表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

血みどろ

それは包丁を持ったヒトのような何かだ。

山田太郎は蓮寺未華子の手を取り、全速力で走った。

だが、直ぐに追いつかれ、またヒトは山田太郎に包丁を振り翳した。

ーーーその時、そのヒトたちから大量の血が放出された。そしてそのヒトらは倒れ、ブクブク泡を口から出しながらシんだ。

「ーーーはっ…ハァッ…」

山田太郎はあまりのショックに崩れ落ちた。だが、コイツらはなんだ?何が目的?そしてどうしてシんだ?

包丁を持っていたが、これだけ(100人くらい)の数のヒト(化け物)が包丁を持っていたら一大事で警察が出動しそうだが…。

「大丈夫ですか?」

蓮寺未華子が崩れ落ちている山田太郎の目線まで屈み、言った。

「大丈夫…って、蓮寺さんは何でそんなに冷静なんだ?」

山田太郎は疑問に思った。普通の出来事じゃないのに、普通に怪我したかのように大丈夫ですか?は無いだろ。と。

「父が外科医なんです。」

外科医でもそんな血が噴き出すとか殺人鬼しか見た事ないと思うのだが…。

そして、大量に血を被った山田太郎と蓮寺未華子は普通に家に帰れなくなった。

山田太郎は、パンデミックか何かが起こったと思い、ニュースを見た。

するとパンデミックとか、非常事態とかいうニュースは何も無かった。

「意味わかんねえ…。俺たちだけが狙われたってことか?」

「そうみたいね」

ーーー即答だ。蓮寺未華子は何か知っているのか?いや、外科医なら…。それでも可笑しい。そもそも綺麗すぎるのもそうだし、仕事が出来過ぎるのも可笑しい。

「ーーー何か、知っている?蓮寺さん。」

「いいえ。何も知らない。」

蓮寺未華子の眼に光がない。常時眼に光がない蓮寺未華子だが、今は絶望しているかのようだ。

更に手も微かに震えている。血を被った二人は5秒ほど見つめ合った。どちらも素性を表していない、只の会社の人。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