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その後の話

俺の耳元で目覚まし時計が鳴り響く。

眉間にしわをよせて俺は薄目で音の出どころを探す。


音が鳴り止んだのを確認すると、俺はゆっくりと体を起こす。

仕事へ行く準備を整えると俺は早々に出ていく。

この感覚はとても久しいものだった。


ロードを倒した後、俺は元の世界に帰ってきていた。

あっちの世界に残るように様々な人から望まれていたが、俺は帰ることを選んだ。

それが自然なことだと思ったからだ。違和感を持ったままであの世界にいる気はなかった。


異世界に呼ばれた時とは逆に、送り返す魔法があったのでそれを使ってもらって俺は元の世界へ帰った。


「・・お出口は右側からです」


電車が会社の最寄り駅へ着く。人の流れに従ってホームへと降りる。

以前の俺ならば、近づくにつれて足取りは重くなっていた。

だけど、今は足を止めることなく真っすぐと向かうことができる。

それは、異世界で娘と呼べるような3人に出会ってしっかりした姿を見せていたいと思ったからだ。

見栄っ張りでも、本当は怯えていても、堂々と困難に立ち向かう大人の姿を。


だから、今日も俺は元気にこの世界で生きている。









「田島くん、この書類だけど・・・うーん・・よくできて・・・いる・・・ね」


「本当ですか、ありがとうございます!」


八木さんは何度もうんうんと唸った後に、俺のことを褒めてくれた。

こんなこと初めてだ。


「書類もできたし、今日はもう帰っていいよ。他に仕事もないだろう?」


「はい。ではお先に失礼します。」


しかも、何年ぶりかわからない定時退社だ。

自然と気分が浮かれる。

今日は帰ったら、久しぶりにグランドワールドをやろうかな。あの世界から戻ってきてからゲームをずっと起動できていなかったから。


会社を出て、電車に乗って自宅へ着いた俺は鍵を開けて中へと入る。

早速、俺はテレビの電源を入れてゲームを起動する。


すると、その瞬間に目の前に光が広がった。

なんだ!? これは、テレビが光っているのか!?

俺は手で視界を遮って、光る先を注視する。なにかが出てきて・・?


「きゃあ!」


「いやぁ!」


「うわわ!」


テレビから、勢いよく何かがはじき出されて俺はそれらと一緒に吹っ飛んだ。


「いてて・・・」


仰向けに倒れた俺の上に誰かいた。見上げると、3人いて、3人とも俺が知っている顔であった。


「ハル、イゼリア、ユミナ!どうして!?」


「えへへ、やっぱり私たち、ジルさんと離れたくなくて・・・それでお母さんに頼んで来ちゃいました!」


「えと、いきなり押しかけてごめんなさい」


「異世界に行くなんて絶対貴重なチャンスだからね!行くしかないでしょ!」


これは、忙しくなるかもしれないな。俺はつい笑ってしまった。


色々とお待たせすることもありましたが、なんとか終えることができました。

みなさまお付き合いくださりありがとうございました。

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