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蜥蜴人の巣窟ー前編ー

 蜥蜴人(リザードマン)の巣窟。メルカトールから南東にある洞窟。入口は狭く、中は前が見えない程、暗い。道は暗くて見えにくいが、地下へ向かってまっすぐに伸びているようである。

 その為、この洞窟がどれくらい大きいのか、またどのくらい深いのか全く以て未知数だ。洞窟内は暑い外とは違い、陽が当たらないせいか涼しかった。

「私の勝手に巻き込んでしまってすみません……」

「ん? シャロンが気にすることじゃないよ。付いて来るの決めたのは、俺だし」

 本音は面倒くさいけど、シャロンを一人で行かせる訳にはいかないだろう。そこまで鬼じゃない。それとヴォーデくんには、もう少し落ち着いた行動を心がけて欲しい。まあ、子供なんだから、独断専行を止めるのは無理なんだけど。

「ヴォーデ、子供の頃から自分勝手な行動が多くて。いつもおばさんからお叱りを受けていました」

 うん。そうだね、大体分かるよ。ああいう子供は親に怒られるのは。自分の周りにもいたし。シャロンには言えないけど。

「ヴォーデはまだ精神が幼いんです。人様には迷惑掛けちゃ駄目だって、おばさんからも言われてたのに……」

 そうなんだ。まあ、子供なんだから。と言えなくもないけれども、この世界では、成人手前の年齢だからな。

「もう14なのに……」

 うん。まあ、分からんでも無いけど。まあ、歳を重ねても子供な奴もいるし。元いた世界の上司がそれだったし。年齢は関係ないと思うよ、シャロン。

 ともあれ、このままだとヴォーデくんへの文句を聴かされる事になるからな。話を変えよう。

「言いたいことはあるだろうが、とりあえず彼を助けに行こう。彼の無事を確認することの方が先決だ」

「そうでした。周りが見えていませんでした、すみません……」

 そんな申し訳なさそうな顔をしなくても。シャロンのせいじゃないし。

「いや、俺もその気持ちは分かるから大丈夫だよ」

「ありがとうございます。サトルさんは優しいですね。ヴォーデにも見習って欲しいです」

 いや、そんなに褒めても何も出さないぞ? まあ、ヴォーデくんには少し落ち着いて欲しいというのは分からんでも無いけど。

「サトルさん、この奥には蜥蜴人(リザードマン)が多くいると思いますが、心の準備は出来てますか?」

「あ、ああ」

 武器は持った。シオンから借りたこのバスタードソード一本。手入れもされていているようだし、切れ味は良さそうだ、手入れもされているから、すぐに折れるということもないだろう。ただ使い方次第では折れる可能性もある。気を付けて使わないとな。

「さっ、奥へ進もう」

「あっ、ちょっと待って下さい!」

 えっ? せっかく心の準備を整えたのに。シャロン、君が水を差すの?

「洞窟内は、暗く足下すら見えにくい状況です。ですから、灯りが必要です」

「まあ、そうだけど。どうするんだ?」

 また引き返すの? 暑いのに……。それくらいの準備は整えておいてよ。

「はい、準備は出来ています。これを使います」

 なんだ? シャロンがカバンから取り出したのは、手提燈(ランタン)だった。

手提燈(ランタン)?」

「はい。本来、洞窟や坑道内では、角燈(カンテラ)を使うのですが、このあたりでは、角燈な使われていないのでありませんでした。ですから、高くはありますが手提燈(ランタン)を使います」

 そうか、この地域では、角燈は使われないのか。だからって、多少高い手提燈を使わないといけないのか? まあ、背に腹はかえられない。というしな。仕方ないのか。

「どうしました? 考え込んでますが」

「あっ、いや。なるほどな。と思っていただけだよ。シャロンは本当に詳しいな。と思ってね」

「い、いえ。そんなこと無いですよ」

 照れてるな。これで誤魔化せたかな?

「そ、それより。これで洞窟内を安全に行動出来ます」

 手提燈の灯りを点けると、カバンに引っ掛けたな。これで、両手が使える。ホントに便利な物だな。照明器具、万歳だな。

「サトルさん、洞窟内へ進みますよ!」

「あ、ああ。分かった。今行く」

「武器を構えておいて下さいね。中に蜥蜴人がいると思いますので」

 ごもっともです。シャロンさん。戦える準備はしておかないとな。事前準備は大事。仕事に於いても同じ事が言えたし。転生しても、こういう事は変わらないんだな。いや、関係ないか。

「さあ、行きましょう」

「ああ、行くぞ」

 俺達は洞窟内へ向かうため、階段を降りていった。

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