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メグルメグル世界はメグルの物

作者: 亜未来 菱人

女子高生が異世界転生し魔王になるというありきたりなお話です。


短編ですが、続き書くかもしれません。


ぶらーりと肩の力を抜いてご覧下さい。

「うっはぁ!今日も1日よく寝たわぁ」


あたしは精一杯の背伸びをして、体に溜まりまくってるであろうリンパの解消を促した。


「えぇ、メグル様。誠に申し上げにくい事でありますが、まだ3分と30秒でございます」


傍にいる丸縁メガネの梟が懐中時計を見ながら答えた。彼はあたしの初めての従者であり、元魔王の側近だった大賢者ガルフニル=アークステイヤー。この異世界にあたしを召喚した偉大なる大賢者様らしい。


日本からこの異世界に召喚されたあたしは魔王の配下として遣えることになったのだけど、何を間違えたのか魔王とのしりとり勝負に勝って魔王の座を奪い取ったのであった。


「えぇっ!まだ、そんだけぇ?さっき軽くドラゴン五体と勇者三人ほど退治してから、それだけしか経ってないの!?」


「左様でございますね、はい。魔王となられたメグル様は、人間の時のように睡眠は必要ございませんので。あぁ、3分で思い出したのですが、メグル様がいらっしゃった世界では『カップ麺』というのがあったそうで。3分で作れる素晴らしく美味な料理だとか」


彼はあたしがいた世界の食べ物の事にひどく執着している。そんなに食べ物が好きなら、あたしより食べ物召喚しろっつうの。


「あぁ、はいはい。カップ麺ね。醤油味にカレー味、味噌にとんこつ、塩ラーメン…。これらに熱湯じゃばぁ、蓋してポン。3分経ったら出来上がりっと!わかった?」


ぐー。


お腹が鳴った。


カップ麺か。もうどのくらい食べてないんだろう。この世界の食事にも飽き飽きしてたとこにこの話だもの。


「ホホォーッ!わかりましたとも。では、早速、食べに参りましょうか」


ガルフニル…あぁ、めんどくさい。ふくろう君は羽をバサバサと羽ばたかせはしゃいでいる。てか、食べに行くって?


「あんた、食べに行くって、この世界にカップ麺なんてあるの?」


「私が仕入れた情報によりますと、最近異世界転送された勇者の所持品に『カップ焼きそば』なる物を持参して転送された者がいるとか」


カップ焼きそばか。お目当てのカップ麺とは違うけど。


「ふん。またまた勇者として転送された奴が来たのね。行くわよ、ふくろう君!」


「ふくろう君?私はガルフ…」


「この世界は魔王メグル様の物よ。カップ焼きそば待っててねっ!はっはっは!」


あたしは背中の翼をおもいっきり広げ、大空を羽ばたいた。

女子高生=食欲魔人、なんていったら世の若い乙女達を敵に回してしまうかもしれませんが。


主人公、飛鳥めぐるが魔王となって異世界中のグルメや転生勇者持ち込みの食べ物を探訪、もとい奪い取るお話です。


めぐるの物はめぐるの物。勇者の物もめぐるの物。


あれ?どっかで聞いたことあるような…。


安心してください、気のせいですよ。


ご覧頂き、誠にありがとうございました。

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