打ち上げ花火
嫌な仕事。
仕事が嫌なのではなく、嫌な仕事だということ。
「汚れ役」はやはりこの世の中に必要だと思う。
出来れば人に嫌われる仕事は誰もがやりたくないだろう。
でも、誰かがやらなければならないとしたら。
会社に入社してから、思い返せばいつの間にか汚れ役になった。
社内外でも定着している。
最初は抵抗があったけど、必要とされる嫌われ仕事は率先してこなしてきた。
最近では、実はこのような、人が嫌がる仕事が自分にあっているのではないかと思う。
思い返してみれば、幼少期から主人公よりも敵の方が好きだった。
ヒーローよりもダークヒーローの方が好きだった。
人知れず汚れ役を買い、甘んじてその役割を引き受ける。
そんな登場人物に憧れた。
今、自分はいつの間にかそういう役割を全うしている。
ただ、心の真ん中には、人に対する愛情、会社に対する愛情を誰よりも強くずっと持っている。
汚れ仕事は、自分のためではなく誰かのためにやるものだから。
打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか。
僕は、いつも斜め下から見上げている。