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第9話:サンタからの試練
深夜の北風が街を駆け抜ける。
ユウタとルビーは屋根伝いに走りながら、サンタからの通信を受け取った。
「ユウタ、ルビー。次の任務は、この街全体に散らばったプレゼントを一晩で回収し、正しい子どもたちのもとに届けることだ」
ユウタは息を呑んだ。
「一晩で…全部?」
「できるかな…」ルビーも小さく鼻を鳴らす。
二人は互いに見つめ合い、決意を固めた。
街の屋根から屋根へ、雪を蹴って駆け抜ける。
次々と現れる障害――暴走ドローン、迷子の子ども、滑る屋根、そして吹雪。
ユウタはルビーの背中を押しながら、プレゼントを抱え、ひとつずつ確実に届ける。
途中、ルビーが雪の中に埋もれそうになった瞬間、ユウタは迷わず助ける。
「大丈夫!俺たち、一緒だろ!」
ルビーの鼻が光り、二人は再び空を駆ける。
街全体を巻き込む大混乱の中、二人の絆は確実に強まっていた。
そして、ついに最後のプレゼントを手に、ユウタは夜空を見上げた。
「僕たち…やりきったんだね」
ルビーは鼻を光らせ、静かにうなずく。
しかしその瞬間、北の空に大きなオーロラが舞い上がる。
ユウタの胸は、高鳴る期待と、次の瞬間への不安でいっぱいだった。
「これが…最後の試練かもしれない…」
小さな勇気と信頼で乗り越えた数々の困難――
その先に待つものは、少年とトナカイが想像もしていなかった奇跡だった。




