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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

爆走異世界転生!今日もブッ込んで行くんで夜露死苦!

作者: 陽空

 急に頭に過り形にしてみました。

 俺の名前は佐藤白竜さとうはくりゅう16歳。ゆとり世代の希少種。暴走族。

 俺の相棒ゼファーと共に風になるのが俺の夢。


 背中の掲げるチーム旗。『龍神白竜ゴットホワイトドラゴン』で全国制覇。今夜も優雅に農園広がる町内一周。


 「足場から固めていくぜーーーっ!」


 迷惑行為は承知の上。マフラーはサイレンサー装着。最低限のルール。俺の家の3つ横の坂田さんの家に子供が生まれた。


 「4時間に一回ミルクですよ。育児って本当に大変ですよね」


 夜中に起こすのは良くない事だ。


 俺のリーゼントが今夜も視界を妨げ上下に靡く靡く。しかも顔に当たると結構痛い。


 チーム『龍神白竜ゴットホワイトドラゴン』の構成員はこうなる。

 総長:俺。

 特攻隊長:俺。


 右へ左へ軽快にハンドルを切り。最後の180ターンをバッチリ決めた所で、風と同化する俺と相棒に一筋の光線が差し込んだ。

 リーゼントが上に靡き光が俺の視界を妨げる。リーゼントが下に靡き俺の視界を妨げその瞬間。


 「ぶっ飛んで行くんで夜露死苦!」


 縁石に乗り上げ俺と相棒の体躯が羽を得た。



 空から見下げ風になる俺と相棒の行く手を阻んだ光源は俺の爺ちゃんのチャリだと判明。

 爺ちゃんは口を一杯に開け総入れ歯がポロリ。呼び鈴に当たり。チーーンと軽い音と共に俺と相棒は地に落ち。


 「........きょ..........今日も...........バリバリだ........ぜ.........」


 俺は言葉通り無残にバリバリに成り果てた相棒に脱力する手を必死に伸ばした。

 

 そして俺は..........。




 気が付くと一面真白な空間に居た。


 「どこだよここは.........」

 『よくいらしてくれました。勇者よ。私は女神アテナ』


 優しく透き通る声。直接俺の脳内に???


 『ええ。そうですよ。実は貴方にお願いしたい事があります』

 「お願い?........『龍神白竜ゴットホワイトドラゴン』総長の俺にか?」

 『.........ええ.........そうです.........えっと.........コットンホワイト100%の村長にです』

 「コットンだと!?おい!待てこらっ!俺をそんなふわついた奴と一緒にするな!俺は羽毛派だ!」

 『ええーーーっ!そこっ!もっとツッコミ所満載だと思うんですけど、まぁいいです。それより........」


 女神の最後の重々しい声に、空気から一気に重みを感じた。


 ムムっ!そう言えば勇者がなんたらかんたら言っていたな!よっぽどの事態なのだろうか?俺の危機察知アンテナ。リーゼントがパカパカと2つに割れて小刻みに揺れる。


 ゴクリと喉を鳴らし声に集中する。こんな激しいパカパカは2回目だ。

 一回目は俺が家で寝ている時。間違いない。あれは俺の頭上をラピュタが通り過ぎた時だった。


 噴き出た汗を拭う。チキショウこんな時に俺は1人なのかよ!これなら俺の家の5軒隣りの木村仁きむらひとし6歳を仲間に入れておくべきだった。と後悔した。


 『ねーねー白竜兄ちゃん。僕も兄ちゃんと一緒に風邪を引きたい。僕ね風邪引いた事ないんだ』


 鼻を垂らしクシャミをするひとし。馬鹿は風邪を引かないのではない。引いた事に気付けないのだ。


 あいつは間違いなく特攻部隊だな。



 「じっ、実は...........コットンの方が絶対いいんですよっ。使たこと無いのですか?私寝相が悪くって羽毛だとスグズレ落ちやって.........って何言わせるんですか!?』


