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神々のカードゲーム  作者: 葉月 優奈
四話:ナインティナインカード
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(YUKINO‘S EYES)

ナインティナインカードは、選択肢が99+1つまり100分の1を当てるゲーム。

だけど、一の位か十の位のいずれかが当たれば、当たりを申告しないといけない。

先手の遥乃は、いきなりあたしの数字の答えに大きく近づいた。

あたしの一の位を、一発で当ててきた。


「やった、雪乃の考えは分かったようなモノね」

光山と冴木は、黙ってあたしと遥乃の戦いを見ていた。

いつもべらべら喋る冴木も、審判だと驚くほど静かだ。


現状を確認した。

対戦相手の遥乃は、既に一の位が1である事を当てていた。

次は十の位が、5以外の数字を言ってくるのは間違いない。

つまり9分の1の選択肢で、あたしの答えを当てに探ってくることは間違いない。


(マズイ、マズイ、マズイ)

相手の選択肢が、一気に狭まった。

あたしは、危機感が一気にあった。

だけど、顔には絶対に出さない。顔に出したら、鋭い遥乃に読まれてしまう。


「後攻、雪乃」光山のコールで、あたしは遥乃をじっと見ていた。

「今度は。あたしの番ね」

余裕は無い、自信も無い。

それでも最初の遥乃のターンを見て、あたしは考えたことがあった。


「ねえ、遥乃」

「なにかしら?」

「遥乃と冴木は、ここに来る間に……どんな話をしたの?」

「特に話していない」

遥乃は、仏頂面で言い返してきた。

会話が全然進まないし、遥乃の感情が動かない。

最初のアイドリングトークは、からくも失敗した。


「遥乃、この数字は遥乃が選んだの?」

「そうよ」割と大事な情報を、あっさりと答えた遥乃。

その顔には、自信が窺えた。


「あっさりと言うのね」

「私が選んだとしても、雪乃には絶対に分からないし」

「そう、そうかもね」

「逆を言えば、私が分かって欲しい数字を選んだの。

雪乃には、私が一番大事にしていたこの数字を選んだし……知って欲しかったから」

「随分と、いろいろ喋るのね」

数字を半分当てた、余裕からだろうか。

饒舌に雪乃は、私に話してきた。

しかし、それだけでは数字のヒントが出てこない。


「いくら話したところで雪乃は、分かるはずもない。

雪乃は、私の事を何も知らなかったと絶望を与えて完全勝利を収める。

そして、あなたは私の視界から永遠に消えることになるわ」

確かに現在の有利な状態ならば、あたしに余裕を見せてきても不思議ではない。


(いくつか候補はある、遥乃の出席番号とか。

一緒に行った、カラオケで初めてたたき出した点数とか。

それとも……あたし達の共通の数字であるあの数字とか)

砂が、徐々に落ちていき……あたしの頭の中で一つの答えが出てきた。


(そういえばお見舞いの時に、遥乃はいつもあたしが来た回数を覚えてくれていた。

だから、あたしが知っているあの数字を言えばいい)

そしてあたしは口を開いた。

「コール『82』」

あたしは、遥乃がこの前言ったあの数字を口にした。

しかし、遥乃は不敵に笑っていた。


「残念ね」

遥乃の数字に、どちらの位もかかっていなかった事が告げられた。

あたしは、それでも現実を受け止めて冷静に務めていた。


「次のターン、天瀬 遥乃」冴木は淡々とコールをしていた。



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