運命の再会したならば、この想いは止められない
都会に引っ越してきて、まだ一か月。
同じ日本のはずなのに、空気の密度が違う。信号が変わる速度、電車の間隔、コンビニのレジの手際、放課後の街の光――全部が「慣れてないやつは置いていくぞ」と言っているみたいだった。
それでも遠藤タカシは、置いていかれない側の人間だった。
「なあ、それどこの部活? あ、サッカー? いいじゃん、今度見に行っていい?」
「それ、今やってるアニメじゃん。あれの原作持ってんの?お願い、貸して!!」
「彼女?いないいない、いたこともない。人間より猿の方が多い田舎から来たんだぜ?」
初日からこんな調子で、席が近い男子に話しかけ、休み時間には学食のうまいメニューを聞き、帰り道が同じやつとは自然にコンビニに寄った。持ち前の図太さと、変に媚びない距離感が、男子の輪にはちょうどよかったらしい。いつの間にか、昼休みの席には男友だちが増えていた。
ただ、「慣れないこと」がなくなるわけじゃない。
都会の学校は、噂の回り方も速い。誰が誰と仲いいとか、誰がどこに住んでるとか、誰が何をやらかしたとか。情報はゴシップの形をして、笑い声に混ざって飛んでいく。
だからタカシが、二年の二学期にいきなり話題の中心みたいな子と関わることになるのも、時間の問題だったのかもしれない。
ある日、仲良くなった友人から同じクラスには女優業をしている同級生がいるということを聞いた。仕事があれば早退することもしばしば。タカシと入れ替わるように映画の撮影で一か月ほど学校を休んでいたこと。そしてそろそろ登校するだろう、ということ。
その彼女の名は天城ヒロミ。本名は西野ヒロミである。
ヒロミが久しぶりに登校してきた日、教室の空気が、いつもより一段階だけ高い音を出した。
「え、来てる……」
「マジで? 今日撮影ないの?」
「うそ、顔ちっさ……」
扉が開いて、担任が「今日は転入じゃないぞ」と冗談めかして言う。その後ろに、ひとりの女子が立っていた。
天城ヒロミ。
人気モデルで、最近は女優業もしている――タカシが引っ越してくる前から、テレビで見た顔だった。画面の中で笑っていたそのままの、作り物みたいな整った目鼻立ち。けれど画面と違うのは、教室のざわめきに一切飲まれないことだった。芸能人が発するオーラとはこのことを言うのかとタカシは一人で納得していた。
彼女は視線をすっと流して、自分の席――窓際の最後列へ向かった。
きっとこのクラスでは何度もあった光景なのだろう。そんなに騒がれることもなく、近くからかけられる言葉に一言二言返しながら流れるように歩いてきた。
だが、その途中。彼女の目線はタカシのところで止まった。
ほんの一拍。
彼女はまっすぐタカシを見た。目が合った瞬間、タカシはなぜか、胸の奥を軽く押された気がした。初対面のはずなのに、彼女はしっかりとこちらを見る。確かに、自分がいない間に知らない転校生が追加されていれば注目するだろうが、ほんの一拍、ほんの一瞥の目は彼女の力がこもっていた。
ヒロミは、にこっと笑う。
「おはよう、転校生のタカシくん」
「!?……お、おはよう?」
クラスの男子が「え、今、名前で話しかけた?」と小声でざわつく。その視線の真ん中にいる自分に、タカシはやっと状況を理解した。
転校生であるタカシへのあいさつはまだだれでも納得できる。だが、有名女優がただの転校生をいきなり初対面で名前で呼ぶ事態にみな困惑していた。
だが、それはただの始まりに過ぎなかった。
次の休み時間、タカシは廊下で速攻つかまった。
「遠藤くんだよね?」