 アテナは暫くぶつぶつ小言を言って逆ギレした。

 俺の方がキレそうだった。

 それよりも。


 「なぁーっ!所で此処どこだよ?」

 『あっ!そうそう。スッカリ忘れる所でした。勇者白竜はくりゅう貴方は選ばれたのです』

 「景品詐欺か?」

 『そうそう、天界名物。寒天かいっ!ビシッてね.............ちがーーーうっ!余計なチャチャ入れないでもらえますか!』



 アテナは暫くぶつぶつ小言を言ってまた逆ギレした。

 俺はもう喋らないでおこう。

 暫くして。


 『勇者白竜はくりゅうよ。どうか異世界を救って下さい。今とある異世界では人種と魔族の総力戦が行われようとしています..........このままでは人種は潰えてしまうでしょう』


 悲しい声だった。


 「助けるのはいいさ。しかしだ。俺は只の人間だ。そんな俺がそこに行った所で何が出来るんだ?」

 『本来であるならばチートなるものを1つ与えて異世界に送りだすのですが、今回は事情が事情ですので、奮発して2つ出しますよ』

 「よく分からんが何でもしてくれるって事でいいのか?」

 『あっ!ハイ。その通りです。スキルでも武器でも何でも言って下さい』


 俺の口元が横に伸び吊り上がる。


 「じゃー。遠慮はしねぇーよ!俺の願いは.............」




 オールバック大平原。

 踏み荒らされた平原の草はジワジワとハゲ上がり、残すところ後僅かになる。



 人種率いる女王スカルプ。


 「魔王よ!この大地を不毛と根絶の脅威に晒し、辱め、人々を恐怖に陥れる日は今日をもって終結といたしましょう。御覚悟を!」

 「うぉぉぉおおおーーーっ!」


 いきり立つ人種50万。

 騎士と思しき者は見えず、その殆どが命を脅かすには心許ない武器を所持する。

 身を守る防具もこれから戦を行う者達とはとても思えない薄いボロ着。



 魔物率いる魔王デランス。


 「ふははははっ!この世は神の作り物!所詮はまがい物。そんな物を護ってどうするスカルプ?そんなまがい物等我が力で覆い被せてやるわーーーっ!」

 「ドンドンドンドン!」


 槍と思われし武器を大地で踏み鳴らし響かせる魔王軍100万。

 前衛に軽装な魔物を配し、後方に漆黒の立派な鎧を纏う兵士が控える。



 世界を賭けた一戦。

 誰が見ても始める前から一目瞭然の戦に人種は臆す事なく気力を振り絞る。


 もう人種には後がない。幾く戦にも渡る敗北により人種にはもう財源、材料、人材が不足。

 明日食べる物の確保もままならない状態での戦。

 唯一腹に据える魔王への恨みにより皆この場に立って居られるのだった。


 王女スカルプは天啓を得た。神の思召しを。勇者がこの地に舞い降りる。

 それまでどうかこの人種が生き絶え無い事を懇願して戦の開始の合図を送ろうとしている。

 天に手を振りかぶり、天誅を下すように振り下ろそうとした時だった。



 人種と魔王軍の丁度中央に魔法陣が展開。

 光と共に現れたその者こそ勇者。


 勇者は白い立派な白馬?に跨り。頭に喰い込む立派な茶色い棍棒?を携え。純白の足の踝迄伸びるマントを羽織り、背中に神々しい金色で読めない術式を刻む。

 上半身裸で腹に白い布を巻き、ズボンはぶかぶかで後ろ襟を踏み付ける。



 「ああ、間に合ったのですね。神よ。感謝致します」


 スカルプは祈り天に感謝した。


 勇者はズボンのポケットから布を出し頭に巻くと、白馬の手綱を軽快に回す。


 「ウォーーーン!ウォンウォンウォン!ウォーーーン!」


 聞き慣れない馬の勇み声。きっとあれは聖獣の類。

 とてつもない轟音。


