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紬ちゃんは驚かせたい  作者: ミズヤ
第一章
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第8話 才間優斗さんはペドマさん!?

「っしゃ! 勝った!」

「次は負けない……っ!」

「やった! 勝ったーっ!」

「負けた……。くっそーっ! もう一戦!」

 てな感じで暫く我流格闘を遊んでいるといつの間にか部屋が真っ暗になっていることに気がついた。


 外さずに付けていた腕時計のライトをつけて現在の時刻を確認する。

 現在の時刻は……もう6時!?

 腕時計の短針は完全に6の数字を指していた。


「随分と長いことやってたんだな」

「ねー」

 俺はそう言いながら立ち上がって電気をつける。


 ずっと暗い部屋にいたせいか電気をつけた途端目がチカチカした。

 テレビの強烈な明かりで少しは良いかと思ったが、痛いもんは痛い。

 それは茅良木さんも同じようで、目を擦っている。


「あー。こんな暗い中長時間ゲームやってたから、目を悪くしちゃうね」

 やっちゃったとウィンクする茅良木さん。可愛すぎる。そのウィンクは反則すぎんだろ。よく今まで密着状態でゲームに熱中できたな俺。誰か俺を褒めてくれよ。


「それじゃ、今日はもう帰るねー」

 そう言って茅良木さんが玄関のドアを開くと「キャッ」と言う可愛い声が聞こえてきた。


 まぁ、こんな時間だもんな。十中八九──

「あ、結由(ゆゆ)ちゃん」

 例の飯を持って来てくれた女の子が尻もちを着いていた。

 恐らく茅良木さんが扉を開けたタイミングで俺の部屋の扉の前に来たから突然開いて驚いたと言った所か。


「あ、えっと。か、茅良木さん。良かった」

 女の子はしどろもどろになりながらも言葉を紡いでいく。


「茅良木さん。さっきお部屋に伺ったんですが……」

「あーっ! ごめんね〜結由ちゃーん」

 恐らく俺と遊んでいたせいでこの子が食事を茅良木さんの部屋に持って行った時に居なかったので心配していたんだろう。

 その事について茅良木さんは謝って女の子を抱きしめて頭をそっと撫でた。

 茅良木さんが撫でると女の子は落ち着くのかふにゃーっと表情を崩しながら気持ちよさそうに声を出す。


 暫く撫でられていると、急に何かを思い出したのか「はっ!?」と声を出した。

「どうしたの結由ちゃん?」

「あ、危うく忘れるところでした。あ、あの、才間さん!」

「はいっ!」

 急に大きい声で呼ばれたためびっくりして変な声で返事してしまった。


「えと、今日の分です。こちら肉野菜炒めとお味噌汁。あとご飯です」

 今日の分の飯を手渡してくる。

 それを俺は「ありがとね」と言いながら受け取ると──。

「ロリコン」

 茅良木さんが小さく呟いた。

「違うわ! なんでそう思ったんだよ」

「だって、優斗君が結由ちゃんを見てニヤニヤしてたからかな?」

 してないわ! え? してた? ちょっと自信なくなってきたんだけど!? 俺別に小さい女の子を見てニヤニヤする趣味なんて無いからね! 今ニヤニヤしてたとしても二人のやり取りを見て微笑ましくなったからだからね!?


 はぁ……心の中で誰に言い訳してるんだ。


「え、えっと……。才間さんってロリコンなんですか?」

 おい茅良木よ。こんな小さい子を心配させてしまったじゃないか。

「俺はロリコンじゃないからね〜。心配しないでね〜」

 安心させるような優しい口調を投げかけながら俺は無意識にこの子の頭を撫でる。

 すると茅良木さんがジト目を向けて来ている事に気がついた。


「……ねぇ、優斗君。その子さ、結釣結由ちゃんって言うんだけど、ここの管理人さんの妹さんなんだよね〜」

 へー。あの人の妹なんだ。かなり歳離れてるな。親は何歳と何歳で産んだんだよ。

「だからさ。才間優斗君がペドマ君だったって言っていいかな?」

「言って良い訳ないでしょ!? そんなことされたら一瞬で俺、追い出されるよ! こっちの学校に通えなくなるよ!」

 なんだよペドマって! ぺドフィリアとサイマを掛けたってか? ふざけんな! 第一、俺はぺドじゃない!


「まぁ、今日の所はそういう事にしておいてあげる。じゃーね〜」

 今日はってなんだよ。

 まぁ、とにかく報告されなくて良かった。


 あの人、ギャルっぽくて見た目は可愛いのに人をからかう癖があるな。

 でもまぁ、あんな可愛い子にからかわれるのもなかなか……。


「えっと、じゃあ結由ちゃん。ありがとね。美味しくいただくから」

「はい! じゃあ、えっと。さ、さようなら」

 俺がお礼を言うと、結由ちゃんは一方的に挨拶をして扉を閉める。

 その直後トタタタタタと言うコンクリートが蹴られる音がしたので恐らく走って帰って行ったんだろう。


「ふぅ……。んじゃ今日はもう飯食って風呂はいって歯磨いて寝ようかな」

 そう呟いて飯を持ちながら後ろを振り返ると──

「あの〜」

 びっくりした! 振り返ったら浮遊してる少女がくっつきそうな位の距離にいるってホラーだよ。

 これもまた驚かせに来てるのか? これはびっくりと言うよりもホラーだよ。いや、存在自体がホラーだから合ってるのか?


「私に対する接し方とまるで違います」

「まぁ、うん」

 そうだな。ちょっと可愛い人だからって舞い上がりすぎちまったな。


「だから私に対する接し方もそうするべきだと思うんです! ほらほらー。色気ないですかぁ?」

 服を少しはだけさせて色気を演出して甘い喋り方で語りかけてくる。

 だが、俺はそれを見て「ハッ」と笑ってやる。

 可愛いのは認めるが、その幼女体系でお色気なんてある訳ないだろ。


「ガーン」

 自分の口で擬音を発する人は初めて見た。


「分かってるんです。私が幼女体系だってことを。だって10歳の時に死にましたから。ですが、それなのに優斗さんが何も反応しないなんて……。自分に自信が……」

 そりゃそうだろ。実際幼女体型なんだから──って! 今、自分で幼女体系って認めなかった?

「俺はロリコンじゃないんだけど?」

「え? 優斗さんはペドマさんなんですよね?」

「ちっがーーっう!」


 その数秒後、俺が大きな声を出したせいでうるさかったのか隣の部屋から壁ドンされた。

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