君
君はいつも笑っていたね。
だけど、いつも寂しそうだった。
笑っているけど泣いている。そんな君が忘れられないよ。
「どうして人を殺めてはいけないの?」
「はぁっ??」
急に君から聞かれて驚いてこんな間抜けな返事をしてしまった。
「そりゃ法律で決まってるし人殺しなんかしたら人生が終わっちゃうじゃん。」
「ふぅ~ん。」
「殺したい人でもいるの?」
「えっ!いないの??」
「普通はいないでしょう(笑)」
「じゃあ、私はどこかおかしい人間なんだね」
「本当にそうしたいと思ってる人がいるの?」
「うん。いるよ。いなくなってほしいと思ってる人。出来る事なら私が自分で削除してやりたいと思ってる人」
「また(笑)」
「本当に本気で消えてほしいと思ってる人達がいる」
君が呟くように本気な表情で言うから茶化す事もできなくて何にも言えなかった。
「ごめんごめん。冗談だよ(笑)」
「そうなの?本気にしちゃうとこだったよ」
君は嘘をついたの?
それともあの時はそれが本当の気持ちだったの?
僕は今でもわからないよ。
あれからずっとわからないままなんだよ。
何度も何度も考えたけどわからないままなんだよ。
ねぇ、今もしも君に会えたら
・・・答えを教えてくれるの・・・?