【 I 1.3】推理RPGでストリートが進まないのは、出会っていない人が2人いる説
『かずくん』にとっての暴力とは何ですか?
『かずくん』に暴力は必要ですか?
『かずくん』には、親の言う事は理解出来ますか?
『かずくん』には、親の言う事はどう見えますか?
自転車のパンク修理の1,200円かかる。
一樹の今乗ってる自転車は
ブリヂストン 製スポーツバイクタイプの 自転車だ。
27インチ 10段変速 一番タイヤサイズが大きいタイプ。
ギヤは前2段後5段のシマノ製が装着されてる。
小学生の体格では大きい方に入る。
オプションで荷台は付けてある。
まぁまぁ小学生が乗るには、高額の部類に入る。
前に乗っていた自転車は、
小学生2年生の時に買って貰った物なので、
小学5年生にもなると、流石に小さく
乗りずらい。成長期だ。身長も伸びる。
小学5年生の身体測定で160㎝になっていて、
小さ過ぎる自転車は逆に危ない。乗り換えるきっかけは、
タイヤのチューブが、何回ものパンク修理で交換となったので、
それならば、と言う事だ。
『コバっち』も同様で、小学生4年生後半の頃、先に乗り換えてる。
乗り換える前は、同じペースで並走していたのだが、
『コバっち』が新しい自転車に乗り換えると、スペックが違い過ぎて、
ついて行くのが困難になるほどに差が出た。
『コバっち』の自転車は18段変速で差が出て当たり前だ。
一樹は羨ましいと思っていた。
追い越せなくても、せめてついて行きたい!!!
男の子はそう言う事には敏感だ。
小学生は足が速いだけで、モテるのだ。勿論、
自転車もだ!小さいプライドだが、そこは譲れないものなのだ・・・・・
しかし、五十里家はお金に余裕がない。
そう、アイツから言い聞かせられて来てる。
呪文の様に!!!一樹は自分から、言い出す事が出来なかった。遠慮なのだ。
『新しい自転車が欲しい』と!!!
小学5年生になる時に、パンクして・・・勿論、スポーツ自転車は高額だ。
高嶺の花なのだ。アイツらから半分出してもらい、お年玉貯金で自分で
半分出して買った。
『コバっち』の自転車ほどのハイスペックではないものの、
タイヤサイズを大きくしたので、
上手くスピードに乗せれば並走は楽になった。
アイツらは、そんな大きい危ないと言っていたが、
買う時にサイクルショップの店員が
「子供の成長は早いですからね。」
「新しい自転車を買って上げるのは、親の喜びですよ」と、言っていた。
アイツには関係ない。「もう?ダメにしちゃたの」って言われた!!!
もったいない。だそうだ・・・・・・・子供にお金をかける事は!!!
サイクルショップの店員のアドバイスで、タイヤサイズを大きくした。
決め手は
「大きいサイズなので、長く乗れますよ!」だ。
しかし、普通の自転車のパンク修理代金より高くなる。
スポーツタイプのタイヤだからなのか?400円高い。
明日は、『コバっち』と二人で、
【荒川サイクリングロード】に行く約束を
してる。目的は勿論『コバっち』の本当の気持ちを聞くためだ。
そう言う、女の子との少し恥ずかしい話は、誰にも聞かれずに、
話せる場所がいいに決まってる。
昔から相場は、川沿いの土手と決まってるのだ!!!!!
今日直すしかないのだ。もうパンクを直さないで1週間経つ。
アイツの様子は
観察していた。最初の3日間は、パンクをしてる自転車をチェックしていた。
この、2日間はチェックしていない。
しかも、アイツは今買い物に行っている。
2時間は帰っていない!チャンスだ。『今しかないな!!!』
何とかアイツが買い物から帰って来る前に戻らなければ
・・・・・・夕飯の時・・・・・
「一樹、自転車のパンク治したの?」 バレてる!!!
「そのお金どうしたの?」 あ~出た・出た!
「貯めていた、こずかいで・・・」
「そんなの残ってるわけないでしょう?」 あるよ!!!
「いつも、くだらない買い食いしてて!」 してないよ⁈今はもう
「あるだけ、使っちゃうでしょう~」 貯めてるよ!