 「ドドドドッ!ウォン!ドドドドッ!ウォンウォン!」


 蹄の音は低く体をビリビリ刺激する。

 低音が身を縮ませる。


 「なっ!なんなのだ!?あれは!」


 魔王軍に動揺が起こる。それはその筈。現れた瞬間からその者は魔王を睨み付けているからだ。

 その目は獣を狙う一匹の狼。目を離した瞬間に喉元を食いちぎれる野生の目。

 引く事は出来ない。魔王も必死に喰い下がる。




 白竜はくりゅうが女神に願い授かった物それは相棒ゼファー。


 『まさかこんな物をねだるとは恐れ入りました』

 「これはな、俺の半身なんだ。これが無いと俺じゃねぇ」

 『そうでしたね。ではこの物に命を吹き込みましょう。と言っても魔法で動く代物に変化させるだけですけどね』


 俺の相棒は生まれ変わった。動力は俺の魔力。そして相棒が高々と上げる雄叫びは相棒の声。マフラーから出てるんじゃない。これは魂の叫び。


 「ああ、分かってるぜっ!相棒!ドカッーンと決めるぜっ!」


 そして俺は右手をグルリん勢い良く回す。

 砂埃を巻き上げ疾走する俺と相棒。爆音と共に一直線に魔王軍に向かう。


 魔力ゲージは俺の視界左上に表示されている。女神が言うには一定時間走り続けると相棒のLVに応じた魔力を消費するとの事だった。


 確かにミルミルと魔力ゲージが減っていく。


 「余り時間かけれねぇー。相棒一気に行くぜっ!」


 魔王軍の前線の魔物と接触する刹那。俺は魔法を発動。これがもう一つの女神からの贈り物。



 『えっ!?今何ていいましたか?』

 「おいおい!シッカリしてくれよ!俺と相棒は風になりたいって言ってんだよ。出来るよな?女神なんだろ?」

 『あっハイ........本当にいいのですか?魔剣とかありますけど?チートスキルとかありますけど..........』

 「いらねぇー。俺達は風になりに行くんだ。例えそこに風が無くても俺達が風になってやる」

 『なんか格好いい事言っているようですが..........私にはサッパリ理解できません』

 「あはははっ!女には無理さ」



 そう俺達は風になる。

 俺の視界に映る右ウィンドウの魔法をタッチして攻撃欄を選ぶ。そこに表示される魔法を押して魔法が発動された。


 『ボディウィンドカッター』


 一定時間体に鋭利な風を纏う魔法。

 俺と相棒は一心同体。俺達の体が鋭い剣と化し、相棒のスピードと相成って攻撃力の相乗効果が生まれる。


 「グワァァーーーっ!」


 吹き飛び肉片を四散させる魔物達。このまま何処まで行けるかは賭けだった。

 魔法ゲージを見る。もう数ミリしか無い。そして俺は視界の右上の数字を注視する。


 白竜:LV1


 そして10匹程魔物が地面に倒れ込んだ時だった。


 白竜:LV2


 魔法ゲージも満タンになり俺は更に天に響き渡るアクセルを吹かす。


 「ウォーーーン!ウォンウォンウォン!ウォーーーン!」


 ここからは無双タイムだ。


 「オラオラオラオラオラオラーーーッ!」


 魔物を圧倒。相棒と風になり倒し続ける。約1/4進んだ所だろうか?俺はそこで体とハンドルを右に回す。


 そして立ち塞がる魔物を薙ぎ倒す。

 攻撃魔法を切らせないように留意して魔王軍を横に直線に両断するように俺達は風になる。


 魔王軍の群れから突き抜けた。

 俺は軽快に片足を地につけ、相棒の後ろタイヤを滑らせ反転。

 右の表示は。


 白竜:LV18


 「まだまだだせっ!相棒」


 相棒の白いボディをポンとひと叩き。俺達は再び魔王軍の群れに突っ込んだ。


 そして魔王軍を突っ切り反対側から姿を現せるとまたもや反転。


