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読めるなら読んでみろ(難読漢字だらけの小説)

 家の畑に出ると、走り去る破落戸たちの姿が見えた。鹿驚に驚いて、逃げたようだ。蟋蟀の鳴き声がうるさい。

 俺は滴り落ちる汗を拭い、竜髭菜と玉蜀黍を手に取った。家に帰り、昨日収穫しておいた萵苣と和える。

 完成した料理は卓子に置いた。抽斗から洋杯を取り出し、曹達を入れる。

 暑い夏にはぴったりの飲み物だ。生き返った気分になる。収穫したての竜髭菜と玉蜀黍もおいしい。

 皿を持って台所に向かうと、異臭を感じた。その臭いは地下室から漂ってきている。

 そう言えば、昨日、椿象を地下室に大量に投げ込んだな。昨日の自分の行動を思い出し、俺は地下室へ足を踏み入れた。


 混凝土の壁に包まれた地下室には、悪臭が立ち込めている。椿象の臭いは強烈だった。

 じゃらんと音がした。少女が俺を睨みつけている。雀斑が妙に印象的だった。よく見ると非常に整った顔立ちをしている。健康そうな肢体が眩しい。

 俺が彼女を監禁してから、優に三日は経っている。少女はゲロを吐いていた。椿象の臭いに耐えられなくなったのだろう。

 俺は机の抽斗から鋸を取り出した。少女の顔に怯えが走る。彼女の襯衣を力任せに引きちぎると、釦が弾け飛んだ。カランカランと音が鳴る。落ちた釦は、芥箱に投げ捨てた。

 少女の右肩に鋸を当て、力任せに振り下ろす。彼女の声が聞こえなくなる頃には、体はバラバラになっていた。

 少女の体を袋に入れ、地下室の階段を上がる。曹達を一口飲んでから、外に出た。

 素手で土を掘り、少女の体を埋める。彼女は健康的だった。きっと良い肥料になる。

 もっとおいしいものが食べられると思うと、咲いが止まらなかった。

難読漢字の答え↓


破落戸→ゴロツキ 鹿驚→かかし 蟋蟀→こおろぎ 竜髭菜→アスパラガス 玉蜀黍→とうもろこし

萵苣→レタス 卓子→テーブル 抽斗→ひきだし 洋杯→コップ 曹達→ソーダ

椿象→カメムシ 混凝土→コンクリート 雀斑→そばかす 鋸→のこぎり

襯衣→シャツ 釦→ボタン 芥箱→ゴミばこ 咲い→わらい


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