ウソツキは1人(5)
とにかく、今は問題を整理していこう、Aはウソツキでないことがわかった。
(1)Bがウソツキだと仮定するとBはCより順位が下になる。これはCの発言から矛盾するので間違い。
(2)Cがウソツキだと仮定するとCはBとDより早くにゴールしたことになる。これはBの発言から矛盾するので間違い。
「あれ…?DかEどちらもウソツキとして可能性がありそうだわ」
「さっきみたいに発想を変える必要があるのかな?」
(3)Dがウソツキだった場合を整理しよう、DがウソツキならEより早くゴールしたことになる
Aの発言よりAは1位、Bは2、3位。Bの発言よりBはCより速い。Cの発言よりCはB、Dより遅い。Eの発言よりEはCより遅くBと2つ差がある。これらを全て満たすのは
1位A、2位D、3位B、4位C、5位E、となる。
(4)Eがウソツキだった場合EはCより早くゴールし、Bとの順位差が2では無いことが分かる。Dの時同様に整理すると
1位A、2位3位BE、4位D、5位C、となる。
何か使ってない情報があるのだろうか…あるとしたら、Dの岩森よりも早くゴールしたというものだろうか…?岩森の記号がわからないから…
いや、(3)のDが嘘をついていた場合意味合いが逆になる。Dは岩森には勝てなかったことになるはず。しかし、DはAのラビット以外に勝っている。そこで矛盾が生じるのか……。
つまりはウソツキはE。これが今回の答えだ
「ウソツキはEだ、Dがウソツキだった場合岩森よりも速かったという発言が嘘ではなくなる。」
「そもそも私ってこの問題に登場してるのかしら…Cっぽい気はするけど…」
「んー?でも、今までの問題には俺たち3人とも登場してたよな。Eは俺っぽいし、Bはカイトじゃないか?」
「そう考えると…Dは有賀さんなのかな…?随分とヒステリックな人だね。」
「え、えぇ……普段はそんな感じしないわよ。私もそこまで仲良くないからわからないけど本心ではそう思ってるんじゃないかしら?」
「このかけっこBとEどっちが勝ったんだ?俺はカイトより速い自信あるぞ!」
「かけっこで熱くなるなよw」
俺はEのボタンを押した。今度は迷いがなかった。大輝とカスミと3人で考えた結論に自信を持っていたからだ。何より2人とも俺のことを信じてくれていた。この3人なら最後の問題も3人できっと解ける。
そう…確信していた…