後ろから、さらっと呼ばれる。振り向くとヒロミがいた。周りの空気が彼女を避けるみたいに、ちょっと距離が空いている。
「あ、うん。……天城ヒロミ、さん?」
「苗字じゃなくていい。ヒロミでいいよ。その代わり、遠藤君もタカシくんって呼ぶね」
話の運び方が、やけに堂々としている。芸能の現場にいる人間の、「場を握る」圧があった。タカシのコミュ力が通用しないタイプの会話力だ。関係性をぶち抜いた強引な名前呼び。はたしてこの仲良くなりたい圧を跳ね除け、遠慮できる人間など存在するのだろうか。
「えっと、なんか用?」
「うん。お礼言いにきた」
「……お礼?」
「うん」
ヒロミは、当たり前みたいに言った。タカシは思い当たらない。今日初めて会ったはずだし、助けた覚えもない。
「人違いじゃね?」
「違わないよ。……タカシくんは、私のこと覚えてないだけ」
その言い方が妙に引っかかった。「覚えてないだけ」って、まるで“知っていて当然”みたいな口ぶりだ。
その日から、ヒロミの“積極的アプローチ”が始まった。
昼休み、タカシの席にふらっと来て「隣いい?」と座る。男子が盛り上がってるところに割って入って、自然に会話を回す。「タカシってさ、すぐ友だちできるよね」と笑う。放課後には「今日、帰り一緒に帰ろ」と平然と言う。女優になるような女性が迫ってくることはドキっとするどころかもはや恐怖に近い感情になってくる。
当然、周りの友人たちから彼女との関係性を聞かれるが全く心当たりの無いタカシはさらに困惑する。
ある日、ほぼ強引なアプローチにて帰り道を一緒に歩いていた。終始笑顔で楽しそうに話す彼女とひきつった笑顔の男が並び歩く不思議な絵である。日に日に迫る彼女にタカシはついに黙ってられなかった。
「女優なのに、目立ちすぎだろ。ふつうは男の影が見えないようにするんじゃないか?」
「目立たないようにする努力は虚しいよ。私の顔がある時点で」
ヒロミはあっけらかんとしていた。タカシが困って顔をしかめると、それを面白がるように目を細める。
「私の彼氏に見られるんじゃないかって心配してるんだ~。へぇ~」
「そう、いう、わけでは」
「あはははっ!冗談だよ!」
彼女は楽しそうに、にこやかに笑う。
だが、困惑しながらも、タカシはどこかで違和感を抱えていた。
ヒロミは、あまりにも“完璧に”笑うのだ。
テレビの中の彼女みたいに、美しく、優しく、誰にも引っかからない角度で。教室で誰かが余計な冗談を言っても、先生に軽く注意されても、怖いほど表情が揺れない。人の感情の矢が飛び交う場所で、彼女だけが透明な盾の中にいる。
それがプロの表情ってやつなのかもしれない。けれどタカシは、ふとした瞬間に気づいてしまう。
笑っているのに、息をしていない感じ。
温度がない笑顔。
彼女が“演じている”のが、芸能の仕事だけじゃなくて、学校でも同じだってことに。
その確信が、決定的になったのは、ある夜だった。
タカシは学校帰り、駅前のファストフード店でバイトをしている。都会は金がかかる。引っ越してきたばかりの自分にとって、バイト代は生活の“呼吸”だった。
閉店作業を終え、制服から私服に着替え、駅から少し離れた住宅街を歩く。夜の街は、昼の喧騒が嘘みたいに静かで、その静けさが逆に怖い。
角を曲がったところで、声が聞こえた。
「……だから、そういう話じゃないです」
「話、分かってるだろ? お前だって仕事欲しいんだろう?」
声の方向は、小さな駐車場の脇。街灯の明かりが弱く、影が濃いところ。タカシが足を止めると、そこにふたりの人影が見えた。
ヒロミと、スーツ姿の男。
男は苛立った声で距離を詰め、腕を掴もうとしている。ヒロミは後ずさり、壁際に追い詰められていた。
