詐欺商人?
翌朝、俺たちはもらった地図からユミナの露店へ来ていた。
「来てくれたのね!さあ、遠慮せずに見て行って!」
ユミナの露店には所せましと武器が並べられており、剣や杖に槍と種類も豊富だ。
「こんなにたくさん...ねえ、これは全部あなた1人で?」
イゼリアが様々な杖を見比べながら言う。
「いやー、あたし1人じゃ限界があるからねぇー。この品揃えは協力してくれる人がいたからこそだよ。
さ、今日は特別価格だ。お安くなってるから見てってよ!」
「!」
その言葉を聞いて、俺は思い出す。
「本当!?なにを買おうかしら...」
「待て、イゼリア!」
俺はイゼリアを手で遮って、ユミナを見据える。
「え?どうしたの?」
イゼリアは困惑している。あまり邪魔はしたくなかったけど、しなくちゃいけない。
「どうかした?」
ユミナも聞いてくる。
「お前、サルガッソだろ」
「な!?」
ユミナの表情が露骨に崩れる。やっぱりか。
サルガッソはゲーム内で起こる詐欺イベントに出てくる緑衣を着た商人だ。まだ先のイベントのはずだからすっかり忘れてしまっていた。
最初に性能が高く、安価な武器を見せられる。それに釣られて店の方へ行って、武器を買って装備してしまうともう手遅れだ。サルガッソで売られている武器は全て呪われていて、装備した瞬間に攻撃力が0になってしまう。さらに、この呪いは特殊で、解呪にはサルガッソしか売っていない解呪の巻物を買わないとずっと呪いが解けない。
「よく、知っているわね。そうよ、あたしが3代目サルガッソ」
「3代目!?」
詐欺商人なのに襲名制なの!?




