表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/16

10. れっど・でーた

 雨が止んだ。そして、外を見たマダガスカルが騒いでいる。俺に何やら話しかけてきた。


「おい、あれ……、あのハト…… 」


 鳩を見ただけで大騒ぎだ。


「ハトがどうしたか?」

「あの長い尾と赤い腹部は、……いや、北米原産のはずだし。まさかな」


 訊いてやったのに、一人でぶつぶつ呟いている。何をごちゃごちゃ言っているのか。あれはただの鳩である。何があんなに珍しいというのか。

 同じ鳩でもドードーを見たならあの反応もわかるが、あれはただのパッセンジャー・ピジョン、別名、リョコウバトである。

 そう思っていたら、今度は他の鳥を見て、何やら騒ぎ始めた。注意力散漫なヤツである。


「おい、エレ。もしや、あれは、カロライナインコじゃ、」


 惜しい。あれはカロライナパラキートである。たかが鳥一羽、ないし二羽で、何故ここまで騒げるのだろうか。

 俺も鳥は好きだが、鳩や鸚哥を見たくらいであんなに騒いだりしない。

 それに俺は、どちらかといえばドードーみたいな、地上性のものが好みである。鸚哥ならカカポ。地面を歩く小太りの鸚哥である。海鳥ならオオウミガラスが好きだ。よちよち歩く姿が可愛い。

 だがこの話題をマダガスカルに振るのは、何だか面倒くさいことになる予感がしてやめた。


 騒ぐマダガスカルを放っておき、俺はミエイさんちのヤギ、ブカルドの餌やりに行くことにした。林の奥で放牧されているのである。


 ミエイさん宅で遊んでいて夢中になってしまい、仕事を忘れていた前科があるため、ミエイさんちにはしばらく近づけない。

 だが、敷地外のヤギに、餌をやるくらいならいいだろう。

 反省はしているのだ。カヴたちを連れて行ったのが、尚更まずかった。結果的に揃って仕事をさぼってしまい、あちらこちらに多大な迷惑をかけてしまったことは、申し訳なく思っている。


 とりあえず出かける前にマダガスカルに声を掛けた。


「ヤギに餌をやりに行くけど、一緒に来るか?」

「いや、俺はさっきの場所に戻るよ」


 迎えがくるから、と、マダガスカルはそう言って、家から出て壺の近くに戻っていった。

 一体、どこから迎えが来るというのだろう?

 とりあえず毛布とシーツは貸してやった。帰りに近くを通ったら、枯れ木を組み合わせたものにシーツを引っかけて野営の準備をしていた。器用だ。見てて飽きない。明日は更なる道具を提供してみよう。マダガスカルは道具を使いこなせるだろうか。何をやらかすか楽しみだ。

 もうすぐ、夜が来なければならない時間だ。

 しばらく見学してから、俺は仕事をしに出かけた。


カカポ、可愛いよカカポ。あの顔で花の香りがするなんてマジ天使。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