第13話 結由ちゃんは驚かせ上手?
翌日。
俺は授業を受けていた。
1限目から国語。
俺は国語が苦手な為、気が進まなくて眠い。
隣では既にグースカ眠っている空が。
「そうですよねそうですよね。こんな容姿の人に勉強は教わりたくはないですよねそうですよね分かります。先生もうこの先に希望を見いだせません。もう……死ぬしか……」
なんか脱力した感じでブツブツと呟く冬ちゃん先生。
なんか怖い事を言ってるような気がするが、気にしないでおこう。
空は俺が後で絞めておきますので闇を仕舞ってください!
「ねぇねぇ」
そんなことになっていると、隣の茅良木さんがこの空気に耐えられなくなってきたのか小声で俺に話しかけてきた。
「なんだ?」
「あの後、どうだった?」
あの後と言うと、ポルターガイスト事件の後の事だろうか?
「ああ大丈夫だ。あんなポルターガイストを起こす幽霊少女と料理上手の少女を交換して欲しい」
「それって管理人さんの妹さんかな? ペドマさん流石だね〜」
「俺はペドマじゃねーよ」
なんかこっちでは俺がロリコン説ってのが広まって来ているが、俺はロリコンじゃないからな。
俺の小さい子好きは可愛らしいって好きで恋愛対象じゃねーってのに。
紬ちゃんの見た目も問題だろう。
紬ちゃんは生きてこそいないものの、同じ部屋で住んでるみたいなものだからな。そこでロリコンってのが広まって来ているのだろう。
「み、みなさ〜ん。じゅぎょーをさいかいしまーす」
冬ちゃん先生はショックすぎて滑舌が回らなくなってしまっていて気の毒だ。
空。後で苦労するだろうけど頑張ってな。
まぁ、そんな訳で国語の教科担任はあの冬ちゃん先生だ。
木箱をフル活用して黒板に授業内容を書いていく。健気だっ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして学校が終わり、放課後。
俺は自室でゴロゴロしながら漫画を読んでいた。
そこに、インターホンの音が聞こえてきた。
恐らく茅良木さんだろうなと目星をつけて扉を開けると、俺の視界には誰も映らなかった。
イタズラか? そう思ったその時、
「あ、あの! 才間さん」
少し下から声がしてきた。
そして視線を下げると、可愛らしい赤色のランドセルを背負った結由ちゃんがそこにはいた。
結由ちゃんはまだ背が低いから俺の視界には収まらなかったって訳か。
「どうしたんだ?」
「あ、あの、遊びに」
ランドセルも降ろさずに真っ直ぐ来たのか。
確かに遊びに来てもいいとは言ったけど、管理人さんに一言言おうよ結由ちゃん。
「とりあえずランドセルを置いてきたら? たいした距離じゃないでしょ?」
そう言うと結由ちゃんは勢い良く頭を下げた。
「すみません! わ、私、なんかうかれちゃってて」
「いや、謝って欲しい訳では無いんだが」
まぁ、遊びに来るのは大歓迎だ。
「まぁ、とりあえずランドセルを置いてから来な?」
そう言うと結由ちゃんは「はい!」と言って管理人部屋に向かって行った。
そして俺は一息付き、ドアを閉めようとすると「やっほー」と最近誰よりも聞き慣れている声が聞こえてきた。
「茅良木さんか」
茅良木さんが下から呼びかけてきた。
茅良木さんは未だに帰宅していなかったようで、カバン片手に手を振ってきている。寄り道してたのかな?
「ちょっと待っててね〜」
そう言うと茅良木さんは自分の部屋に一瞬だけ入って出てきた。
そしてそのまま俺の部屋へ。
「やろうぜ」
親指をグッと立ててゲームを見せてくる茅良木さん。
今の一瞬でどうやって持ってきたんだよというツッコミはしてはいけないだろうか? とてもトリッキーな物を見てしまったような気分だ。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
「まぁとりあえず入ってくれ」
俺も何度も遊んでるうちに慣れてきて緊張する事が無くなってきた。
今ではもう仲のいい友達感覚だ。
「それよりもさ今、結由ちゃんが飛び出していくのが見えたんだけど……」
そこで茅良木さんの優しい表情が困ったような表情になった。
「……連れ込んだの?」
「するかぁぁっ!」
俺が小さい女の子を連れ込むわけないだろ!
やはり俺はロリコンってのが広まっているらしい。
俺が好きなのは小さい女の子じゃなくて1歳2歳違いでも同年代の女の子だ。
消してロリコンなんかじゃない。
「まぁ優斗君がロリコンかロリコンじゃないかは置いておいて」
「置くな、ケリをつけろ」
このままだと俺の世間体が……っ!?
「遊ぼうぜっ!」
そしてまたもやそのゲームを突きつけてくる。
俺たちが基本的にやるのは対戦型のアクションゲーム、格闘ゲーム、レースゲーム等だ。
偶に協力系もやるが、俺たち二人ともバトル系のゲームが好きだから結局対戦ゲームで落ち着くんだよな。
そして今回茅良木さんが持ってきたのも格闘ゲームだ。
「お前、格闘ゲームめっちゃ持ってるな。あと、ゲームちゃんと持って帰れ。幾ら俺の部屋が物置みたいだからって私物の物置にするな」
そう。茅良木さんは度々俺と遊ぶ時にゲームを持ってきては自分の部屋がゲームで溢れかえってるから預かっててと俺の部屋を物置にしていきやがるんだ。
「まぁ、今日はそれやるか」
そして今度こそドアを閉めようとした時、
「お待たせしました!」
「うわっと!」
いつの間にかそこには結由ちゃんが居た。
気配を微塵も感じなかったぞ!?
なんか部屋の奥から「才間さんが驚いた!? 私だって驚かせれた事ないのに」と言う紬ちゃんの嫉妬の声が聞こえた気がした。
「あれ? 着替えてきたの?」
そこには先程とは違う服を来た結由ちゃんが。別にさっきの服でも良くなかったか?
「え、えっと……。わ、私! 女の子が男性の所に遊びに行く時はオシャレをするものだと聞きました」
つまりオシャレをしてきたってことか。
紬ちゃん。それは彼氏が出来た時にしなよ。俺みたいな薄汚い高校生相手にオシャレすることは無いよ?
「あーやーしーいー」
「だから何度も言ってるがロリコンじゃ無いと」
俺ははぁ……とため息を着きながら後ろを振り返る。
これからの生活、二人の少女の事でロリコン呼ばわりされて大変そうだな。と既にこれからの生活に希望を見いだせなくなりました。




