BOSS:反称龍ギスラヴァール ~朱色の斬雨~
無限のぶつかり合いはノリと勢いで処理します。
戦闘内容は意味不明なので、深く考えずにノリで見るといいかも。
※分かりにくいので、近日修正予定。
超越者どうしの戦い、それはターン制バトル!
互いに一回ずつ技を出して殴り合う。そう、殴り合いなのだッ!!
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[1ターン目] アオサは決意を抱く
深呼吸をして、リミッターを解除する。
ゴボゴボゴボゴボッ!!!
全身の血球が騒ぐ。
赤血球は全てを奪い、白血球は全てを喰らう存在と化した。
「奪え、赤血球!」
>「生」を回収、「死」を付与。
ただの即死攻撃ではない。前提と仮定を無視して結果だけを叩き付ける。肉体も精神も存在した事実すら消し去る絶対の死……
ザッ…………
--ギスラヴァールは死んでしまった。
--反称龍ギスラヴァールが現れた!
「ほほう面白い。中級神クラスなら為す術もなく消滅しただろうな。」
「チィッ(無から復活するのは厄介すぎる)」
--ギスラヴァールは様子をうかがっている。
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[2ターン目] 冷静に次の一手を考える。
(何か弱点はないのか?)
「奪え赤血球!」
>「心」を回収、「無」を付与。
「ほほぅ、次は精神攻撃か。面白い。ほれ、まだまだあるのだろう?」
--ギスラヴァールは不敵に笑っている。
「……」チッ
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[3ターン目] 遊ばれているようで不愉快だ。
「喰らえ、白血球!」
狙うは『反称』の概念そのもの! 私の白血球(好酸球)はあらゆるモノを喰って自爆するのだ!
--しかしうまく決まらなかった。
「はっはっは、反称は我そのもの、貴様ごときに食えると思うな!」
--ギスラヴァールは笑っている。
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[4ターン目] 焦りを押し殺して思考する。
(ならばステータスを消し去ってやる!)
「喰らえ白血球」
>ステータスを喰らった。
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反称龍ギスラヴァール
HP :0
こうげき:0
ぼうぎょ:0
まりょく:0
せいしん:0
すばやさ:0
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「我に小細工は通用しない! 能力反転!」
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反称龍ギスラヴァール
HP :ω
こうげき:ω
ぼうぎょ:ω
まりょく:ω
せいしん:ω
すばやさ:ω
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--ギスラヴァールは得意気だ。
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[5ターン目] 口の中が乾く錯覚に陥る
(やっぱり直接攻撃が有効なのかな?)
「では、そろそろこちらから行くぞ!」
「ッッ!!」
身構える。
「反称!」ぐわん……
今までのアオサの攻撃が全てアオサ自身に返っていく。
「がッ、あ"っ、うッ………………!?!?!?」
--アオサの生命が失われ、存在そのものが消えていく
「あ"っ、う"う"う"う"……」
--アオサの心が壊れ、感情がぐちゃぐちゃになる
「ぅぁ……?」
--アオサは自分が何者か分からなくなった。
「……」
--アオサのステータスが0になった。
………………
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………………
ヒュゥゥゥゥ…………
………………
先程までアオサがいた所には何も残っていない。
「ふむ、この身体を一回殺した事は褒めてやろう。貴様は今までで最も強いニンゲンだったぞ。」
ギスラヴァールは満足気に呟いて感傷に浸っている。
ドクンッ!
「待てよ、まだ始まったばかりだよ。」ギロリ
「おお、今のを耐えたというのか! 」
「生憎、こっちも死んだ程度じゃ死なないんだ。」トントン
歯をむき出しにして心臓をたたく。
「面白い、面白いぞニンゲン! 貴様名を名乗れ。」
「……アオサ。」
「アオサ、覚えたぞアオサ。未来永劫我の記憶に残してやろう!光栄に思うがいい!」
「冗談じゃない、生き残るのは……私だッ!」
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[6ターン目] 全身が痛い、高揚感でごまかす。
「血液凝固:ブラッドウェポン!」
赤血球と白血球を血小板で包み、血漿で凝固させる。
シャキン!!
赤黒い刀身が静かに脈打つ。二刀流で行くよ!
ザハトの真似事で剣の心得はある。
超越者どうしの戦いは事象の叩き付け合いである。通常の回避など不可能、『攻撃された』という事実を防御や迎撃で対応するのだ。
「行くよ、蜜蜂流:六角牢!」
六角柱状のビームの中を進みギスラヴァールに突進し、そのまま力任せに切り裂く。
ギィィィィィィィン!!!!!
ズシャァァァァァァ!!!!!
--ギスラヴァールに ω のダメージ
--ギスラヴァールは倒れた
--反称龍ギスラヴァールが現れた!
「面白い、小細工だけではないのだな! さあもっと我を楽しませろ!」
--ギスラヴァールはアオサを切り裂いた!
ギィィィィィィィン!!!!!!!!
二本の剣と血小板で受ける。
--アオサに ω のダメージ!
--アオサはふんばった!
無限のぶつかり合いは矛盾バトル。ノリと勢いが強いほうが勝負を制するのだ!
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[7ターン目] 全身が痛い気がする。
「蜜蜂流:光点斬下」
ギスラヴァールの横方向から数多のビームが鱗を焼き、上からアオサが急降下する。
ズシャァァァァァァ!!!!!