 白竜:LV25


 「よしっ!相棒一段階ギア上げるぜっ!」


 そして次は斜めに突っ込んだ。



 「なぁー。女神そこにはLVとかあるのか?」

 『あっハイ!よく御存知でしたね?そういうのは疎いかと思っておりました』

 「バカにすんなよ。これでも小さい頃はゲーマーだったんだからな!勇者っていや、LV有りきだろうと思ってな!」

 『ププッ。ゲーハーだったんですね』

 「おい!テメー。ちょっと降りて来い。ぶっ飛ばしてやる」

 『そうそう。勇者のパラメータの上がり方は異常ですが、最初はLV1からスタートになります。くれぐれも高ランクの魔物との戦いは避けて下さいね。いきなり魔王対決とか無謀ですので!因みにカンストはLV99となっておりますので』



 そう今の俺じゃ魔王には届かねぇ。魔王どころかその手前に佇む見るからにビンビンの10人ばかりの化け物にも届かないだろう。だから俺は少しずつ奥に行きLVを稼がなきゃいけねぇ。

 奥に行く程高LVの魔物だという事は見て直ぐ分かる。装備と肉の付き方が違う。そして俺のアンテナも...........。


 だから俺と相棒は少しづつLVギアを今上げている最中だ。

 そうそう相棒にもちゃんとLVがある。一心同体だから相棒も勇者でLVの上がり方も一緒。だが相棒の場合はスピード重視のステータス上昇となり、今の相棒のLVではタコメーターが✖️10000000になっている LV5上がる毎に0が一つ増えている。


 「たくっ。相棒のには参るぜっ!化け物じゃーねぇかよ」


 悲しい事に今の俺じゃ相棒の限界を出しきれねぇ。腕が持たねぇ...........本当にゴメンよ相棒...........。

 俺の目から涙が溢れ落ち、相棒の真白なボディに弾けた時だった。


 俺の持つ相棒のハンドルから俺を護るように暖かい羽毛性のふわふわハンドルカバーが現れた。

 風除けは勿論。冬季でも手のパフォーマンスを低下させる事なくハンドル捌きが可能になる逸品。


 「マッ、マジか!相棒.........やっぱ、お前は最高の相棒だぜっ!よっしゃーっ。ぶっ込むぜ!」


 力一杯アクセルを回す。


 「やっ。やべーっぜ!あ........い..........ぼぼぼぼぼぼ」


 俺からの忠告だ。運転中は喋ったらいけないぜっ!


 それを何度も繰り返しとうとう俺達は。


 白竜:LV98


 後は化け物10体と魔王か。

 ザコ共は相手にしない。キリが無い。まだまだわんさか居る。


 俺と相棒は一度俺達がこの世界に来た場所まで引き下がると、魔法ボタンを押す。


 そして補助を押して。補助にある魔法を全て発動させる。


 あるボタンを押すと体を赤いオーラを纏った。あるボタンを押すと上に光が流れ出した。あるボタンを押すと一回り俺と相棒の体が大きくなった。

 全てのボタンを押し終わると、俺と相棒の周りには七色の光が漂い、何故か俺と相棒の体が光輝いていた。


 そして攻撃力ボタンを押して再度魔法をかけ直す。その時にある魔法が目に止まった。


 「最高じゃねぇかよ!」


 口元を吊り上げる。


 「しかし未だ早え。今はコイツだ」


 いつもの魔法を使う。


 『ボディウィンドカッター』


 魔法ゲージを確認する。丁度魔王に届く分は残った。


 「さぁーっ。相棒。最終コーナーだ!行くぜっ!まだ見ぬ風の向こうにっ!」


 と訳の分からない事を言ってアクセルをいきなり全開。相棒の後ろタイヤから数秒遅れて砂埃が舞い上がりる。その遅れてが段々と大きくなり、風の抵抗にあがらい、直進する俺達は..........風の声を聞いた.........。


