67 ふーりんの喜び 仲良しレッスン1
屋上で皆と合流しました。揃って現れた私達に、皆は時が止まったように動かなくなりました。犬猿の仲だった私達が横並びで現れたのです。皆の反応は当たり前でしょう。
「そんなに固まるような事かしら?」
エミリー先輩は困惑していました。もちろん私も、想定外の反応だったので戸惑っています。
驚きの声でも出してくれれば良かったのですが、無言で固まられてはリアクションの取りようがありません。
「か、固まるような事でしょ。この組み合わせは。和美も思うでしょ?」
彼方先輩は、取り乱しながら和美さんに意見を求めていました。
「あたし、時間を遡る力に目覚めたのかと思っちゃったわ。頭を打って記憶喪失にでもなったの? 陽子」
中々に酷い言われようです。ですがそれだけ、皆の中では私達がこのように仲良くする姿が想像出来なかったという証明でもあります。
「皆さん、先程から言いたい放題、言葉が過ぎますよ。私達は分かり合えたのです。だからこの場に揃って立っているのです。フレデリカ、あなたなら分かるわよね?」
エミリー先輩としては、ふーりんに言われた通りに仲良くなったというアピールをしたいのでしょう。そのための芝居なので、当然と言えば当然です。
(ふーりん、これで信じてくれますか?)
あまり長くこんな芝居をしていては、拒絶反応で蕁麻疹が出かねません。早く終わらせたくて仕方ありません。
「お姉様は、私の望みを叶えてくれたのですね。ですが、一緒に現れた程度で仲良しとは言えませんよ」
疑い過ぎても良い事は無いというのに……。ふーりんは中々に疑り深い性格のようです。
「では、ふーりん。どうしたら信じてくれますか? 握手をすれば良いですか? それとも二人三脚で息が合っている所を見せれば良いですか?」
手を握って見せながら言ってみました。
「そうですね……。では、ダンスを見せてください。シスターは年末になると集まり、ダンスをする会があるので」
「何それ、聞いてないっ」




