星が綺麗なの…
アオツー:「ジヒナー」
ジヒナ:「ん、どうした?」ナデナデ
アオツー:「本体がねー、増える事をオススメしてるよー」
ジヒナ:「増える?? どういう事?」ナデナデ
アオツー:「んっとねー、えーと、えーと」
ジヒナ:「あはは、可愛いな」ナデナデ
アオツー:「んっとー、まあいいや、増やすね」
ばくり
ジヒナ:「!?」
突然ジヒナを頭から捕食するアオツー。
そしてシェードと同じように増殖させたのだ!
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(異世界の幻影)
アオサ:「久しぶりだねー」
シェード:「久しぶりなの」
ここはジヒナの船の中、無限の廊下から入れる異世界の幻影。
住民たちも幻影ではあるが、例のごとく半分くらい私だ。
蜂もたくさん飛んで、賑やかだ。
アオサ:「冒険センターだね」
シェード:「そうね」
『冒険センター』、全世界共通の赤い屋根の建物。
自動ドアをくぐる。ふぃぃぃん
アオサ:「わっはっは今日も大量大量」
アオサ:「ケッ、ウチは大赤字だぜ」
アオサ:「痛ぇぇぇ、腕が折れたぁぁぁ!!」
冒険者の大半が私。
アオサ:「やっほー」
アオサ:「よっ、アオサ」ナデナデ
アオサ:「シェードちゃん可愛いな」ナデナデ
アオサ:「大変だけど頑張れよ」ナデナデ
アオサ:「も、もう! そんな簡単にナデナデしないで!」ナデナデナデナデナデナデ
シェード:「ちょっと何アオサだけでナデナデし合ってるの!」
アオサ×4:「「「「えっ?」」」」
シェード:「ヒッ!?」
アオサ×4:「「「「ナデナデ、ナデナデ、ナデナデ」」」」
シェード:「気持ち悪いの!」
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受付
受付嬢:「ようこそ冒険センターへ。回復ですか?」
アオサ:「あ、いや回復はいいです」
受付嬢:「お怪我の際はいつでもお越しください」
シェード:「ここの受付は回復専門なのね」
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ショップ
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マスターきずぐすり 200円
あなぬけのワカメ 550円
どくばり 1000円
ドーピングハチミツ 700円
アカシックレコード 500円
蜂ボール 9800円
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シェード:「すごい品揃えなの」
アオサ:「でも全部自分で用意できるからなあ」
シェード:「ハチミツは美味しそうなの」
アオサ:「じゃあ2個買おう」
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アオサ:「このパソコンはね、時空を超えてやり取りできるんだよ」
シェード:「へえ、ちょっといじってみるの」
ぴーぴろぴろ♪
綺麗なアオサ:『もしもし』
シェード:「別次元のアオサなの!」
アオサ:「やっほー元気?」
綺麗なアオサ:『貴女のせいで日常が……ちょっとシェードちゃん?』ガタッ
シェード:『あたしなの!』
シェード:「あたしなの!」
シェード:『真似しないの!』
シェード:「そっちこそなの!」
アオサ:「まあまあシェードちゃん」ナデナデ
綺麗なアオサ:「そうですよ落ち着いてください」ナデナデ
シェード:「『あふん♪」』
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アオサ:「ここはドリンクスタンド、400円でおいしいドリンクを飲めるんだ」
シェード:「いい匂いなの」
アオサ:「いらっしゃい、何にするかい? オススメはハチミツスムージーだよ!」
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おいしいハチミツ 200円
ハチミツソーダ 300円
ハチミツオレ 350円
ハチミツミルク 500円
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アオサ:「ハチミツソーダで」
シェード:「ハチミツオレなの」
アオサ:「あいよ!」ガガガガガガガガ「へいお待ち」
カー! のどごし爽やか! そして広がる甘み!
シェード:「おいしいの! アオサみたいな味なの!」
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迷宮
ここは大きな木の中の迷路。
虫や植物をかき分けて、階段を登っていくのだ。
エアビト:「アオサ様〜」
クサビト:「シェードちゃんだ〜」
ツチビト:「やったー踏まれたー」
賑やかな場所だ。
シェード:「うるさいの!」
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午後8時
今夜は星が綺麗、空には“おほしさま”が浮かんでる。
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あれはアオツー、もう凶星じゃない。私の一部だよ。
シェード:「今夜は星が綺麗なの」
アオサ:「ん、ありがと」
シェードを膝に座らせて、その黄色い髪を撫でるよ。
指先で頭皮に触れて、くにくに、そのまま下方にゆっくり降ろす。
シェードが力なくしなだれかかる。こっくりこっくり、眠気が伝わってきた。
すると私の中のママから意地悪な心が湧き出す。
それを受け入れると、徐々に身体がママのものに変化する。
手足はもっちり柔らかく、胸は膨らみ、ハチミツ色の髪が眠気を誘う香りを放つ。
よりナデナデに適した肉体へ。
あらあら〜、シェードちゃんスベスベなのね〜
ユイキリ:「シェードちゃん、大好きよ」
シェード:「あたしもなの」
ユイキリ:「うふふ、嬉しいわ〜♪」ちゅっ
シェード:「… えへへなの♪」ぽっ
私はアオサ、だからシェードちゃんはお嫁さんなのよ〜♪
ユイキリ:「見てるんでしょ、いらっしゃい」
ジヒナ:「!? …あ、ああ」
私はユイキリ、だからジヒナもお嫁さん♪
ユイキリ:「ナデナデしてあげる」ナデナデ
ジヒナ:「ん… 」
アオツー:「私は?」
ユイキリ:「貴女もよ〜、可愛いアオサちゃん♪」ナデナデ
夜空の星は膝の上、小さくなって、撫でられて、私の愛で満たされるの〜♪
うふふふふ〜♪
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(アオサが心臓を貰わなかった世界線)
綺麗なアオサ:「ああ、疲れました」
シェード:「お疲れなの」
最近、不思議な事が立て続けに起こっています。
まさか一児の母になるとは夢にも思いませんでした。
学校もいつの間にか私で溢れかえっていましたし、この先どうなる事やら……
綺麗なアオサ:「ただいまー」
ユイキリ:「おかえりなさ〜い♪」
猫:「にゃーん♪」
ジヒナ:「おかえりー」
……あれ?
知らない女の人……黒い短髪で背が高い……あぁっ、別次元の記憶が流れてきます。
綺麗なアオサ:「えっと、パパ?」
ジヒナ:「そうだよアオサ!」ぎゅっ
あっ!? …すごい包容力。
ママとは違った弾力、脳が休まるいい匂い、力強くて優しい声。
初対面なのに心を開いてしまいそうです……
あと2話……