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愚者の心臓・蜂娘 〜蜂をナデナデする話〜  作者: ✨️ゲーミング百合✨️
バトルプラネット 〜永劫なる戦場は八の塔〜
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どくばりパワー

長くなったので分割。次こそ最終回です。




 眼前には女神


 純白の髪と衣に穏やかな笑み、私


女神:「うふふ、実は”新たな力”を見つけてしまったんですよー。ちょっと試させてください」

シェード:「うるさいくたばるの!」ビュン


--シェードのどくばり!


女神:「はいっ」パシッ


 指ではさんだ! 人差し指と中指でそっとつまんで毒針を止めたのだ。


女神:「すごい! 普通に動いても壊れない! 頑丈すぎますこの世界!」


 圧倒的な威圧感が放たれる。私のパワーを遥か彼方へ超越したパワー、だけどスカスカでちぐはぐな印象を受ける。


シェード:「くっ、離すの!」ぐいぐい


 毒針のついでに、肉体と魂まで拘束されて、抜け出せない!


 ……と思ったら?


シェード:「んなっ!?」スポーン

女神:「あら?」



   くるくるくるくる〜



 脱皮だ! 肉体をニンゲン一人分脱ぎ捨てる事で脱出に成功!


 そして反動でくるくる転がってしまう。


 無限の宇宙の外側のそのまた外側まで転がる勢いは大気圧(シオサとエアビト)に押し返されて、普通にコンクリートを100メートルほど転がる。



女神:「アオサちゃん」がしっ


 !? 背後から肩を掴まれた!!?


アオサ:「……!!」


 ピクリとも動けない。全身が銅像になってしまったみたい……なんだけど何だか様子がおかしい。


 この辺り一帯の(アオサ)しか拘束されていないのだ。


 せいぜい惑星8 ((8))8個分の(アオサ)が動けなくなる程度、遠くの次元の私はなんともない。


 ニンゲンに例えると、素粒子ひと粒だけ凍りついたようなものだ。


アオサ:「……?」

女神:「ねえアオサちゃんすごいですよ世界が頑丈ですよ!」


 あ、うん。そうだね。


女神:「いやっほー!」



   ドゴォォォォォォォォォ!!



--女神は巨大化した!!



 この惑星を蹴っ飛ばし

 太陽系を吹き飛ばし

 銀河の群れも押しのけて

 ブラックホールも弾く勢い

 無を取り囲む超銀河団も、軽々と押しのけて巨大化は止まらない!



 その後は無限に広がる無の空間

 無限先には新たな宇宙と天体が!



 無限に無限に無限に……繰り返し繰り返し繰り返し……



 とにかく全部の天体を押しのけて、到達不能な宇宙へと全身をさらけ出してしまう。



 巨大化し過ぎて画質の悪い映像みたいになった所でストップ。



 その結果……


 その他生命体は無限の外側、到達不能な宇宙へ弾き出され、ブーイングの嵐が巻き起こる!




アツビト:「あれー」

ヒエビト:「うちゅうだー」

エレビト:「きんじょめいわくー」

ミズビト:「ぶーぶー」

エアビト:「むだにでかーい」

ツチビト:「ぜいにくー」

ピカビト:「くらいよー」

ヤミビト:「ククク、闇は我等が領域」

綺麗なアオサ:「なんですかここ!?」

マリリン:「あれー?」

ミミナ:「キクラさん何やってるんですか!!」

メガマッソウ:「はっはっは、拳が唸るッ!!」

筋肉アオサ:「わっはっは 宇宙筋トレだー」

ルルリエ:「あら、紅茶が… 」

ガラコケッコ:「コケー」

アマノウス:「また女神か」

シオサ:「反省しませんねあの女神」

ダークマターの妖精:「キャハハ、楽しそー♪」

ユイキリの群れ:「「「あらあら〜」」」

蜂の群れ:「「「ブゥゥゥゥゥゥン!!」」」




 何もなかった空間で、カオスな濃度の生命体が、次々と、巨大化を、開始する!!



