探2
「いきなり何なんですか...確かに僕は庭を離れてました。でもそれはあなたの娘さんとは無関係だ」
「疑うなら本部に聞いてみてはどうでしょうか。まあ恐らく何も答えてくれないでしょうが」
「ふーん」
冬は興味無さそうに答えを返す。絵佐野はまっすぐに冬を見据える、統は傍で小さくなっている。
「黙り込まれてしまっても困りますね...」
絵佐野が視線を外す、その先にはコーヒーを運んでくるウェイトレスが居た。ウェイトレスがテーブルに近づく。冬はその瞬間足払いをかける。ウェイトレスは盛大にずっこけてコーヒーをぶちまけてしまう。その一部が統にかかる、店員が謝罪しながら統の服を拭く。
「おい」
注意しようとした統の口を右手で塞ぐ。そして左手で絵佐野の右手を掴む。
「この袖についた血はどう説明してくれるのかな?」
絵佐野の顔から笑みが無くなる。統は袖をよく見る、よく見ると変色していて見辛いが黒スーツの袖の一部がほんの少しだけ赤い。おそらくあれは血液なのだろう。
「も...申し訳ございません!すぐ替えを持ってきます!」
ウェイトレスが店の中に走っていく。
「でも僕は...ちゃんと基地に...」
「ちょっと無理があるんじゃないかな」
統が口を挟む。スプーンに小さなひびが入る。
「いだだだだだだ」
「私に触る危険性を忘れてた?」
冬はおどけた口調で話す。絵佐野が痛がる。冬は真顔で絵佐野を見つめている、
「答えろ」
「そちらこそ、僕のことを忘れてた?」
地面が突然液体のようになる。その中に絵佐野は沈んでいく。冬はたまらず手を離す。絵佐野を一瞬で吞みこみ地面は元に戻る。
「統...」
「どうした...冬?」
「なんか嫌な予感がする」
「すいませんでした...ってあれ?」
遅れてウェイトレスが申し訳なさそうにコーヒーを持ってきた、だがそこには誰も居なかった。
お...大幅に遅れました...2




