スカラ「能力:ハチミツ生成 じゃダメでござるか?」
ザハト「ああ、アレは似たような味が続いてすぐ飽きるんだ。」
「「「「「うーん」」」」」
ヒョウム「うふふっ、あははは、オーっホッホッホ!! 貴方たち発想が貧相なのですよ、私たち自身がお花になればいいのです!」
一同「「「「「それだ!!」」」」」
ヒョウム「えっ、えっ?!」
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[中央区の花畑]
ヒョウム「えーっと、本当にやるのです?」
花畑の真ん中で、ヒョウムがお花に変身している。アオサの心臓が本体なので、外見は大幅に弄る事ができるのだ。
高さ2m ほどの青い花で、おしべとめしべの部分が蜂の上半身になっている。
ザハト「言い出しっぺの法則だ。」
スカラ「大人しくするでござる!」
ミチル「…… 実 験 開 始 ! 」
ペロペロペロペロ
ペロペロペロペロ
ペロペロペロペロ
ヒョウム「ヒャッ、やめっ、くすぐったアハハハハ」ビクンビクン
何故か首のフサフサした所から花粉が生成されている。そこをペロペロして花粉を口から体内に入れるのだ。
そして花粉は蜂の体内で精製、熟成されてハチミツになるのである。
フレア「ほら、アンタも精製するのよ」ぶちゅっ
ヒョウム「むぐっ」
元に戻ったヒョウムも花粉を口移しされて、ハチミツ精製を始める。
ハチミツができたら、ハッチとフレア、ミチルとスカラ、ザハトとヒョウムは違いに口移しでハチミツの味を確かめる。
ヒョウム「フフン、さすがワタシですね。我ながら完璧な味わいですね。」
ザハト「うん、スッキリ甘くて喉越し爽やかだ。」
フレア「でも、ヒョウムが毎日お花になるのは現実的じゃないわ?」
ハッチ「困ったわね〜」
ヒョウム「オーっホッホッホ、皆さん何を悩んでますの? 新しいお花を産めばいいのですよ?」
「「「「「それだ!!」」」」」
ヒョウム「あれっ、嫌な予感……」
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しばらくお待ちくささい…
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ヒョウム「はぁっ、はぁっ、産まれたぁぁぁ!」
ミチル「あら可愛い娘ね」
ヒョウム「えへへ♪ 名前はどうしましょう?」
ハッチ「うーん、すぐには思いつかないわねぇ〜」
フレア「うーん、ハナコちゃん?」
ミチル「……蜂蜜製造機一号、カフンダー。」
スカラ「ここはハナマルなんてどうでござる?」
ヒョウム「ちょっとアナタたち、もっとワタシを満足させる名前を考えてくささい!」
ザハト「私にいい考えがある! ……ソーネ、異国で太陽を表す言葉……らしい。」
ヒョウム「ソーネ、いい名前ですね。貴方の名前はソーネですよ。」
ソーネ「そーね、そーね!!」ぱたぱた
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こうして、リーブタウンに新たな花が咲いた。
全長10m の巨大なヒマワリの中に蜂の上半身がスッポリと埋まっている。これがソーネちゃんだ。
ソーネちゃんの周囲には色とりどりの花が咲いている。もちろん全ての花びらの中から蜂が生えている。
この新種を『ハチフラワー』とでも呼ぼう。
働き蜂は毎日せっせと蜜集め。ハチフラワーの首をペロペロして花粉を集めている。
ヒョウム「ソーネちゃ〜ん、遊びに来ましたよ〜」
ソーネ「ママー! 見て、蜜蜂流を5段までマスターしたの!」ブンブン
ボカァァァァン!!
ヒョウム「あらすごい! 頑張りましたね!」ちゅっ
ソーネ「えへへ、ママだーいすき♪」
今日もリーブタウンは平和である。
ミツバチって、普通に口移しするんですね(メスどうし)。花粉とかハチミツとか
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ソーネLvω_4(土+光)
HP :ω_6
こうげき:ω_5
ぼうぎょ:ω_3
まりょく:ω_5
せいしん:ω_3
すばやさ:ω_3
主な能力
・ソーラービーム
・ソーラーソード
・タネガトリングガン
・すいとる
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