   ドゴォォォォォォ!!!!!!!!



   ブゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!



   ぶすぶすぶすぶす!!!!!!!!



女神:「痛い痛い痛いです!」


 まさか宇宙で蜂に刺されるとは思うまい。


ダークマターの妖精:「ダークマターパーンチ☆」どむっ

女神:「う゛、腹パンは気持ち悪いですよ」


 火氷雷水風土光闇の妖精たちも、寄ってたかって女神に腹パンを喰らわせる。


 カオスが、加速する!!


アオサ:「んへへ〜女神さまの肌やわらかぁい♪」すりすり

女神:「わぁいアオサちゃん可愛いですーでも蜂と腹パンは痛い」ナデナデ


   ぶすぶすぶすぶす!!!!!!!!

   どむどむどむどむ!!!!!!!!


 低反発枕みたいな柔肌、枕にしたら気持ちいいだろうね。



シェード:「こんのクソ女神ぃぃぃ!!!!!」



   ブゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!



女神:「乱暴はダメですよーナデナデー」ナデナデ

シェード:「ナデナデー、じゃないのオラァ!」


   ぶすっ


女神:「痛ぁい♪」


--女神にダメージはない。


 何が起こっているのかイマイチ分からない。


 女神さまが手を振って蜂や妖精さんを追い払うけど、何故か復活するんだよね。


 確実に言える事は……増殖しておいて良かった。


シオサ:「説明しましょう。」


   にょきにょきにょき!


 女神の肌から、無数のシオサが生えてくる!!


女神:「あ、シオサさん、久しぶりですね」

シオサ:「ええ、久しぶりですね」


アオサ:「シオサ、何このカオスな状況?」

シェード:「そうなの。ただの迷惑行為なの!」ぶすぶす


女神:「あ、すみません…」


シオサ:「そうですね、まずは女神さん、貴女の肉体と魂は、(シオサ)ママ(アオサ)でできています。」


女神:「ええっ! いつの間にすり替えたんですか!?」

シオサ:「私が貴女の感知能力を落としましたからね。そして大事なのは……」くいっ


   にょきにょき!


女神:「わ、アオサちゃんがたくさん!」

シオサ:「私とママは貴女の肉体と魂に寄生しています。貴女のパワーは好きなだけ吸い取る事ができるんですよ?」


アオサ:「えっ?」

女神:「えっ?」


アオサ:「……」

女神:「……」


アオサ:「……」ニヤリ

女神:「……」びくぅ


アオサ:「女神さま、おっぱい」

女神:「!!?」



   ちゅくちゅく ちゅくちゅくちゅく


   んくんく んくんくんく!!!!!



女神:「ぴぎゃー♪」



 女神さまのミルクおいしい。


 今までにない超高濃度のミルクだ!


 私が喉を鳴らす度に女神さまはしぼんでしまい、20回喉を鳴らす頃には、女神はすっかり干からびてしまいましたとさ。


 そしてシオサが後片付けをして、すっかり元に戻ったんだ。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 足元にはスルメイカ。たぶん女神さまだと思う。


スルメ:「あ、あだじゃもうダメでず」

アオサ:「しっかりして女神さま!」


 どう料理しよう?


