とある愚者のお話
(注意)
この物語は 危険物です。
あなたに 混乱を もたらすおそれがあります。
それでも 読みますか?
はい
→いいえ
『よし、次はあの人にしましょう。』
どこまでも広がる真っ暗な宇宙に天使のような美声が響く。
星々が輝いては消え、また輝いては消えを繰り返す。
ここは"宇宙"。あらゆる無限を内包し、決して果てまで到達する事は叶わない。
そんな広大な"宇宙"を縦横無尽に動き回る小さな光球がひとつ。
あれは女神だ。ただの女神ではない、【殴りの女神】である。
"時間"も"因果"も"運命"も"事象"も『ゼロ』ですら、どんなものでも殴り飛ばしてしまうのだ。そんな彼女は退屈しのぎに強い魂を探している。
そんな女神が目を付けたのは、とある星に住む男だった。
○○
暖かい春の陽気の中、川沿いの道を歩く一人の若い男がいる。男はひどくイライラしている。無駄に力んでガラガラ声を漏らす。
「ったくどいつもこいつも……全部俺が悪いってのか!」
どうやら現状に不満を抱いているようだ。
トンっ
……ぽちゃん
手頃な石を川へ蹴り落とす。その時!
ヒ
ュ
ュ
ュ
ュ
ュ
ュ
ュ
ドガァッ!
……ボチャン。
高速で飛来する石つぶてが背中へヒット! そのまま川へ身を投げ出してしまったのだ。
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女神「ふふふっ、これで素材は揃いましたね」
周囲はイカの刺身のような白く透き通っている。如何にも『女神』という格好の女性がにっこり微笑む。
わたあめのような白いフワフワを両手で抱えて表面にツツーっと指を走らせる。
急に右手を突っ込み、中から糸を引っ張り出す。
女神「ふふふ、そうです、魂や自我は別になくても良いんですよ。記憶と知識だけコピペしましょう」
白いフワフワをポイっと放り投げると、今度は女神の左手に赤黒い球体が現れる。
ドクンッ ドクンッ
妖しく鼓動する。中で青紫と赤紫が渦巻いている。
女神が念じると、拳大からニンゲンの身長ほどになり、また拳大に戻る。
膨張と圧縮を繰り返し、やがてソレは完成する。
女神「さあ、心臓の完成です。あとは誰に移植するかですが……」
心臓を片手に宇宙をキョロキョロ見渡す。
女神「あの娘がいいですね。きっと面白い事を見せてくれるでしょう」
ブゥン!
大きく振りかぶってのストレート!
心臓はとある少女の胸へ吸い込まれていったのだった。
そして女神はお気に入りの小説を見つけた子供のように、少女の人生に魅入っていたのだった。
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地球から1万光年の場所にドーナツ型の惑星が見える。
ドーナツの表面は青い海と緑の大地に白い雲。地球と似たような模様だ。
とある大陸から少し離れた小さな島の山奥に、少女と母親の姿が見える。
そう、その少女が物語の主人公だ。
少女を巡る摩訶不思議な冒険が今始まろうとしている!
初小説です。前半は文章が下手くそかもしれません。お気をつけてお読みください。