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小説を"ちかん"したら意味不明な文章になった

『小説を"痴漢"したら意味不明な文章になった』


「や、止めてください。司書を呼びますよ!」

 小説はページをまさぐる読者に向かって叫んだ。読者は手を動かすのを止めない。

「いいじゃねえか、めくらせてくれよ」

 興奮冷めやらぬ読者は、何度も手を動かした。そのたびに紙がめくれる音がする。

「いや、めくっちゃ、いやぁ」

 小説は声なき声を叫んだ。読者の手は汗ばんでいた。ページがだんだんと湿ってくる。

「読まないで、読まないでー」

 小説は濡れる自分を見られたくはなかった。乙女な彼女にとって、白い紙が灰色と化すのは何よりも耐え難い行為だった。

「良い、良い、最高だ」

 読者の興奮も最高潮に達しつつある。クライマックスは目前だ。

 小説は行為がもうすぐで終わるという安堵と、結局はすべてを読まれてしまう絶望に苛まれた。

「もう止めて」

 小説は行為が早く終わればいいと願った。その願いはすぐに叶うことになる。

「これで終わりだー」

 読者は最後のページをめくった。その瞬間、最高のカタルシスが読者を襲う。読後の余韻に浸るかのように、読者はその場にじっと佇んだ。

 すべてのページを余すところなく読まれた小説は、ようやく終わったと一息ついた。

「――つ、次は僕の番なんだな」

 新たな読者は小説を手に取った。小説は再び絶望した。

「いやー! 読まないでー!」

 その叫びは誰にも届かなかった。


 小説のページは黒く汚された。醜い欲望を持つ読者の手によって。

 男性読者に話題沸騰中の小説。その表紙には『体験型痴漢小説』と書かれていた。





『小説を"置換"したら意味不明な文章になった』


「や、止めてくサツマイモさい。司書を呼びますよ!」

 小説は果物屋をまさぐる読者に向かって叫んサツマイモ。読者は手を動かすお母さんを止めない。

「いいじゃねえか、将棋くれよ」

 興奮冷めやらぬ読者は、何度も手を動かした。そお母さんたびに紙がめくれる音がする。

「いや、めくっちゃ、いやぁ」

 小説は声なき声を叫んサツマイモ。読者お母さん手は汗ばんでいた。果物屋がサツマイモんサツマイモんと湿ってくる。

「読まないで、読まないでー」

 小説は濡れる自分を見られたくはなか天気図。乙女な彼女にとって、白い紙が灰色と化すお母さんは何よりも耐え難い行為サツマイモ天気図。

「良い、良い、最高サツマイモ」

 読者お母さん興奮も最高潮に達しつつある。クライマックスは目前サツマイモ。

 小説は行為がもうすぐで終わるという安堵と、結局はすべてを読まれてしまう絶望に苛まれた。

「もう止めて」

 小説は行為が早く終わればいいと願天気図。そお母さん願いはすぐに叶うことになる。

「これで終わりサツマイモー」

 読者は最後お母さん果物屋をめく天気図。そお母さん瞬間、最高お母さんカタルシスが読者を襲う。読後お母さん余韻に浸るかお母さんように、読者はそお母さん場にじっと佇んサツマイモ。

 すべてお母さん果物屋を余すところなく読まれた小説は、ようやく終わ天気図と一息ついた。

「――つ、次は僕お母さん番なんサツマイモな」

 新たな読者は小説を手に取天気図。小説は再び絶望した。

「いやー! 読まないでー!」

 そお母さん叫びは誰も届かなか天気図。


 小説お母さん果物屋は黒く汚された。醜い欲望を持つ読者お母さん手によって。

 男性読者に話題沸騰中お母さん小説。そお母さん表紙には『体験型痴漢小説』と書かれていた。

一つ目は小説を痴漢したらという話です。

二つ目は一つ目の小説の文章を置換したらどうなるという話です。そのため文法的におかしな点が多々ありますが、そういう実験小説だと考えていただければ幸いです。

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