「夏休みにおこずかい渡してないでしょう!」 そうですね⁈
「ガラス割った罰で」
「あなたが悪いのよ!」 それは違う!
「言ってみなさい。本当の事?」 言ってるよ!
「正直に言ってみろ!!!一樹」 クソじじいは黙ってろ!!!
「【うそ】はよくないぞ!一樹」 お前が言うな!!!
「【うそ】なんか、ついていない!!!」
「なんだ、その口の訊き方は!!!」 テンション上げるなよ!
「じゃ~~貯めてる貯金箱見せてみて」
「一樹!持って来て見せろ!証拠を見せろ」 あんたが言う?
夕食を食べ終わって、渋々、一樹秘密貯金箱を持ってくる。
「これ何処にあるの?」
「机の引き出し!!」
「鍵掛けてるわよね・なんで隠すの?」
「別に、いいじゃん!!!」 前にお年玉を没収されてるから
「隠しちゃだめよ・鍵、渡しなさい!」 預かると言う返されないお金
「・・・やだ!!!」 鍵はランドセルに隠してる
「だめよ!」 学校にも持って行ってる
「親が見てないとダメなのよ」 意味が分からん!
「・・・やだ!!!」
「なんだ、その口の訊き方は!!!」 だから~テンション上げるなよ!
「貯めた小遣いは自分の物だろう!」 当たり前だ!
「生意気言うんじゃない!!!」 だから~!!!
「まぁいいわ!見せてみなさい。どうせ・・・!」 はい・はい⤵⤵
30㎝角で高さは15㎝の煎餅の空き缶。一樹秘密貯金箱を開ける。二人は
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「どうしたの?こんな沢山のお金!!!!」
「・・・・貯めていた」
100円玉と50円玉と10円玉が約1000枚はある。
「コツコツ貯めなきゃダメって言ってただろう?」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」 まぁ驚くか⁈
「もういい?かたずけて!証拠は見せた!」 言い返せまい!
「だめよ!子供がこんに沢山のお金もっていたら!」 はぁ~~~?
「危ないもの!」「預かっておくわ!」 なんでそうなる?
「一樹!だめだぞ!!!」 もう意味が分からん!!!
「・・・やだ!!!」
「親の言う事が聞けないのか!!一樹」 だから上げるなよ!!!
「はぁ~~親の言う事聞いてたから貯まったんですけど!」
「だって、無駄遣いするな!コツコツ貯めろって言ってただろう?」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「ダメだ!!預かるぞ一樹」「危ないもの!」 不条理理不尽!
「家に置いてあるのに、危ないの意味が分かんない」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「悪い事に使うのよ!お金が沢山あると!」「悪い道に行くわ」
「こんにあったら・・使うわよ!」
「一樹!子供のうちは沢山はダメだ」 あんたが言うんだ!
「無駄遣いをするに決まってるわ」
「無駄使いをする奴は、ここまで貯められない」 論破完了!
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
一樹は小学校4年生から1週間300円の小遣いだ。
5年生は400円 6年生は500円貰っていた。
それを一樹は2週間に300円、400円、500円と耐えて貯めていた。
勿論、『チェリカ』の瓶のキャッシュバックで、
コツコツと貯めていたのもある。
アイツらもそこまで、貯まってるとは思わなかったのだろう!!
むしろ、親に貯めてると嘘をついてると思っていたのだ・・・
・・・・・・最低だ‼
「元は親のお金だ‼預かる!」「そうよ!親のお金でしょう!」 死ね‼
「・・・やだ!!!」 薄ら笑ってやがる
「一樹!言う事を聞きなさい!!」「親の言う事を聞け!一樹」 死ね‼
「・・・・・・・」 薄ら笑ってやがる
「無駄遣いして、小遣いが無くなってれば・・・くだらない事に使ってと
怒られ、沢山貯めてたら、それはダメって怒られ・・・・・・」
「預かると言う没収ですか?」
「ちゃんと預かってるわよ」「一樹!預かっているだけだ!」 薄ら笑い
「あなたの為を思って・・・」「そうだぞ!」 薄ら笑ってやがる
「・・・・・・・」 死ね
「じゃ~今までの預けたお年玉のお金見せてくれる?」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「自分は見せたよ!預かってるだけなんでしょう・証拠を見せて?」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「銀行に預けてるから、家には無いわ」 死ね!!