 今迄の立ちはばかる風の壁が無くなり無風状態になる。

 風を親身に感じるようになり風達が俺と相棒にこう言った。


 『ねぇ。遊ぼ』

 「ああ、遊ぼう。俺達もお前達と戯れたくてこっちの世界に来たんだ」


 化け物が3人吹き飛んだ。


 『ねぇねぇ。何して遊ぶ?』

 「何言ってんだよ。そんなの決まってんだろ!?」


 化け物が4人吹き飛んだ。


 『えぇーっ!本気なの?僕達にはお兄さん勝てないよ?』

 「やって見なきゃわかんねーだろ?」


 化け物が3人吹き飛んだ。


 『じゃー。競走でいいんだね?』

 「ああ、遊ぼうぜ!それでいいよ」

 『じゃーいくよ.........よーいっ。ドンッ!』


 俺の背後から突風が吹き抜けた。


 「やりやがる!流石って事かよっ。よう相棒。俺達、本物の風になれたんだぜ!でもよ。それはそれ。負けてらんねーよな」


 俺は視界の右上を見た。


 白竜:LV99

 魔法ゲージMAX


 俺は魔法ボタンの攻撃ボタンを押す。そして発見した恐らく俺達の最強技と思われる魔法を発動させた。



 「『限界突破フルスロットル』気合い入れて行くんで夜露死苦!」



 魔法ゲージは一気に0となる。でも俺と相棒は止まらない。俺達は限界を越えた。

 俺達の体にはもう風は感じない..........そう俺達は風になったんだ..........。


 「ばっ!バカなぁーっ!私は魔王なんだ!まお........ぐぁぁあああーーーっ!」


 魔王を消滅させて俺達は走り抜けた。


 そして.............。


 形は無かった。だが分かった。俺達は...........風を追い越した...........。


 『凄いやお兄さん。僕の速さは光速並みなんだけど抜かれちゃったね。認めるよ。君達は風になったよ。僕達と友達になったんだってね。でも、ごめんよ。僕そろそろ行かなきゃ。今度は負けないよお兄さん!』

 「ああ、またやろうぜっ!俺と相棒はいつでも相手になってやるよ」


 すると疾走する目の前が白い空間へと変わり。


 『勇者よ。勇者白竜はくりゅうよ。マジかっ!あんた達..............,マジかっ!いや、ごめんこっちの事ね。取り敢えずこっちに戻って来て。えいっ!」



 俺と相棒は真白な空間に呑み込まれた。

 ゆっくりアクセルを戻し片足を地に付ける。


 「ドドドドッ!ウォン!ドドドドッ!ウォンウォン!」


 相棒は未だ走り足りないと息巻いている。


 「ああ、俺もだ!だがすまん相棒。俺の魔法ゲージは今0だ。時間が経てば回復するそうだから少し待ってくれ」



 『いやーっ!本当に凄いよ!最短よ最短!きっとこんな偉業は天界初よ。召喚した私の株が上がるってもんよ。エッヘン。ところでね。魔王を倒したあなた達には褒美が与えられる事になるんだけど!』

 「褒美?何でもいいのか?」

 『もっちろんよっ!元の世界に戻りたいなんてつまんない事でもいいけど。その場合色々と条件付ければ何でも思う通りになっちゃう訳よ。あっ!これ秘密よ。ケチくさい奴がいんのよ。全くケチくさいたらありゃしない。...............ゴメンゴメン、こっちの話ね。さぁーっ!何でも言ってご覧なさいっ!この女神アテナ様が何でも叶えてあげるわっ!』

 「えっと。じゃーっ。風にはもうなれたんで...........」

 『うむうむ。光かい?なかなかハードな事するねぇーっ!』

 「いやいや、そうじゃないよ」

 『だったら何よ?それ以外になんかあるの?』

 「ああ、とっておきのがな!」


 俺は相棒のピカピカのボディをコンッ!と軽く叩いて言い放った。





 「スピードの向こう側に連れて行ってくれ!」




 『...............えっ!?............ちょっ、ちょっと何それ?いっ、意味分かんないんだけど!どう言う事?』

 「さぁーっ?知らねーっ?何でも叶えてくれるんだろ?」




 『えっ!!!?.............あっ、ハィ............』




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