なきたい
叫びたい
どこかへ向かって
でも、窓から見える空は四角く、狭くて
ただただ白い壁は私に迫ってくるようで
声は、出せなかった
声を出したら
壁に押しつぶされるような気がして
この世界から
排除されてしまうような
気がしてしまって
動けない
泣けない
弱音も
本音も
恨み辛みも
何も
言うことはできなくて
ただ人形のように
「大丈夫だよ」
そう言いながら
笑って
お母さんやお父さん
お医者さんや看護婦さん
友達やおじいちゃん、おばあちゃん
皆に嘘ついた
大丈夫、泣きたくなんかない
私は、大丈夫だって