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愚者の心臓・蜂娘 〜蜂をナデナデする話〜  作者: ✨️ゲーミング百合✨️
ネオバレルシティ ~過去を踏みしめ歩く街~
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キクラが走った獣道

どうしてこうなった、どうしてこうなったァ!?!?


……あっ、戦闘シーン修正しときました。

これは6年前の話。アオサが10歳でキクラが9歳だった頃のお話。


キクラは9歳の時に家を飛び出しました。


冒険センターで免許を取得し、Cランク(達人クラス)になりました。


そして魔獣の素材を売却して自力でお金を稼ぎ、船に乗って『バレルタウン』へ行ったのです。



○○○○○○○○



 バレルタウン ~爆音ひびく鉄火町~


キクラ「ここがバレルタウンか、サバサバした所だ」


港から出ると、荒れた街並みが広がっていた。


右側は赤い建物、左側には青い建物。そしてその間には建物の残骸がある。


争いの跡だろうか? 火薬の匂いが漂っている。


不気味なほど静かで、気味が悪いな。


まぁ(バケモノ)と比べたら大した事はないが、警戒はしておこう。


船から降りた人々は、警官らしき人達と一緒に固まって町を迂回して行ったが、アタシは好奇心に任せて町へ飛び込んで行った。



○○○○○○○○



したっぱ「ヘイヘイヘーイ」

したっぱ「えらいジャリガールがやって来たじゃねぇか」

したっぱ「ママはいないんでちゅか~、ヒューヒュー!」


青い建物から青い服の男達が近づいて来た。ムカつく。殴りたい。よし殴ろう。


キクラ「何なのアンタ達?」


したっぱ「何なのアンタ達と聞かれたらぁ~」

したっぱ「俺たちゃ泣く子も黙るベトラ団」

したっぱ「お嬢ちゃん、おじさぐはっ!?!?」ひゅ~ん


3人目のセリフが終わる前にキクラが蹴りを入れ、したっぱが宙を舞う。


したっぱ「何すんだてめぐぼっ!?」ドガッ

したっぱ「コイツ、タダもんじゃウボァッ!?」バキッ


キクラは物理攻撃も達人クラスだ。したっぱごときじゃ相手にならないのだ。


キクラ「ふぅ、絵に描いたような悪役なんて初めて見た。なんだこいつら?」



○○○○○○○○



 ざっ ざっ ざっ


キクラは廃墟を行く。


 ざっ ざっ ざっ


赤と青の集落の間を歩いていく。


 ざっ ざっ、


カレキの中のぬいぐるみを横目でみて、また前を見る。


 ざっ ざっ ざっ


もうすぐ日が沈む……



○○○○○○○○



午後5時、太陽が地平線にかかる黄昏時。


ブゥンブゥンブゥゥゥゥン!!!!!


したっぱ「ヘイヘイヘーイ」

したっぱ「ヒャッハー襲撃だー!」

したっぱ「今日もベトラ団、参っ上!!」


ベトラ団の集団がバイクに乗ってやって来た。


対するは赤いジャケットを羽織る男達。自警団を名乗っているようだ。戦車もある。


自警団員「思い通りににはさせないぞベトラ団。」

自警団員「町の平和を取り戻してやる!」

自警団員「バレル自警団の底力、喰らえッ!」


--バレル自警団の先制攻撃。

--火魔法ファイアボールと手榴弾(しゅりゅうだん)のコンボ攻撃だ!


ドカァァァァン!!


男「やったか!?」


したっぱ「はーっはっはっは、魔石油製の盾とスーツはどんな攻撃でも防ぐのさ!」


自警団員「クソッ」

自警団員「装備の質が違う……」


したっぱ「喰らえ、魔石油みずでっぽう!」


 ぴゅう、ぴゅう、ぴゅう


 ボォカァァァァンッ!!!!!!!!

 ドゴォォォン!!

 バァァァンガラガラガラ……


自警団員「「「うわぁぁぁ」」」ひゅーん


 どさどさどさっ


これはひどい。頼みの戦車もボロボロじゃないか。


したっぱ「ヘイヘイもう終わりかぁ?」


ブゥンブゥンブゥゥゥン


(いけない、バイクで轢くつもりだ!)


ベトラ団のバイクが自警団に襲い掛かる……その時ッ!!


