91 意外とドロドロしていないようです
「え?」
花を飾る行為といじめとが繋がらず、私は困惑していました。
私は、四月の交流会以降、クラスメイトから距離を置かれています。
それ以外、特に問題など起こっていないと思っていました。
それは私の勘違いだったのでしょうか?
「花に詳しくない陽子に説明すると、これは白いカーネーションなんだ。カーネーションは知ってる?」
「もちろんですよ、和美。母の日に贈るものという程度には。赤だけではなく、白い花のもあるんですね。それで、これがどうしていじめに繋がるのですか?」
「これ、外国のお葬式で供花に使われるんだよ」
「そうなんですか。菊の花は知っていましたが、外国だとカーネーションを使うんですね」
一つ、勉強になりました。
「んん? どうしてその様な用途で使われる花が私の机に?」
学院内で、しかもクラス内で、人が亡くなったという話は聞いていません。
「分かり切った事でしょう。嫌がらせです。いじめです」
私になんて事をするのかと、ふーりんは代わりに怒ってくれていました。
「ここで話が最初に戻る訳ですね。ですが、嫌がらせの類かなとは思いますが、今回だけの、何かの手違いという可能性もありますよ」
「今回だけでは無いとしたら?」
和美の言葉に、ドキリとしました。
「私が知らないだけで、既に何度も?」
二人は無言で頷きました。
「い、何時からですか!? 全然知らなかったんですけど」
「そりゃあ、あたし達が見えない所で処分してたからね」
「つい二週間くらい前からですよ。毎日花を変えて置かれています」
「種類を変えて二週間って……。もしかして、毎朝やってくれていたんですか?」
近いとはいえ、毎朝やるのは大変だったはずです。二人には感謝しかありません。
「ありがとうございます、二人とも。それで、犯人に目星は付いているんですか?」
「それが分からなくてさ。消灯時間ギリギリに教室に行った時には無かったから、あたし達よりも早い、もっと早朝だと思うんだ」
「和美さん。その調査を自分がしたように言わないでください。確認をしたのは私なんですからね。もう夜の教室に行くのは絶対にしませんから。一人で行くような場所では無いですよ」
まさか、一人で夜の校舎に向かっていただなんて……。
「私も夜の教室は嫌です。ふーりん、苦労をかけてすみません」
「いいえ。友達のためですもの。気にしないでください」
私なら想像しただけで怖いものですが、この気遣いが嬉しいです。
「この際だから聞くけどさ。この二週間で陽子の持ち物が無くなったとかはない?」
「そう言われても、心当たりは全くないですね。こうやって考えると、いじめと言うには優しいですよね。もっと、机の中によく分からないヌメッとした物とか、ヌチャっとした物が入れられてるとかありそうなのに。それから天板に落書きされたりとか、体操着が切り刻まれているなんて事も起きてませんし。靴に画びょうなんていうのも分かりやすいですよね」
全て過去に何かしらで見たものでした。ですが、私が上げた例を聞いた二人は引いていました。




