1話 やっぱ金っしょ!!
砂煙が立つ中、最後の魔物を視界に捉える。予想以上の巨体からは想像もできない素早さで、追いかけるのがやっとだ。
息を切らしながら後を追いかけるが、相手との距離はどんどん離されて行く。
「くそっ…早すぎんだろ。情報が違うじゃねぇか!!」
これでは埒が明かない。ポケットにあらかじめ仕込んである毒を染み込ませた投げナイフを、魔物に向かって力一杯に投げる。
サクッ
意外と軽い音が鳴った後に、魔物はその場に倒れ込んだ。
万が一の事があるため、ゆっくりと近づき安否を確認する。
「ったく、手こずらせやがって。まぁ流石報酬が高いだけはあるな。これで三年は遊んで暮らせるな~…な?」
後ろを向き、相棒兼妹のシェリムに死んだ事を目で合図し、死体を証拠として城に転送させる。これでやっと仕事が終わった。
家に帰るといつもの様に美味しいご飯と、可愛い女達が俺を待っているのだろう。未成年だけど大量のお酒も俺を待っている。討伐終わりの酒は格別だからな~。
「兄貴。まだ浮かれている場合じゃないよ。たった今急遽連絡が入って、私達の近くに大型の魔物が現れたらしい。王様が言うには、別に討伐しないで帰ってきても構わないが、もし討伐してくれると報酬を上乗せするそうだよ。しかも、さっきの魔物の四倍だって。どうする?」
そんなの決まってるじゃないか!!
「金の為にやるに決まってるだろうが!!」