「大きな金を家に置いておくわけないだろう!!!」 死ね!!
「じゃ~通帳見せてよ・これが一樹のお金って証拠の⁈」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「親に屁理屈を言うもんじゃないわよ!一樹」
「親にそうやって屁理屈言って、反抗するのか!!!」
「屁理屈?どっちが?」
「お前~~その口の訊き方は!!!」
誠一が立ち上がり右平手を振りかぶった・・・・
あ~~~~出た・出た・出た!!!!しつけと言う理不尽な教育的暴力!!
バッシーーーン!バッシーーーン!
「お前は性根が腐ってる、叩き直してやる」
バッシーーーン!バッシーーーン!
「子供は親の言う事聞いていればいいんだ!!」
バッシーーーン!バッシーーーン!
「大きいお金は、親に預けないとダメなのよ!」
一樹はこの両親は本当にダメって理解した!!そして我慢の限界が来た。
一樹は立ちあがり・・・・一樹秘密貯金箱を机に上からひっくり返した!!!
ジャ~~~~とお金が机に落ちる凄い音だ!!!!!!そこら中に散らばる
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
「一樹、お金は大切にしなくちゃダメよ」「お前なにしてる~!!!」
「・・・・・・・」
「大切?大切にしてきたけど!!!」「だって没収でしょ~」
「もう~~いらね~よ!!!こんな金‼ バ~~~カ!!!」
今度は母親朋子が一樹を平手でひっぱたこうと、立ち上がる・・・・
それを、突き飛ばした!!!初めて・・倒れる母親朋子と・・・・
立っている父親誠一に向かって・・・
「この===【クソじじい】【クソばばぁ】いい加減しろーーー!!」
「・・・・・・ッ!!!」「・・・・・」
初めて、自分の子供から言われた事に驚き戸惑てる・・・・・・
「・・・出て行け!!!」「出て行け」「出て行けーーーー!!!」
「わかった!!!こんなクソの居る汚ね~家出て行く!!!!!!」
ビニール製の古びた安っぽい財布一つで・・・・夜に・・・・
家を飛び出すのは、あの金属バットで家のガラスを割ってから2回目だ。
7月に続き8月もだ・・・・・・
勿論、今日、パンク修理した自転車でだ。自転車を漕ぎながら独り言が出る。
正直不安な事もあるからだろう⁈もう声に出していないと、耐えられないのだ
「まぁ、あそこなら?見つからないか・多分」
「あの推理小説のパクリだけどな~ハハ・・」
「まさか、漢和辞典の中の1ページづつに、お札が入ってる」
「とは思わないだろう?現にバレてないしね」
「全部じゃないけど、漢和辞典からお金財布に入れておいて・・」
「よかったよ。本当に」「あの小銭はカモフラージュだよ~バ~カ!!!」
「お金以外のコインも混ざってるし」「ざまぁ~~~~!!」
「お年玉取り上げられて、学ばない訳ないじゃん~バ~カ!!!」
夜の町中を自転車で走る一樹の心の声は駄々洩れだ!!! 溢れる・溢れる
「流石に好きにしろって、言わなかったな~~」
「また!ガラス割られたら困るからか!!」「学習してんじゃんハハ」
「でも、金属バットは捨てられていたな~~ハハ」
「バカじゃねぇの~~2度はやらね~よハハ!!!」「想像はしてたけど!」
「パンク修理したら、絶対に言うだろうなって!予想通り、ばか?」
「貯金箱見せろって、そこまで当たるか~~普通!!」
「・・・・見せた時の、アノ顔!!想像はしていたけど・・・」
「笑える~~~ハハハ!!!【クソじじい】証拠見せろだって!!」
「見せて、固まるって・・・バカじゃん【クソばばぁ】もハハハ」
もう止まらない!止められない!!行ったきりだ!!!一人トークショーだ
「まぁ前回、財布を持って出なかったから、色々困ったし」
「電話も掛けれなかったし」「夕飯も食べれなくて参ったしホント」
「貯めろって指示して、貯まったら取り上げるってどんなキチガイだよ」
「子供のお金は親の金~~~バカじゃん!!」
「初めから渡すなよ~~って!!」「しかし、よく子供をあれだけ」
「殴れるよな~~本当に」
「あっそうか?⁈愛してるから殺せるだっけ~~分かんね~ハハ」
「キチガイの言ってる事は理解不能だねハハ」
「愛してるから殴れるんだな~~た・く・さ・ん バカじゃね~」
「もうあんな【クソじじい】【クソばばぁ】は親じゃね~よ」
「普通、子供に包丁で刺そうとするか????」「しかも止めない」
「もう、あれだな!・・・・・・ただの【くそ】だ・・・・・・・・」
今までの万感の思いを吐き出す・吐き出す・まだ出る・・・でも
「さて、これからどうするか?あまり夜中近くだと、警察に見つかると
また、補導されるし・・・明日の『コバっち』との約束もあるし・・・」
何処に行くあてもなく、ただ、自転車でさまよってる・・・・
でも、不思議と高揚した気分と満足感でいっぱいだ!!!言いたい事は
全部クソどもに言ってやったからなのだろう~!!!