「今さら遅いんだよ。お前みたいなの、替えなんて――」
「やめてください。触らないで」
ヒロミの声は、学校で聞く柔らかいトーンと違う。短くて、硬い。たとえるなら、氷の角。
タカシは考える前に身体が動いていた。
「おい」
自分の声が思ったより低く出て、男が振り向く。街灯の下で男の顔が見えた。年齢は三十代後半か、もっと上か。大人の“余裕”を身にまとっているが、今はそれが剥がれ落ちて、薄い怒りが露わになっていた。
「誰だお前。関係ないだろ」
「関係あるかないかは、俺が決める。……手、離せ」
タカシは、ヒロミと男の間に入った。正面から見ると、ヒロミは思ったより小さい。細い肩が、わずかに震えている。
男は一瞬、タカシを値踏みするように見た。高校生に邪魔される屈辱と、面倒くささが混ざった顔。
「ガキが首突っ込むな。仕事の話だ」
「仕事の話で、嫌がってる相手に触るな」
きっとプロデューサーか何かなのだろう。巷で噂になる権力を使ったセクハラ。もしかしたら全くの見当違いをしているかもしれない。余計なことをしているかもしれない。けどれども…。
タカシはスマホを取り出し、画面を向ける。
「警察呼ぶぞ。今の会話、録音した。……続ける?」
見て見ぬふりをするなんて選択肢は存在しなかった。
ハッタリだった。録音はしていない。でも、“録音した”と言えば躊躇する。タカシはそれを知っていた。男の目が泳ぐ。強気な声が一段階だけ下がる。
「……ふざけんなよ」
男は吐き捨てるように言い、最後にヒロミへ目線だけで圧をかけた。
「お前、覚えとけよ」
そう言って去っていった。足音が遠ざかる。駐車場の静けさが戻る。
タカシは息を吐いた。自分の心臓がうるさい。
「……大丈夫か」
振り向くと、ヒロミは――笑っていた。
いや、笑顔の形をしていた。
「うん。ありがとう。タカシくん」
声も柔らかい。いつもの彼女。学校の廊下で交わすみたいな、完璧な笑顔。
その瞬間、タカシの中で、確信が火を点けた。
こいつ、今も演技してる。
怖かったはずだ。嫌だったはずだ。震えた肩は本物だったのに、今は何事もなかったみたいに笑っている。しかも、その笑顔は“強がりの笑顔”ですらない。強がりなら、どこか滲む。これは滲みすらない、完全な仮面。
タカシは、言ってしまった。
「……お前、今、笑ってないだろ」
ヒロミの表情が、ぴしっと止まった。
ほんの一秒――いや、もっと短い。テレビで編集で切られるような一瞬。けれどタカシは見逃さなかった。仮面が、内側から軋んだ音。
「え?」
「笑ってる“形”してるだけだ。……無理すんな」
その言葉は、正しさより先に出た。正しいかどうかも分からない。ただ、見えてしまったものを、見なかったふりができなかった。
ヒロミはしばらく黙った。目線が宙をさまよう。街灯の光が、彼女の瞳の中で小さく揺れる。
そして、ふっと息を吐いた。
「……ばれちゃったか」
その声は、今まで聞いたどのヒロミとも違っていた。力が抜けて、少しだけ子どもっぽい。
「タカシって、そういうとこ鋭いね」
呼び名がくん付けではなくなり、まるで旧友を話すかのような――
「……」
「怖かった。気持ち悪かった。それは本当。……でもね。」
ヒロミは自分の頬を指で押し上げるみたいに、笑顔を作り直した。だがすぐにやめる。
「こうしてないと、崩れるから。私、崩れるのが一番怖い」
タカシは黙って頷いた。何か言えば軽くなる気がしたが、軽くしていい話じゃないとも思った。
「……なんで、俺にそこまで近づくんだよ」
タカシは、ずっと抱えていた違和感を口にした。
「久しぶりに学校来て、いきなり俺に“お礼”とか。……普通じゃない」
