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四季恋彩  作者: 翡翠美鈴
2/2

第一話 女子高生、オークションをかけられる

全然、二次創作含めて更新してないやーん・・・な翡翠美鈴です。

今年に入ってから、書いていないな・・・・。 

「・・・が落札いたしましたっ!!」

・・・声がする

「ほら、さっさと御主人様のとこにいけっ!!」

「い、嫌だぁぁぁっ!!!」

ズルズル・・・・・・・・・・ 男の子の悲鳴と何かを引きずる音がする

「さあっ!!いよいよ大目玉の商品の登場ですっ!女子高生・セーラー服・二つ結びの若い女の子ですっ!!」

―パッ!!! 光が眩しい・・・ 

耐え切れなくて目を開けると・・・


おおっ・・・ アレが女子高生か。可愛いじゃないか

・・・調度新しい性欲処理の道具、いやオモチャが欲しかったのだよ

・・・ と似たような言葉をヒソヒソ、ヒソヒソ囁き、

あたしのことを物珍しく見ていた

その外見は、犬、猫、蛇、狸など様々で―



今分かっていることは・・・ あたしを観察するように若い狸が見ていて、財布をチラチラ見ていることだけだった


「・・・どうして、こんなことに」

あたしは不間違いにも混乱することなくこう思った。どこで間違えたのだ・・・と


―時は遡り・・・ 桜舞う学校の事

「帰りが遅くなる逢魔ヶ時、学校に残っていると・・・」

ドキドキ・・・

「どこか、そう。異世界に連れられ去られるのさぁぁぁぁっ!!」

!!

