55 お泊り 姉妹が手を取り釘を刺す
他の三人に妨害されそうになったりもしましたが、そこは強引に愛の力で押し通りました。
手続きを終えた後で思いましたが、これを応用すればシスターも夢じゃないかもしれません。
ですが、その文面を考えるよりも前にお泊りの準備を優先させたので、まだ詰められてはいません。今夜中に考えて、強硬手段に出るもの良いかもしれません。
「あ、彼方お姉様からメール来たわ」
「そうですか。何故それを私に?」
「陽子に釘を刺す文面だったから」
「私に釘を?」
和美さんがスマホの画面を向けてきたので、どのような内容かと読みました。
「ええっと、『強硬手段には強硬手段が待ってるからね』……って、怖いですよ。これ、何されるんですか!?」
「あたしに聞かれても分からないって。まあ、見せたからね。あたしも見せたって連絡するから、言い逃れは出来ないからね」
完全にやられました。私は既に画面を見てしまいました。声に出して読んでしまい、反応してしまいました。そして、それを和美さんはちゃんと見ていました。
これはもう、言い逃れは出来ません。彼方先輩はかなりの策士です。
「先読みされるとは……」
「かなり読める手だったって事だね」
「私、そんなに分かりやすいでしょうか?」
「それ、本気で言ってるの?」
正気を疑っているような顔で見られたので「はい」とは言えず、気まずい時間が生まれてしまいました。
「あ、そろそろ行かないと。では和美さん、行ってきます」
「ああ、うん。変な事はしないようにね。新聞沙汰とか、嫌だからね」
「そんな学園新聞に載るような事はしませんよ。あっても臭わせですって」
「いや、全国紙の方で心配してたんだけど……」
和美さんの発言は聞こえていないという体を装い、私は急いで荷物を抱えて部屋を出ました