ヒロミは、笑った。今度は少しだけ本物に近い笑い方だった。苦くて、懐かしそうで、自分に呆れている笑い。
「だって、運命だもん。……って言ったら、信じないよね」
ヒロミの頬に涙がこぼれる。その目は今までの圧などなく、彼女の本心だった。
「運命って…一体なんのことを言ってるんだよ。」
「運命だよ。絶対運命。」
ヒロミはタカシを見た。まっすぐ、逃げない目。仮面を外したままの目。
「ねえタカシ。昔、あなた、田舎の町に住んでたよね。……山が近くて、駅がちっちゃくて、夜になると虫がうるさいとこ」
タカシの背筋がぞくりとした。
「転校してくる前はそんなとこにいた」
「昔私もそこにいたんだ」
ヒロミはゆっくり言葉を選んだ。
「私、昔……子役やってた。ちょっとだけ有名だった時期があって、周りが全部“褒めてくれる世界”だった。褒められないと不安で、褒められない自分が怖くて。……でも、成長したら役が減った。オーディション受けても落ちる。自信がなくなって、演技も怖くなって」
タカシは、喉が乾くのを感じた。テレビの中のヒロミと、目の前のヒロミが、ようやく繋がり始める。
「で、父親の実家に引っ越したの。環境変えれば、戻れるって思った。でも私、戻れなかった。学校も、田舎の空気も、全部が嫌で……荒れてた」
ヒロミは、笑いそうになって笑わなかった。
「同級生のこと、ガキって思ってた。自分が特別だって信じたかったから。……だから、嫌われた。そりゃそうだよね」
言葉が鋭く、でも自分に向いている。
「そのうち、いじめっぽいのが始まりそうになって。……私、ほんとは怖かったのに、それすら“平気な顔”してた。助けてもらうのも、弱いってことみたいで」
ヒロミはそこで一度、唇を噛んだ。
「そのとき、タカシが来た」
タカシの記憶の中で、封じていた映像がひらく。
狭い校舎の廊下。笑い声。誰かがひとりを囲んで、言葉を投げて、肩を押す。傍観の輪ができる。――あのとき、タカシは動いていた。今と同じように。
「確かに…そんな事したことある。それじゃその時のあの子が…」
「うん。私」
ヒロミは、少しだけ笑った。今度はちゃんと笑っていた。
「私、さ。助けられたのに、ムカついた。『同情でしょ』って思って。『私のこと、かわいそうって思ったんでしょ』って。だからタカシに、ひどいこと言った」
ヒロミは視線を落とし、声を小さくした。
「『偽善者』とか、『正義ぶって気持ち悪い』とか。……今思うと、自分が一番気持ち悪いよね」
タカシはゆっくり首を縦に振った。
「まあ、言われたな」
ヒロミが顔を上げる。
「……そのときタカシ、なんて言ったか覚えてる?」
タカシは少し考えた。あのときの自分は、怒っていたというより、妙に冷めていた気がする。感情の矛先が、彼女じゃなく“目の前の非道”に向いていた。
「覚えてない…」
ヒロミはタカシの胸に顔をうずめて言った。
「『ただ目の前で行われるいじめを見過ごせなかっただけ。誰だから助けたとかではない。同じようなことが起きればまた同じように助ける。お前の事情なんて知らない』」
ヒロミは、胸のあたりを握った。そこに何か大事なものが残っているみたいに。
「……あれが私の世界を壊した」
「壊した?」
「うん。私の世界って、他人の評価でできてた。褒められる自分、求められる自分、価値のある自分。……でもタカシは、私を“特別”として助けなかった。私の事情も、肩書きも、見なかった。ただ、目の前の“やっちゃいけないこと”を止めただけ」
ヒロミは、夜の空気を吸ってから続けた。