「親戚のおばさんの家しかないな!!川越か~~行くか30㎞!!!」
親戚のおばさんの家と言うには、理由がある。
自転車を買い替えてから一度、自転車で泊りに1回行った事がる。
2時間くらいで着く。それと・・・
おばさんの家が川越の荒川土手近くで、【荒川サイクリングロード】が
そばにある事だ。それと・・・・・・
ウチのクソどもと仲が悪い事が理由だ。
正月は勿論だが、よく小遣いを
沢山くれる。口癖は、
『何かあったら言って来なさい』とよく言われる。
そして、この家は変わってるから・・・小さい声で自分だけに言う。
最初は何て事を言うおばさんと思っていたが・・・・
分かってたと思う。こう言う家だと。だから・・・
子供ながら、自分が心配されてると感じてた・・・・・・・・・・
【プルルル】ーープル・プル・プルーー【プルルル】ーープル・プル・プルーー
「頼む!『コバっち』が出てくれ!電話・・頼む」
ガチャ・・
「もしもし。小林ですけども」 やったー!『コバっち』だラッキー!!!
「もしもし。俺!五十里」
「お~「かずっ・・」
「俺だって分からない様に頼む」
「・・・・・分かった・どうした?」
「卒業の続きか?」
「今どこだ?」
こう言う時の『コバっち』は感がいい!!!
そんな感じで『あやのちゃん』の事も頼むぜ!!!本当に~~
「詳しくは明日話す。明日【荒川サイクリングロード】の前に行った
秋ヶ瀬橋の下11時に待ち合わせで頼む!!!」
「・・・分かった」
「サンキュー!」
「あと、・・・・」
「電話あった事は言わない・心配するな」
流石、親友だ・・・・
「飯・食ったか?」
「大丈夫、食った」
「じゃ~明日」
ガチャ・・
携帯電話やスマートフォンはまだ高校生位で無いと持たせて貰えない。
メールやラインが有れば、こんな苦労しないのに!!!まぁ五十里家では無理だ。
「本当に流石だよ『コバっち』!!!声のトーンで察してくれる」
「それになんだ?最後に「飯・食ったか?」って・・・・・」
一樹は月明りに照らされた【荒川サイクリングロード】を
荒川上流・川越方面に走り出した・・・
信号は一切無い・自転車専用道路を
スピードを上げて走る・・・・涙が横に流れるくらいに・・・・
頭の中に自然と流れる音楽・・・・・・・何故か・・・口ずさむ
「♪ドブネズミみたいに美しくなりたい。♪写真には・・・・・・・」
THE BLUE HEARTSの楽曲『リンダリンダ』だった・・・・・・
((オジサンは知ってますよ。一樹が抗ってる事を!
オジサンは知ってますよ。間違ってない事を!
オジサンだけは・・・・・・・事を!))
『かずくん』は、行為・言葉・態度の全てと思ってます。
『かずくん』は、自身・他人を守る為に必要と思ってます。
『かずくん』は、誰か教えてください。
『かずくん』は、都合のいい正義です。