ユイキリ:「そうね〜、まずは裂きイカにしましょう!」ぺりっ


スルメ:「ぎゃあ゛」


   ベリベリベリベリ ベリベリベリベリ


ユイキリ:「半分はお腹で大人しくしてなさい」ぱくり「そしてもう半分は…」


>『女神の肉体』に『キクラ』を付与

>『女神の魂』に『キクラの魂』を付与

>『女神の心』に『キクラの心』を付与

>『存在:殴りの女神』に『存在:キクラ』を付与

>『女神』に『キクラ弱点』を付与


ユイキリ:「ほら、起きなさいキクラ」ぺち

スルメ:「ママー?」


ユイキリ:「ほら、ママのおっぱいよ」

スルメ:「……」


   ごくごくごく


キクラ:「ママー♪」


 うん、見た目がキクラになったね。


アオサ:「よしよしキクラー」ナデナデ

キクラ:「んくんくんく」ごくごく


ミミナ:「キクラさーん!」


 相棒が来ちゃったね。


ミミナ:「キクラさーん… ヒッ!?」びくぅ


ユイキリ:「ほら、行きなさい」

キクラ:「ママー?」げぷっ


ユイキリ:「貴女の居場所はあっちよ?」

キクラ:「……うん。」


 そう、私とアオサちゃんの間に入るにはまだ早いわ。



▼▼▼▼▼▼▼▼



 カンガルーの町まで戻って来たよ。プロテインうめえ。


シオサ:「女神の“新しいパワー”とやらを解析しました」


 おおー、どんなパワーかな?


 ミルクプロテインとマラサダを頬張りながら耳を傾ける。


シオサ:「あまりに大き過ぎる数字はですね、選択公理の恩恵をえられず、無限の攻撃対象を取ることができないのです。」


 ??? つまり、どういう事?


シオサ:「例えると……『針』ですね。肉体や耐性を貫通する事に特化してはいますが、それだけでは相手を倒せません。」

シェード:「だから女神のナデナデにも耐えられたのね!」もぐもぐ


 なるほど。


シオサ:「使い方次第では非常に有用です。開けた穴から既存の能力を流し込む『毒針』として使うのです。」


 毒針か、なるほど。


シェード:「毒針なの!? まさか最強になるとは思わなかったの」

シオサ:「そうですね……『どくばりパワー』とでも名付けましょう。」


 どくばりパワー、もうこの世界に敵はいないから使い道が……そうだ!


アオサ:「シェード、ちょっと星作って来るね!」ひゅーん

シェード:「んなっ!?」



▼▼▼▼▼▼▼▼



 ここはスラスラスター。


 無限の宇宙の外側にある”おほしさま”。私の肉体の一部でもあるんだ。


 せっかくだからここにバトル施設を作ろう。



 プリンの大地と雨粒スライムの川。


 草木は甘くておいしい、水も甘くておいしい。



 さぁてまずは……まずはタワーを8本作る。それっ!





 に

 ょ   に

 き   ょ   に

     き   ょ   に

         き   ょ

             き

 に

 ょ   に

 き   ょ   に

     き   ょ   に

         き   ょ

             き




 そしてタワーの管理人(アオサ)受付嬢(アオサ)を用意して……にょきっ


 そしてそしてー、カフェとバーと養蜂場と……とにかく色々用意しよう。


アオサ:「シオサー手伝ってー」

シオサ:「了解しました。」ガチャガチャ



 そしてタワーの周囲、島も用意しよう。


 砂浜があったり、大きな木のウロに町があったり、ピラミッドに、地下鉄も用意しよう。


 ──アオサちゃ〜ん、ナデナデスペースも作るのよ〜


 そうだね。えいっ!


 うん、いい感じ!


 早速みんなを招待しよう!



▼▼▼▼▼▼▼▼



アオサ:「みんなーできたよー」

シェード:「なによなによ、何なのよ」


ザハト:「くんくん……戦いのにおいがする。」ゆらり

ヒョウム:「やっぱり貴女、バトルジャンキーですね」

ソーネ:「そーね、そーね」


スカラ:「ニンジャ関連はあるのでござろうな?」

ミチル:「……あるわけない」


ハッチ:「みんなー集まってー」

フレア:「はーい」



  ぶーん ぶーん ぶーん♪



 リーブタウン、中央花畑、そこに青白い裂け目を作る。


 これが私の(プラネット)への入り口だよ!


どくばりパワー、また謎のパワーを作ってしまった。

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[気になる点] > 女神:「うふふ、実は”新たな力”を見つけてしまったんですよー。ちょっと試させてください」 この物語最大の犠牲者は妹なのじゃ。 "妹"という存在に何か恨みでもあるのか、という勢いな…
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