「それが、悔しくて……でも、嬉しかった。初めて、自分の意志みたいなものが芽生えた気がした。『私も、これが嫌だ』って。『私も、ここから逃げたい』って」
タカシは黙って聞いた。心の奥がざわつく。自分がしたことが、誰かに影響を与えたなんて、簡単に受け止められない。
「でも、その直後に親がそのことを知って、私、すぐ転校させられた。タカシに礼も言えなかった。……言う勇気もなかった」
ヒロミは拳を握り、ほどいた。
「それで、また仕事の世界に戻って、モデルになって、女優も始めて――“演技できる私”を作り直した。笑える私、優しい私、失敗しない私。……そうしないと、生きてる気がしなかったから」
街灯の下で、ヒロミの顔に影が落ちる。完璧な輪郭が、少しだけ脆く見える。
「そしたらさ、私の学校に、タカシが転校してきた」
ヒロミは、まるで信じられないものを見るみたいに笑った。
「最初見たとき、息止まった。――また会えるなんて思ってなかった。……しかも、また私のピンチのときに現れて、助ける。ドラマでもこんな脚本、ベタすぎてボツだよね」
「ベタだな」
「ベタなのが、今は怖いくらい嬉しい」
ヒロミは、タカシの顔を覗き込むようにして言った。
「だから私、タカシに近づいた。……運命を、自分の都合のいい言葉にしてでも、離したくなかった」
タカシは、胸の奥が熱くなるのを感じた。彼女の涙を流す瞳は決して演技など一切含んでいない本物の感情をタカシに伝える。ヒロミは自分を止めることなどできなかった。たまたま、転校先に、たまたま、同じクラスになっただけ。ただそんな運命とも取れる確率を引き当ててしまったのだ。自然に、違和感なく、時間をかけて近づく、なんてできないほどに。
ヒロミはしばらく黙っていたが、やがてふっと肩の力を抜いた。
「ねえ、タカシ。私ね、ずっと演技してた。誰にでも、いつでも。自分にも。……それで今日、あなたに見破られた」
ヒロミは、ゆっくり笑った。今度は最初から“作っていない”笑い方だった。目尻が柔らかくなり、息がちゃんと混ざっている。
「それが、すごく嬉しかった。芸能界の誰も、両親や友人でさえ見破れなかった私の仮面をあなたは見抜いてくれた」
そして、言った。
「タカシ。好き」
短い告白だった。単純で、逃げようのない言葉。
タカシは言葉を失った。胸が苦しいのに、嫌じゃない。むしろ、呼吸が深くなる。
「……俺、どうすれば」
絞り出すように言うと、ヒロミは笑った。
「どうもしなくていいよ。今すぐ付き合ってって迫ってるわけじゃない。……ただ、言いたかっただけ」
「でも、好きって――」
「うん。好き。運命とか言うの、恥ずかしいけど……運命って言いたくなるくらい、あなたが来るたびに助けられるのが悔しい。助けられて、腹が立って、でも安心して。……それで私、ようやく“私”に戻れる」
ヒロミは、夜の空を見上げた。都会の空は星が少ない。けれど、その少なさを数えるみたいに、静かな時間が流れる。
「芸能人が恋人作るのは大変だよ。噂も出るし、制限もあるし。……でもね」
ヒロミはタカシを見る。
「久しぶりに、本当の本心を、心から言っただけ」
そして、少し意地悪そうに、でも温かく笑った。
「もう、私はどうしようもないぐらいタカシが好きみたい」
タカシは、言葉の代わりに頷いた。
心配は消えない。現実は甘くない。けれど、目の前のヒロミは、初めて仮面なしで立っている。タカシはその事実だけを、今はちゃんと抱えたかった。
「……送る」
「うん。ありがと」
ふたりは街灯の下を歩き出す。夜風が冷たいのに、足元は不思議と軽い。
恋が始まるのは、たぶんここからだ。
ふたりが自分の言葉で、自分の顔で、明日を選び始める場所から。