「「「きゃあああああ~~!」」」


二人の友達が悲鳴を上げるなか、悲鳴も上げられなかったあたしはビクゥッ!!と驚くしかできなかった


「も、もぅ怖い話はやめてよ~佳奈ぁ」

「あはは、ちなみにこれ、学校の七不思議よんっ♪」

「嬉しそうに言うなぁ~!!」

「あはは、いい怖がりっぷりだね。宝、声にも出なかったよね」

「だって~放課後先生に教材の準備の手伝い、頼まれちゃっているから・・・つい」

「あちゃ~災難だね。ゴメン、変な話聞かせちゃって・・・ってああっ!!」

「「「・・・時間!!!」」」

あたしたちの学校は時間に厳しく、今部活着に着替えている時に佳奈がふと先程の話をし始めたため、

時計を見るのを忘れていた

「急がないとっ・・・」

佳奈が先程悲鳴をあげていた一人目の葉月はバレー部、葉月たちと悲鳴をあげていた二人目の永莉菜は

書道部で、悲鳴をあげていた最後の三人目は円で柔道部の娘たちで


みんないい娘たちで、全員彼氏がいる

いないあたしといえば・・・


「佳奈たちバイバイ、あたし先生に呼ばれる時間まで本を見ているよ」

本が彼氏みたいなものだ

「今日もまた分厚い本で・・・。それ辞書?」とみんなが出ていく途中永莉菜が声をかけてくれた

「ううん、これオムニバス集の物語。あたし帰宅部だけど家に誰もいないから、ヒマでヒマで・・・」

「読んでいる時の宝、すごい集中しているもんね・・・先生が読んでも気が付くの?」

「あははっ大丈夫だよ。さすがに人の気配で気付くし」

「そうだよね~ってあぁぁ!!!」

時計を見て、永莉菜は猛ダッシュで廊下を駆けていった



・・・元気だなぁ



パラっ・・パラっ・・・ 廊下で先生を待っている帰宅部のあたしはたまに先生から頼まれごとをされ、

その報酬として先生は本の紹介の小冊子や、オススメの本の情報に、本を貸してくれます


・・・この本、面白いなぁ・・・ この本紹介してくれた先生に感謝、感謝


「・・・待たせてしまったなぁ~!」

あっ・・・ パタンッ

「もう遅いですよ、先生」

「いやあ~職員会議が長引いてしまって・・・スマンスマン」

この人が今回あたしに放課後手伝いするように言った先生


さっぱりした性格で生徒に人気の女教師で担当は・・・

「国語の授業で使う課題として使う予定の本、三十冊以上・・・もしかして前やった本の紹介大会を

するんですか?」

「おおっ!いい勘してるじゃないか。あれ好評でおかげで本を読む奴が増えいてな」

「夏休みの宿題であった感想文、先生見ていた時『なんだっ!?マシな感想文ないのかっー!?』って

職員室で叫んだそうですね」

「・・・忘れてくれ、アレ黒歴史だから・・・」

あの後の生徒たちなにかを憐れむように見ていましたもんね・・・


「前の感想大会でお前が出した感想文、アレ他の教員共も見ていな・・・好評だったぞ!!」

っ!!!

「~・・・あれ、他の人、見たんですか」

「ああ!読みたくなるような感想、続きが気になるあらすじを書けるとは。いいものもっているな、お前」

いい作家になれるぞ、と先生は続けて言いました

けど・・・

『母さん父さん、見て見て。あたし―』

『『今疲れているから後でね/な』』

『・・・-はい』

小学校の頃の苦い思い出を思い出す 夏休みの読書感想文で賞状を貰って舞い上がっていたあたし

帰ってきてすぐ、丁度お母さんとお父さんがいて見てもらおうとしていたけれど、『疲れている』の

一言で見てもらえなかった

お母さんとお父さんは小さい頃から『忙しい』『疲れているから』『後でね』をいっぱい使って・・・

「見てもらえなければ、意味ないですよ」

「なんかいったか?」

「いいえ、なんでも」

ニッコリ笑って誤魔化した

「すまんかったな。今日はいいぞ。これで最後だしな」

職員室の先生の机に三十冊置いていくと、もう帰ってもいいと言ってくれたので先生から

もらったたくさんの本の紹介の小冊子を抱えて帰ることにしました


「・・・っ!要チェック、要チェック♪」

廊下でさっきの小冊子を読みながら呟き、歩いていると・・・


「・・・ 嬢サん」

???


誰もいなくなった廊下であたしを呼んでいる声がするけれど・・・

「・・・誰もいない?」 声の主を探そうと周りをちょろちょろ見てみるが・・・姿は見えない

「・・・ほんとにあたし、疲れているのかも。帰ろ」

家に帰って、ゆっくりと風呂に・・・ と動こうとした瞬間、

「オ嬢サん・・・」 声の主が現れた・・・!?

その声の主は古くなったピエロの玩具だった


「オ嬢さン、きミ一人ぼッちナノかイ?」

「・・・」 返事をしたら、なにかがあたし自身望んでいない状況に陥りそうでこわかったから無視をした ・・・あのままあのピエロを無視して、帰ればあのまま(・・・・)いつもの日常だったのに

「小サい頃カらズぅート、一人っキり」

「『お帰リ』と『たダいマ』がナい家庭でェ~ 両親は子供ノきミの話なンて興味はない」

「っ・・・、・・・・」

無視無視無視無視・・・

「周リはソんナきミの家庭ヲ見て羨マしガっテいルのヲ君は内心逆にソの子たチを羨マしイ、家にイる方がイいと思ッてイる」

・・・ こんなの幻だ幻覚であたし自身がそう心の中で思っているんじゃない嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ

