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可愛ければロリコンか?ーブラックロリコン編?ー

PCデータが吹っ飛んだので、更新が遅くてすみません。

この世界に「魔王」と呼ばれる存在はマオを含めて7人いる。

だがそれは建前とでも言うべきか、マオにとっての配下、

もっと言ってみれば身代わりと言っても良い存在だ。

尤もマオは部下一人ひとりに気を配り、大切にする性格なため、

彼らが身代わりをと申し出た時には頑なに拒んだ。


だが、マオの外見はせいぜいが13、4歳。

これでは、幾ら強くとも、和平協定を結ぶ時に甘く見られるのではと、部下が必死に説得したのだ。


オリジナル・魔王であるマオ。

第一の魔王であるリフェール。

第二の魔王であるシェリア。

第三の魔王であるベリアス。

第四の魔王であるマモーヌ。

第五の魔王であるベベル。

そして最後の魔王であるリリス。


それぞれが、キリスト教で言うところの、7つの大罪を背負いたいと悪ノリしてきたときには、マオはもう反対はせず、ただ「決して死ぬでない」とだけいって微笑みを浮かべた。

その6人がマオの微笑にうっとりと蕩けるように心酔していることも分かりながら。


人間たちに、殺させなければいい。

自分が守ればいい。


マオにとって、人間たちを殺戮の対象としなかったのは、この6人の存在があったからといっても過言ではない。


マオの実力であれば、幾ら人間が束になってかかってきても片手で防げるだろう。

だが、この6人は、魔物の中で強いとはいえ、倒されない保証は無い。

オリジナルと、このイリュージョンたちの間には、それだけの力の差があるのだ。


全員が褐色の肌をしているものの、紋章は後から入れたものであるし、見るものがみればわかってしまうだろう。

ならば、見せなければ良いのだ。

ゆえにマオは、常に勇者と行動を共にし、さきほど帝国との和平協定をも見事に結んでみせた。

重要な部分では自分が出る。けれど、それ以外の雑務は、イリュージョンたちに任せているのだ。彼らが望んだことだから。


「お前さ、交渉とかうまいよなー」

野原でサンドイッチを広げる勇者は、歴戦の騎士と思えないほどにのどかな表情で言う。

「ふっふっふー、マオ様の交渉術を思い知ったか!」

「……思い知ったけど、お前、食べてるものがグロすぎるぞ…」

勇者の食事は卵をはさんだサンドイッチ。

対して魔王の食べているものは、その辺で討ち取ってきた鴨を生でまるごと。


「味覚の違いは仕方がないじゃん。あ、でもボク、それ、食べたことないからわからないなあ」

「これ?サンドイッチ…か?」

「うん。"昔"は食事もなかったり、あっても、お粥ばかりだったから」

その言葉に、勇者は涙を堪えながら、

「食うか?」

と一口差し出す。

「いいの?」

「やるよ」

「わーい!いただきまーす!」

もぐもぐと魔王が食べている姿は、純真無垢な子供そのもの。

…王族を脅したり背中から翼が生えなければ。

「んんん~、せっかくもらったのに、なんかいまいちだなぁ…。勇者こそこっち食べる?」

血まみれの鴨肉を差し出され、慌てて勇者はぶんぶんと首を横に振る。

「種族の違いはあれど、味覚がこうも違うとはなぁ」

魔王が返してきたサンドイッチを再び勇者は口にする。

「間接キスー!」

「なっ…」

「あははっ!勇者、おもしろーい!」

「人で遊ぶなっ」

それにしても、と少し考え、魔王は口を開く。

「あのさ、行商のおばちゃんが売ってたなんかの果実、あれはおいしかったよね」

「ああ、残り全部買ったあれか。あれはうまかったな」

「よし!」

魔王は、ぐっと握りこぶしを作る。

今からあのおばちゃんと村と交渉して、あのフルーツは定価の1.5倍で魔王城に売って貰おうことにしようよ!そうすれば味覚の違いなんかでなやむこともなくなるし!」

「なるほど!いいアイディアだな。でもお前、交渉には…」

「交渉には、そうだにゃー、勇者と、シェリアを魔王として向かわせるってことで決定!」

「俺の予定を勝手に決定するな!」

「じゃあ勇者はなにかこのあと予定があるの?」

「え…いや…べつにないけど…」

「じゃあいいじゃん。ボクはリベリアの側についていてあげたいし、いってきてよ。ね、いいでしょ?」

「仕方がないな、もう…」

立ち上がり、パンパンと服に付いた草を払う。

(それにしても、これが魔王…。こんな純真無垢で、仲間が傷つくことで涙を流す、それが今の魔王…。にわかには信じられないがあの力は紛れも無く…歴代最強…だな…)

「ん?なーに?」

じっとこちらをみつめている勇者をみあげ、ぽいっと食べ終わった鴨肉の骨を投げ捨てながら魔王が言う。

「ほら、ちゃんと拭かなきゃだめだろ。」

勇者が魔王の、その指をそっとマントの端で拭ってやりながら、心の中では

(俺はロリコンじゃない、そうだ、ロリコンじゃないんだぞ。魔王がちょっと可愛いから、そうだ、妹みたいなものなんだ!」)

と悶々としていることなど、魔王が気づくこともなかった。

7つの大罪背負わせるっていいんじゃね?と友人に言われてやってみましたが、名前覚えて貰えるのかなー


確かキリスト教で言うところのサタンは(うろ覚えです!真に受けないように!)

ベリアル、マモン、アスタロス、アスモデウス…あとは…忘れました←

リリスは堕落したサキュバスだったような気が。

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