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神々のカードゲーム  作者: 葉月 優奈
二話:バーストイレブン
19/56

019

西暦2022年、神はこの世にいない。

文明が発達し、スマホがあって、情報が発達し……世界のどこからでも情報の得られるこの時代。

神の存在を見た人間がいたのならば、それはたちまち情報で世界中に発信されてしまう。

そういう世界であり、そういう時代なのだ。


「まさか……」あたしは笑い飛ばそうとしたが、机の上から身を乗り出す賀木生徒会長。

パンを持つあたしの手を、強く掴んできた。


「え?」あたしは、近い賀木生徒会長を見て少しだけ照れてしまう。

顔が近い賀木生徒会長も、あたしと近い顔で照れていた。

「ああ、ごめん。でも……そうよね」

「うん……大丈夫です」

「でも、冴木の周りでは不思議な事が起る」

「奥のパソコンが、急に喋った」

あたしが反応すると、奥にパソコンが見えた。


しかし、よく見るとパソコンに隠れるように一人の男子生徒がいた。

七三分けの黒髪男子生徒、一年の牛王会計だ。


「ああ、牛王(ごおう)ね」

「パソコンが喋った方が、夢がありますか?」

「無いわよ」

「そういえば、今日の『裏サイト(MNEMOSYNE)』で神々のカードゲームが行なわれるらしい」

「ほんと?」

「情報をリークしました」

「見せて」

パソコンに向かう牛王のそばに、あたしは駆け寄った。

パソコン画面で、牛王の背中にやってきたあたし。

そのまま、パソコン画面を見ていると一つの対戦が組まれていた。


「この対戦情報って……」

「とある筋のリークです。一応、いろいろな情報を渡ってここに来ました」

「へえ、凄いのね」

「あ、ありがとうございます」素直に褒められて、照れている牛王。

一番、彼がピュアなのかもしれない。


「でね、でね、どうなの?」

「対戦相手は『多田 勢場』対『師道 雄平』」

「師道君は、野球部で急成長した男子生徒ね」

「知っているの?」私は、賀木生徒会長に聞いていた。

「うん、私の弟が野球部だから」

「あれ?生徒会長の弟さんって、仲津西高校でしたっけ?」

「いいや、他校だけど……ウチの学校と練習試合したときに、凄い一年生がいるって言っていたの」

「他校でも知られた野球部員ね」

一年生で、他校に知られた野球部員か。

そんな有名な野球部員に多田 勢場は、勝てるのだろうか。


(いかんいかん、あたしは多田を倒すことが目的だ)

頭をブルブル震わせると、牛王はパソコン画面を見ていた。


「多分、今回も多田先輩が勝つと思う」牛王は、はっきり言い放った。

「どうして、そんなことが言えるの?」

「彼は、カードゲームの天才だから」

牛王は、パソコン画面を見ながらそばに置いてあるシリアルカロリーバーを口にくわえていた。


「相変わらずね、牛王」

「今日の戦いも、僕は調べに行くよ。

いずれ、天瀬先輩が戦う相手だから」

「うん、お願い。今日は行くところがあるから」

あたしは、牛王に頼んでいた。

それでも、賀木はあたしに対して浮かない顔を見せていた。



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