「・・・無い物ネだリしツつ、ソんナ一面を出サなイのハ、 『いイ子ちャん』の義務カねェ」


・・・ブチッ   バンッ!!! 思いっきり廊下の壁を叩いた音が響き渡った



ふつふつとあたしは今までの記憶を覗き見された挙げ句、嫌なことを思い出せようとさせている

いくら自分の疲労で見ているであろう幻覚の言葉をさえぎらせてもらった


・・・息を大きく吸い―

「こっちが黙ってりゃあ・・・いい気になりやがって」

義務? いいや、世間の処世術でしょ? そんなものを使わなければ、世の中なんて


『・・・だから宝ちゃんって、☓☓☓なんだよ』


・・・そんな状況を変えるチャンスがあるなら

「幻覚如きに何が出来るのってかしら?」

吐き捨てるように思った言葉は思わず口に出した

そんな自分に嫌悪感を抱いてしまって、嫌になって、


・・・とにかくさっさとその場を去ろうとしだした一歩を踏んだ瞬間―


ヌププ・・・ 固いはずの床が泥を踏んだように柔らかくなっていた

「えっ!? 何これ・・・っ!?」

もがけばもがくほど、どんどん沈んでいっていくあたしを見て楽しそうに見ているだろうピエロは楽しげ

にこう言ってきた


『キみミたイな子ヲ探シてイた。大丈夫、きミはコの世界ヲ気に入ルよ。 だッて―』


「・・・君を必要としている人がいるからね」 だったかな



現実逃避をしているあたしの頭上を、

「金貨500枚でどうだっ!?」 「・・・550枚を出す」

「いやこちらは650枚を出すぞ!!」


・・・高額で競り落とそうとしている声が次々響く


「おっーと!!この女子高生を巡る激しい戦いが勃発!!果たしてこの女子高生は誰の物に!?」

・・・人を勝手に所有しようとする人なんて、くだらない

心の中でした嘲笑を隠しながら、じっと眺めた


「・・・75万枚で!!」 「オレは80万枚出そう!!!」


さっきのやりとりの後わずか数分で、万単位になっていた

・・・ あ、さっきの若い狸参加してないんだ と見ていたら

ニヤリ・・・と黒い笑みを出していた


・・・嫌な予感 そんなあたしの考えることをやめさせるように周りはどんどんヒートアップしていった

「さあ、現在の金額はなんと! 95万枚の金貨だっー!!他の人がそれを上回る額を出さなければ、この方が手に入られます!!!」


白い髭が立派な年老いた狼があたしを見て厭らしい笑みを向けてくるではないか

そんな顔を見たくないあたしは気付かないフリをし続けた

すると・・・


あちらにいるのはクレリットではないか、あやつこの間まで他の人間に夢中ではなかったのか?

もう弄び終えたのか

聞いた聞いた、精神身体共にボロボロにしたのちブラック会社に売っ払っているらしいぞ・・・と

小さい声であるが、最悪な話が聞いた



!?!? ・・・なんとしてでもここから脱出しなくちゃ



そんなあたしを置き去りに 「いないようなので、落さT「待った」」


最悪の事態を救うであろう救世主が現れてくれた


「その爺さんの10倍―100万枚だ。受け取れ」

100万枚の金貨が入っているであろう小袋をマイクを持っている猫に投げ渡した

「え、わ、わっ!!」 危なっかしい手つきで受け取った 

その後、 「更なる額に出る者はいませんかーっ?」と言うが・・・

例のクレリット?が悔しそうに若い狸を見ていた

・・・それ以上はないらしい、よかった

「・・・ハンマープライスッ!! 女子高生はこの狸の青年が落札いたしました~!!! ・・・次に入ります」


手に入れたという知らせを聞いた同時に若い狸は、あたしの手を取って会場からスタスタと歩き出していった

・・・これから、どうなるんだろ?




「・・・さて、もういいだろウ?」

そういって、若い狸はとある立派な屋敷に連れて行った


中で緑茶を頂いていると「紹介が遅れたな。オレは緑雨といウ」

「・・・宝と言います。先程はありがとうございました」

「変わってんな、自分を買った獣人だゾ」

確かにそうだけど・・・

「クレリットとかいう変態に何かされるよりはマシな方ですから」

「ズバズバ言うねぇ、あのピエロに連れていかれのかイ?」

「ええ、まぁ・・・」

「アイツは連れて行く方法は知っているけど、連れ戻す方法は分からないバカだからナ~」


・・・え?