キクラ「そこまでだ!」シュタッ



○○○○○○○○



したっぱ「おおっとぉ」

したっぱ「ここは子供が来る所じゃぁないぜ!」


キクラ「せいっ」ドガァ


したっぱ×2「「ぐわぁぁぁ」」ひゅーん


キクラ「ふふっ、ちょっと楽しくなってきた。」


 どたどたどた


したっぱ「なんだなんだぁ?」

したっぱ「ガキがぁ、調子乗ってんじゃねぇ!!」

したっぱ「野郎共、かかれぇ!!」

したっぱ「ピラニー共も行けぇぇ!!」


したっぱ達がみずでっぽうを構えている。


「ピララララァァァァァ!!」


飛魚魔獣のピラニーも一緒に突っ込んで来るぞ!


キクラ「まとめて片付けてやる。ショックウェーブ!」バリバリィ


したっぱ達「ぎゃあぁぁぁぁああああ」

ピラニー「ピララララァァァァァ!?!?」


したっぱ「バカな!? 魔石油スーツの上から魔法で一撃だと……!?」


キクラ「まだやるつもり?」キッ


したっぱ「ぐぅっ、野郎共、遠距離から一斉みずでっぽうだ!」

したっぱ「「「「ヒャッハー!!」」」」


ぴゅう~~~


魔石油はとても爆発しやすい液体だ。物体に当たるだけでなく、ちょっとした魔法や衝撃に反応して大爆発を起こすのだ。つまり……


キクラ「ヘルファイア!」バァン


爆炎を解き放ち、熱と風と圧力を放出する!


爆風で魔石油みずでっぽうが押し戻されるッ!!


 ボカァァァァン!!


したっぱ「「「「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」


ちーん。



○○○○○○○○



 バレル自警団基地


アカバ団長「君が部下達を助けてくれたんだね。礼を言うよ。」

ローズ「ワタシからもお礼を言うわぁ。」


キクラ「こちらこそ、ご馳走様です。」もぐもぐ


キクラは硬めのライスとコーンスープとハンバーグを頬張っている。


アカバ団長は薄い赤髪でやせ細ったメガネのおじさんだ。少しげっそりしている。


キクラ「早速ですが、あのベトラ団とかいう奴らについて教えてもらっても?」


アカバ団長「ああ、もちろんだとも。」



▼▼▼▼▼▼▼▼



(アオサ視点)


オカマ「あの頃は大変だったのよん。」


ローズさん曰く、元々バレルタウンは漁業が盛んな町だったらしい。


漁に出て魚をつまみに酒を飲む、そんな自然豊かな漁師たちの町だった。


ところがある日"ベトラ団"を名乗る連中が町に攻め込んで来た。


魔石油というモノで作られた特殊な武装であっという間に町の半分を占領したという。


実はバレルタウン付近の海底に魔石油の油田があったらしく、各国の企業が目を付けていたらしい。


いち早く乗り出したのがベトラ団だったのだ。


オカマ「最初は自警団とベトラ団の小競り合いだったのよん。でもとある企業が自警団に手を貸してぇ、別の企業がベトラ団と手を結んでぇ、引くに引けなくなったのよん♪」


アオサ「ふーん(ローザさんもその企業の一員だったり?)」



○○○○○○○○



キクラ「ふーん。」


アカバ団長「どうしてもベトラ団に付く企業が多くてな、こちらはジリ貧なのだよ。」

ローズ「ワタシはこっちに付いたある企業の代表よ。」


キクラ「分かった。ベトラ団を壊滅させればいいのね?」


アカバ団長「初対面の少女に頼むのは気が引けるが、そうも言ってられない状況でな。」


キクラ「勘違いしないで、アタシがベトラ団にムカついただけだ。」


アカバ団長「そうか……大したお礼もできないが、この町を取り戻すために頑張ろう!」


キクラ「でっ、アジト襲撃はいつになるんだい?」にやり


こうしてキクラとベトラ団の戦いが幕を開ける。

キクラの過去はあと2話くらい続きそうです。


-------------

キクラLv50(火+雷)


HP   :18150

こうげき:8866

ぼうぎょ:4706

まりょく:11154

せいしん:7306

すばやさ:8346


主な能力(ワザ)

・ヘルファイア

・ショックウェーブ

・アクセラレート

・重力操作

-------------


したっぱandピラニー:Lv30前後、ステ1300程度の雑魚です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] まとめて一気に読ませてもらいました! 描写が綺麗です、とても。 キャラクターの心理描写が丁寧で引き込まれます。 テンポよく話が進んでいくので、気が付けば最新話に……っ。 [気になる点] …
[良い点] キクラ>>>>>>したっぱ>バイク>(越えられない壁)>戦車>>>>自警団? [気になる点] > 魔石油みずでっぽう! 魔石なのか、石油なのか、水なのか、魔水(マナ)なのか……。 とりあ…
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