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その姿

とあるゲーム雑誌に当時の開発環境を振り返るインタビュー記事があった。

そこにはこう書いてあった。

プログラマーへ「弱点は炎」と書いたメモをデスクに置いて渡した。ところが、これがとんでもない走り書きで書かれていた。プログラマーが必死に解読した結果、炎の部分を氷と読んでしまった。


これにより、魔王の使いのウリボンスは弱点が氷となってしまった!俺を含めて当時の子どもはここの部分でも泣かされた。


「氷が弱点?なにいってんのあんた、あんな状態とはいえウリボンスよ?」


「まあ、見ていてくれないか」


ウリボンスは様子を見ている。俺も隙を見せないようにウリボンスを睨みつける。

さっき見て気づいたが、ゲームでは必中だった魔法が避けられていた。現実となったこの世界では魔法は必ずしも当たるわけではないみたいだ。


それならば…


「プギ!」


ウリボンスが痺れを切らして俺に突進をしてくる。

!? 本当に速い! だけど、見える!


俺はスレスレで避けて、すれ違い様に魔法を唱える。


「ディレイ!」


「なっ!?」


かけられたウリボンスの動きがあからさまに遅くなる。これで速さは封じた。魔法も入りやすくなる!

次は…


「ヒョウマレン!」


「うわわ、ジルさんも攻撃魔法を!?」


ウリボンスの体を氷が包み込む。だが、凍ったもののまだ倒せてはいない。


やっぱりそう簡単に倒せないか。


「じゃあ!これで!」



俺は剣を抜いて氷で固まったウリボンスへ剣を振り下ろす。凍っていたウリボンスは粉々に砕け散り、すぐにそれらは光の粒子へと変わる。


辺りには静寂が訪れる。


「勇者…」


静寂の中、イゼリアがぽつりと零した。


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