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ep 45 自己紹介

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

忙しくて少し遅くなりましたが、読んでいただければ幸いです。

 私達はエレベーターで2階へ上がり、廊下を奥へ奥へと進んで一番奥まで辿り着いた。竜司がドアを開けてくれたので中へ入ってみると、重厚な木製テーブルと椅子が8脚あるだけのあまり広くない部屋だった。

 

 「ここは所謂”秘密のお話をする部屋”でね、何もないけど、ここでの話は誰にも聞かれないようになってるんだよ。さぁ、みんな座って」

 

 竜司に促され、私達は各々好きな席に座った。私達全員が座った後に竜司は上座に座った。

 

 「さて、まずは草薙さんのクラスメイトのみんなに自己紹介をしてもらっていいかな?茶髪の彼から長髪の彼、次に赤髪の彼女、最後に草薙さんの順番にお願いね。できれば専門も教えてくれる?」

 

 茶髪の彼、と指名された流水は背筋を伸ばした。

 

 「桜ヶ丘学園高等部魔法科2年、大久保流水っす。専門というか、得意なのは補助魔法と自然干渉魔法っす」

 

 「大久保…ルミ君か。男の子にしては可愛らしい名前だね」

 

 「それはあまり言わないでほしいっす…」

 

 流水がゲンナリ顔をしたので竜司が「あぁ、ごめんごめん!」と慌てて宥めた。

 

 「得意魔法は補助魔法と自然干渉魔法か。前者はよく聞くけど、後者は使い手があまりいない魔法だね。具体的にどんなことができるの?」

 

 訊かれて、流水は「そうっすね…」と頭を掻いた。

 

 「雨を降らせたり風を操作したり…その延長にあることなら一通り。あと効果範囲は狭いっすけど、夜を昼にしたり昼を夜にしたりできるっす」

 

 竜司は目を見張った。

 

 「それはすごいね。いろいろ使い勝手が良さそうな能力だ」

 

 「どうもっす」

 

 流水はなんだかんだ嬉しそうに照れ笑いした。

 竜司が「ありがとう」と言って視線を真に移し、真はそれを見て姿勢を正した。

 

 「同じく魔法科2年の姫路真です。専門は解析魔法と能力看破です。秋田さんも情報に関する魔法の使い手だと伺いましたので、いろいろお話を伺えればと思ってます」

 

 「姫路…シン君か。解析と能力看破…まるで魔法使いを相手にする前提の能力だね。具体的にどんなことができるか、教えてもらえるかな」

 

 竜司に訊かれ、真は顎に手をやった。

 

 「仲間の魔力管理や、目の前で使用されている魔法の本質を見抜くことができます。もし敵がいたとするなら、その敵の弱点を見抜き、有効な攻撃手段を提案することもできます」

 

 竜司は「なるほど」と頷いた。

 

 「対魔法使い戦の支援役としては大いに活躍しそうだ。ああ、僕の能力については後で紹介するよ。ごめんね。さて、次は赤髪の君だね」

 

 茜がピンと椅子の上で跳ねた。

 

 「えっと、同じく魔法科2年の小岩井茜です!専門はありません!」

 

 竜司がまた驚いた表情を見せた。

 

 「小岩井?その髪の色といい、もしかして椿の妹さん?」

 

 「え?はい。秋田さん、お姉ちゃんとお知り合いなんですか?」

 

 竜司は背もたれに体を預け、腕を軽く組んだ。

 

 「楓や椿とは同級生だよ。彼女、普段は素っ気ないように見えるけど、いつも僕達のことを考えてくれてたな」

 

 「そこがお姉ちゃんの可愛いところです!」

 

 胸を張る茜に、竜司が頷く。

 

 「うん、そうだね。僕もそう思うよ。ところで、専門がないってどういうこと?」

 

 「あー…えーっと…」

 

 口ごもる茜に代わって、私が説明をすることにした。

 

 「茜は攻撃、補助、回復など全般的にこなせるんです。椿先生みたいな感じです」

 

 「私体術使えないけど…お姉ちゃんの下位互換です…」

 

 少ししょんぼりしながら茜が言ったが、そんな茜に竜司はにっこりと笑いかけた。

 

 「全般的に魔法を使えるのはすごい才能だよ。誇っていい」

 

 「えっと…ありがとごじゃす!」

 

 茜が盛大に噛んだのを見届けて、私は竜司に体を向けた。

 

 「同じく魔法科2年、草薙夏樹です。専門というか、私、ひとつしか魔法使えないんです」

 

 正直に言うと、竜司は怪訝な顔をした。

 

 「ひとつ?どんな魔法かな?」

 

 「魔力の鎧です。体の内側から外側を魔力で満たす感じで、身体強化するんです。あとは応用で、魔力を飛ばして相手にぶつけたり、私の魔力に触れた魔法を掻き消すこともできます」

 

 「魔法を…掻き消すだって!?」

 

 竜司が突然大きな声を出すので吃驚した。

 

 「そんな魔法、聞いたことがない。しかし…」

 

 竜司の私を見る目が赤く光った。何かの魔法だろうか。でも私の体に変化はない。

 5秒くらいして、竜司の目が見開かれた。

 

 「草薙さん…君は…!」

 

 「えっ?」

 

 竜司は何か言いかけて、かぶりを振った。

 

 「いや、なんでもないよ。しかし、君の可能性は無限大だとだけ伝えておくよ。まったく、恐ろしい力だ。敵に回したくはないね」

 

 竜司は少し疲れた様子だ。竜司の能力はまだはっきりと教えてもらっていないが、目が光った時、何かの魔法を使い、私の何かを見たのだろうか。竜司は「可能性は無限大」と言った。私の力に伸び代があるということなのか。まだ強くなれるならなりたい。今この瞬間までは、心の底では成長を諦めていた。でも成長できるということを竜司が教えてくれた。同情で言ってくれているとは思えなかったので嬉しかった。

 

読んでくださりありがとうございます。

もしよろしければ、ブックマーク、評価、コメントなどいただけると嬉しいです。

最近話が前に進んでいませんが、そろそろ動き出すので、よろしくお願いします。

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