レーザーは反転バリア的なのに反射されたが、斬撃は通った。
--ギスラヴァールに ω のダメージ
--ギスラヴァールは倒れた
--反称龍ギスラヴァールが現れた!
「無駄だ、我は何度でも蘇る!」
--ギスラヴァールは急に突進してきた。
「守れ、血小板」
蜂の巣状の盾で受け止める。
ドガァァァァン!!
--アオサに ω のダメージ
--アオサは死んでしまった。
ドクンッ!
--アオサは生き返った。
(やっぱ死ぬのは精神的にキツイよ)
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[8ターン目] 呼吸が激しくなる……。
「蜜蜂流:斜陽箱斬」
巣箱状の斬撃とナナメから迫る12本のビーム。反転バリアでは捌ききれずにレーザーを通してしまう。
ボカァァァァン!!!!!
--ギスラヴァールに ω のダメージ
--ギスラヴァールは倒れた
--反称龍ギスラヴァールが現れた!
「ぐぬぅ、ならば、リバースクロウ!」
前方全てを塗りつぶす爪撃。この戦いでは背後に回っての回避は原理的に不可能。受けるしかない。
ズサァァァァ…!
剣を交差させてひたすら耐える。全身がヒリヒリする。
何かが入り込んで来る。反転の魔力?
「フハハハハ、生命反転!」
「そうはさせない、抗体仕事しろッ!」
ガガガガガ………………
--抗体は一生懸命がんばっている。
--生命反転を無効化した。
アオサ「(やはり、物理攻撃は有効なのか?)」
この闘いは意識の削り合い、心の削り合いだ。互いの戦意が擦り減っていく……
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[9ターン目] 少しめまいがする。
「蜜蜂流:……」
「リバースダイブ!」フッ……
--ギスラヴァールの姿が消えた……
「チィッ、面倒な事を。」
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[10ターン目] 息を止めて全神経を研ぎ澄ます。
(どこだ、どこから来る?)
上か、後か……いや、体内か!
「そこだッ!!」グサッ
仕方がない、ここは切腹だ。
「グワァァァァ!!」
--ギスラヴァールに ω のダメージ
--ギスラヴァールは倒れた
--アオサに ω のダメージ
--アオサは死んでしまった。
--反称龍ギスラヴァールが現れた!
--アオサは生き返った
上手くカウンターが入ったが、たぶん私のほうが痛い。
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[11ターン目] ジリ貧だ……めまいと吐き気が増す。
「蜜蜂流:直光裂斬」
六角柱状のビームの壁を斜めに斬る斬撃。そして狙撃する血液。やはり回避と防御が間に合わずに直撃!
ズガァァァァン!!!!!
--ギスラヴァールに∞のダメージ
--ギスラヴァールは倒れた
--反称龍ギスラヴァールが現れた!
「アオサよ、よく戦ったと褒めてやろう。ここまで我を傷付けたのはお前が初めてだ。」
「何だ急に」
「だが、我を滅ぼすには至らなかったようだ。」
「……!しまった」
「これで終わりだ、反称!」
今までギスラヴァールに向けた斬撃とビームがそっくりそのままアオサに襲い掛かる!!
ズガァァァァン!!
バリバリバリバリ!!
ドゴォォォン!!
「う"ぁ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"」
(ダメだ、意識が…… ママ、ごめんなさい………………)
◯◯◯◯◯◯◯◯
『アオサ、アオサ、起きなさい。まだ寝る時間ではありませんよ。』
うーん……
『ほら、ママが泣いちゃいますよ?』
ハッ!?
ガタッ
『ほら、シェードちゃんも頑張っているんです。』
そうだ、私のせいであんなボロボロに……
『思い出して、あなたが戦う原動力を』
私は……
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[反転世界]
「アオサよ、いい戦いだったぞ……」
嵐の後の反転世界にて、反称龍ギスラヴァールは感傷にひたっている。
今まで幾度となくニンゲンや神々から反転世界を守り通して来た。産まれながらの強者ゆえ、まともな戦闘になるのは稀だ。世界の半分を人質に取られたり、別次元からの嫌がらせ、挙げるとキリがない。それでも彼は戦闘で退屈を紛わす事しか知らない。
清々しいまでの正面からのぶつかり合い。ちょっと笑顔で戦いを思い返す。
「うむ、気を抜いたらやられていたかも知れんな……」しみじみ
ドクン……
「む?」
ドクンッ!
「まさか!」
ドクンッ!!
「はっはっは、まだ立ち上がるとは、敵ながらあっぱれ……ぬぅ? 何だアレは!?!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
『アハハハハ、ハハハハハ、キャーッハハハ、ハハハハ、アーッハハッハハ、アハハ、ハハハ、キャーッハッハッハッハ』
ぶよぶよとした赤黒い歪んだ球体が脈打ち、口らしき裂け目から甲高い声がひびく……
ボス戦きついですね。まだ前半ですが3000文字超えちゃいました。
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反称竜ギスラヴァール Lvω(闇)
HP :ω
こうげき:ω
ぼうぎょ:ω
まりょく:ω
せいしん:ω
すばやさ:ω
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ギスラヴァールさんも無限のパワー持ちでしたとさ。