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さあ、ワルツを  作者: 鰤金団
期待と待望の交流会
19/182

19 敵となった先輩と近づく悪意

「い、嫌です。お願いします。私とシスターに……」

 たった一度の出会いでしたが、その出会いが私を導き、挫けそうな時も支えてくれました。

 なので、私は諦めたくなかったのです。


「本人の口から断られたのです。諦めなさい。彼女は妹を持つに相応しくありません。それと、彼女の妹になっても辛くなるのはあなたです。なので、シスターが必要なら私にしておきなさい」

 私の邪魔をするくせに、エミリー先輩は私を引き入れようとしました。

 ですが、当然受け入れられる訳がありません。

「お断りします。光お姉様が良いんです」

 私は、邪魔をしてくるエミリー先輩を睨みつけました。

「ちょちょ、ちょっと一旦止めよう。深呼吸しよう。陽子さんも、先輩も、ね?」

 和美さんが焦り、私達を止めに入りました。

「そうだよ。ここは皆の出会いの場だよ。だから終わりにしよう。ここは喧嘩をする場所じゃないんだから」

 彼方先輩も加わり、二人で私達を落ち着かせようとしていました。

「ですが、彼方っ」

「エミリーも、頭ごなしじゃ駄目って分かってるでしょ。それに、後輩の事も考えて。陽子さんも出会えてうれしいのは分かるけれど、焦り過ぎだよ。一方通行じゃシスター制度は成立しないからね」

「そ、そうですね……」

 一方通行と言われ、多少冷静になる事が出来ました。

 お姉様も、いきなり押しかけられて、妹にしてくださいと言われても戸惑うでしょう。

 お姉様にとっては突然の事。私の事も思い出せていないでしょう。

 これらと、今のお姉様の様子とを加味すると、二つ返事で同意するなんて出来ない事は明白でした。


「光お姉様、ごめんなさい。礼を欠いていました。エミリー先輩も、つい頭に血が上ってしまいました」

 一度冷静になったおかげで、私は状況を見る事が出来るようになりました。

「いいえ。私も、少々熱が入り過ぎました。ごめんなさい」

 お互いに落ち着きを取り戻し、私は光お姉様とエミリー先輩に謝り、先輩は私に謝りました。

「ああ、もうっ。今日はここで解散して、各々楽しもう。そうしよう」

 まだ残る重苦しい空気に、彼方先輩は頭を掻き、そう提案しました。

 私達は、未だ燻ぶる感情のために返事はしませんでした。

 そこに、覚えの無い声が入ってきました。


「随分と賑やかなお話は終わりましたか?」

 嫌味を多分に含んだ発言。

 どこの誰なのかと、声の人物を見ました。

 この学院の生徒なのは確かです。ですが、制服を着ているからそう判断出来ただけで、名前までは分かりません。

「三船生徒会長ではありませんか」

 エミリー先輩の言葉で、その人が生徒会長である事を知りました。

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