「そう、なんですか」

「宝ちゃん、家族が心配?」

「いえ・・・」

あの人たちは不規則な時間にしか家に帰ってきませんから、と付け加え言ったら

「・・・ピエロはそういうヤツに甘い夢を見させるのサ」

・・・そうなんだ



段々話が弾み盛り上がって、お互いのことを話し合ううちに分かったことがある


一つ、あたしを買った理由はある人の世話をして欲しかったこと

二つ、そのある人とは多忙で今いる屋敷の別の部屋で寝ているらしい、一人ではこなすのも大変な仕事の疲れで爆睡しているらしい

三つ、その人と緑雨さんは小説家と担当という関係である

・・・ということがわかった


「それじゃあ、ハイ」と渡してきたのは何か書いてある紙で

「これは・・・?」

「それは奴に事情を教える紙だ。事情は後で本人に聞きナ」

そう緑雨はあたしを寝ている人の部屋に放り込んだ


ポイッ 「え」 

シュッ・・・ 襖を閉めた音が響いた


「じゃあ、センセイを起こしてくレ」

スタスタとこの場所を離れる足音が聞こえ、やがて聞こえなくなった


・・・

・・・・・・ 試しに体を揺さぶろう


ユサユサッ・・・ 「起きてくださーいっ・・・」

ピクッ・・・、ムクッ・・・・・・  あっ、起きてくれた

「・・・?、!?」

ズササッ!! 声を上げる間もなく、後ずさりし

「・・・何故人間の女がいる」

あたしをじろじろ見て、ふと緑雨さんが書いた紙に目を留めた

「・・・すまん、ちょっと待っててくれ」

襖を開け、緑雨さんがいるであろう部屋に行っていった

そのまま部屋にいると、

ギャアギャア・・・ 言い合いを始め、

ガシャン!! ドタドタッ!! と喧嘩をし始めているようだ


・・・大丈夫、かな?


シュ・・・ 数分後、襖が開いた

あ、帰ってきた


「・・・大体コイツに説明を聞いた」

緑雨さんを見て、呆れながら言った

「よければうちに来なさい。ワシが断れば、『欠陥品』とみなされどんな扱いをしてもいいアダルト用人間オークションに賭けられると聞いた以上、放っておけない」

!?!? ・・・そんな制度あったなんて・・・っ あたしを家に入れてくれるなんて、いい人だな



「心配している女の子に安心を与えるのはいいけど・・・ センセイ自己紹介したノ?」

・・・名前、まだ聞いていない

「えー、あー・・・ ワシは物書きを生業をしとる琥珀だ。 よろしゅう、お嬢はん」

「あたしは宝と言います。よろしくお願いします」


この後、緑雨さんから聞き捨てならない言葉を聞いて驚くなんてそんな事実、あたしも琥珀さんも知らなかった


「うんうん、仲良くなりそうでオレ安心。ほら早速、二人暮らしの準備しろヨ」

「「は?」」

「いや緑雨、お前も住むって言っていたじゃないか」

「いや~オレ、会社に急ぎの仕事残してんの忘れててさ~参ったネ(棒読み)」

「えっ!?こ、困りますよ」

「お前、ワシと宝を二人っきりにするのはマズいぞ。男女二人だけのはいけない」

「え~でも、さっき息ぴったりだったし。大丈夫サ★」とさっきまでの気だるい様子から一変し、シュバババとマッハで帰り支度をし・・・

ストトトッ・・・・・・・・・・ すぐ帰ってしまった


「「・・・・・・・・・・」」


自身のいた世界とは似ているようで似ていない世界にこの身一つで来てしまった女子高生の宝

その宝の保護者的ポジションについた宝が迷い込んだ世界の住人・物書きの狸おじさんの琥珀たちはこうして共同生活の始まりを過ごすのであった



(・・・どうなるのかな)

(緑雨の野郎、何が『まあ、顔は可愛い方だしいっそアシスタント兼愛人にしきゃえヨ。自分好みにするのは男のロマンだゼ★』だ・・・っ!!!!)

次回はピクシブにも掲載していない、いわゆる書き足し話です。しばらく、更新に時間掛かるかも・・・?

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