紅葉
日が暮れて私の視界は奪われていく
足元には、何もない
自分もいないみたいに真っ暗
明日の夕日はまた見れるか
明後日の夕日もここから見れるか
風に煽られ飛ばされそう
世間の風に愛しいあなたは耐えれなかった
それでも私は一人
その身を赤くして
自分と似た色をした夕日を見る
明日も明後日も明々後日も
私が夜の帳とともに地面にひれふしてしまうまで
世界は思ったよりも早く冷気をまとい
私の体を冷やしていく
私一人では冷気に負けてしまいそう
負けて、しまう
いつもの景色は一変し視界がぐらぐらぐら
冷気が私をどこかへ連れて行く
私一人では寂しさに耐えれなかった
今がひれ伏す時
思ったよりも
月が
美しかった