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神々のカードゲーム  作者: 葉月 優奈
四話:ナインティナインカード
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カードが、あたしと遥乃の周りを飛んでいた。

それは、とてもキラキラと輝いているようにも見えた。

まるで飛び回るカードが、光る蛍のようなそんな風に見えていた。

光山が出してきた周囲のカードを、あたしは見回す。


「これは?」

あたしが問いただす。

すると、光山の前には既に黄金の天秤が置かれていた。

近くには多田が、怯えた様子で見ていた。

光山の隣では、冴木もそばに来て戦況を見守っていた。


「雪乃と遥乃、二人の周りには1~99の100枚の数字が書かれたカードがあります。

その中から、1枚を選んでカードを隠します。

そのカードを、先に当てた方が勝ちです。

ただし、ターンの制限は砂時計……この砂が落ちるまでにコールする時間が与えられる。

砂が落ちるまでに数字が言えなければ、相手にターンが移る」

「そのカードゲームの名は……『ナインティナインカード』ね」

「天瀬 雪乃。あなたは、このゲームを知っていたのですか?」

「え、あ、うん……」

あたしは、このゲームを知っていた。

遥乃が、多田と戦っていたのをこの体育館で倉庫に隠れて見ていた。


そして、あたしは遥乃が負けたのをこの目の前で見ていた。

だけど遥乃は、無言であたしをじっと見ていた。

彼女の回りにも、100枚のカードが舞っていた。


「それともう一つ、ルールがある」

「何?」

「相手のコールした数字で、十の位と、一の位のいずれかが合っていれば教えなければならない。

これがもう一つのルール」

「分かったわ」あたしだけが返事し、無言で遥乃は聞いていた。


「ではこのゲームを神々のカードゲーム(カミアラソイ)と認定したので望みを確認しましょう。

天瀬 雪乃、あなたは遥乃を元に戻して欲しい」

「そうよ、あたしの遥乃を返して!

遥乃は、神になることを臨んではいない!」

あたしは、はっきりと叫んでいた。

「天瀬 遥乃、あなたはどうするの?」

「……」沈黙を貫く遥乃。

「遥乃。あなたの記憶から、天瀬 雪乃の全てを消し去りたい。そうでしょ」

冴木が代わりに、腕を組んで言ってきた。


「遥乃は、そんなことを望んでいない」

「いいえ、望んで……」

「分かったわ。雪乃には、ここで消えてもらいましょう」

遥乃は、冷たい口調ではっきりと言い放った。

その言葉を聞いた光山は、次の宣告をした。


「では、早速カードを1枚選びなさい。

そのカードを、相手に当てられたら負けですから」


あたしは、右手を握りしめて宙に浮かぶカードをじっと見ていた。

そして、1枚のカードを見つけて手にした。

あたしのそばでは、多田が無言で頷いていた。


(そうだ、この数字はあたしだけの数字じゃない)

あたしはカードを手に取って、覚悟を決めていた。


「いいわよ。あなたが勝ったら、あたしは消えてやる。

だけど、あたしが勝ったら遥乃を普通に戻してもらうから」

あたしは、はっきりと言い放って冴木を睨んでいた。

それと同時に、冷めた顔で遥乃は1枚のカードを手にしていた。



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