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新説・のぶさん異世界記  作者: ことぶきわたる
第五章 そうだ! ダンジョンへ行こう!!
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第72話 備えあれば無問題

4月に入って数人辞めたためかシフトがカツカツで執筆する時間がヾ(・ω・`

合間を縫ってなんとか仕上げている現状でごわす。


 さて注文も終わったことだしここからはダンジョン攻略の下準備をしようか。


 きりのいいところで帰るつもりではあるが一度潜れば腰をすえて攻略に取り掛かるべきだろう。ならば今までとは違い女性陣のこともしっかり考えつつ準備をしないといけない。


 あれから時空間魔法の『次元収納』がどんなものか試してみた。100キログラム相当の代物を収納可能な空間を作成するのに必要な魔力量は100。さらに劣化遅延の空間であればその2倍。劣化しないものであれば4倍に必要魔力は跳ね上がった。試しに作ってみたらステータスの最大MP量から引かれていたよ。使用したMPは別枠で扱われるようだ。維持する魔力もそこで賄われるらしい。ちなみに空間を破棄すれば元に戻る。作った際のMPは消費されているし中に入っていたものはその場にぶちまけられるけれども。


 こいつにも熟練度みたいな隠しステータスでもあるのか今作れるのは2個までかつ限界容量が各1トンずつだ。十分だと思われるがそこはやはり人のサガ。いつかは足りなくなる気がする。どうやって熟練するか分からないので手探りだがとりあえずひとつ1トンかつ劣化しない収納空間を作成。もう一つの余裕は作ったり消したりを繰り返してみよう。ちなみにマジックリュック同様生きていて意思のあるものは入れられない。いつかはそこら辺も改善されるのだろうか?


 と言うわけで自力での収納を確保したのでいままで使っていたマジックリュックはフツノさんに使ってもらうことにした。彼女は後衛なので一番容量のあるものを持っていて貰いたい。いざと言うとき『こんなこともあろうかとー!』ってやってもらう為である。俺はポーチだけ持っておこう。人前ではポーチから出すふりをして次元収納から出せばいい。


 持っていく物。まずは食料、次いで薬品。

 あとは予備の武器防具。俺は拳、槍、魔法があるから予備の武器は要らないのだがやはりカグラさんには槍のほかになにかしら得物を持たせたい。そしてやはり鬼っ娘には金棒だという安直な結論に達した。いいよね、鈍器。なのでおやっさんに依頼してある。流石に型がないのでトゲトゲついたアレではない。だがいつかはそれも用意したい。なぜか? それは様式美だからだ!! トラ皮手に入れたら水着も作ろう、うん。


 ミタマのは新調したばかりだからいいだろう。遠近揃っているしな。フツノさんは今頃、みんなと杖、防具を新調していることだろう。


 問題なのは食料だな。

 現地調達も考えているのだが何をどれほどドロップするのか分からないので多めには持って行くつもりだ。我がパーティの食の番人としては最善をきせねばならんのだよ。ダンジョン攻略進める前にルイヴィ豚とか狩りにいかないとだな。


 汗をかくだろうし日の最後には風呂に入りたいから浴槽を持っていこうとか思ったがストーンウォールで作り出せばすむことなのでやめた。



 ひとしきり買い込みおまけに貰った焼き鳥を頬張りつつ今、ダンジョンのマップを凝視している。

 ダンジョンの入り口でおっちゃんが売っていたあれだ。6F~10Fまでの地図を買ったのだがどうやら5Fまでと随分様相が変わるらしい。最短を進むつもりはない。レベル上げも含まれているからね。


 6Fは沼地。毒沼などもあり注意が必要。両生類や植物のモンスターが多いようだ。


 7Fは砂浜と海。なんでよと思うがそういう仕様らしい。ここでポップする魚人などを倒すとなぜか魚が入手できるという摩訶不思議。大貝系の敵を倒すと真珠を落とす場合もあるらしく中堅クラスの冒険者が一攫千金を狙うという獲らぬ狸の皮算用的な浪漫を追い求める階層でもある。


 8Fは密林。快適な温度が保たれているダンジョン内において高目の湿度と温度が意外とくせものな階層。蛇や食人植物、魔法を使うオールドトレントなどが生息する。


 9Fは流砂洞。蟻がメインだが場所によっては大型の魔物がいるらしい。巨大なサソリやマンティコアなどがそれらに挙げられる。それと通路によっては流砂が侵食しており流されてしまって迷うことが多いらしい。


 10Fは元の階層風の見た目に戻る。が、出てくる魔物がオークとゴブリンだらけらしい。それも結構な密度だそうな。女性冒険者にとっての鬼門たるエリアだな。女騎士御用達の『くっ……殺せ』イベントとかありそうだよね。


 これらを二ヶ月程を目標に駆け抜けようと思う。あくまで目標だからそこまで焦ることもないんだけどもね。定めておけば後々反省する区切りにもなる。


 戦力的にカグラさんは生粋の前衛。俺は刀と魔法、ミタマは短剣と弓で遊撃的な中衛。フツノさんとタマちゃんは後衛。うちにはタンク役がいない。仮にエレノアさんが入ったとしても超攻撃的だわ。これはちょいと考えさせられるな。もし戦力補充の機会があればぜひ盾役を探そう。とりあえずは防御系の魔法を纏めた改変魔法『フルプロテクション』をみんなにかけて耐え凌ごうと思う。師匠やエレノアさん相手にしていたら俺の魔力纏なんて紙みたいなもんだし敢えて攻撃の中へ飛び込むことで強化することも視野へ入れよう。いつかは空中にそびえる鉄のお城のような防御力が欲しいものだ。『ははは、見ろ。攻撃がゴミのようだ』とか言ってみたいよね。


 話が逸れた。正面を俺が担当して両脇をカグラさんとミタマに支えてもらおう。タマちゃんはフツノさんの頭の上にでも鎮座していただこうか。なんせ神聖魔法使えるの俺とタマちゃんだけだしな。いざっていうときはフツノさんの結界とタマちゃんの回復が頼りだ。そういえば結界術って俺も覚えれるのだろうか? 某結界使う人のように足場にしたりできれば使い勝手よさそうなんだけれどもな。今度フツノさんに聞いておこう。



 やおはっつぁんのところで買ったバナナをもぐもぐしつつ冒険者ギルドに逆戻りする俺がいる。なんか買い食いツアーみたいになっているな。

 なぜ再びギルドにもどっているかというとダンジョン6~10Fに関係する依頼にどんなものがあるか確認する為である。低階層であれば主なものは食材関係だった。食材関係はやはり多そうではあるが特殊なものもあるだろう。例えば10Fオークがドロップするゴールデンボールとかだな。俺もこの間手に入れたがアレは乾燥させて粉末にし他の薬草と混ぜることで精力剤などに加工できる。9Fの大型サソリの甲殻などは武器防具に加工されるのでそういった依頼もあるだろう。

 今後受けるにせよ傾向と対策を練らないといかんなあと思ったわけだ。


 流石にこの時間だとほとんど無いか。今あるのは結構長期的に放置されていたりするものかね。



 《魂石納品》

 橙クラスの魂石を定期的に納めてくれる方を募集しております。期間として一ヶ月ほど。週に5個は必ず納めて頂きたい。

 依頼者:錬金術ギルド

 報酬:魂石の個数分の値段+手間賃応相談

 連絡先:錬金術ギルド受付



 《魚竜退治》

 珍魚竜の肝が必要な為、ダンジョン7Fに生息する魚竜の変異種『サブ・マリン』を退治してもらいたい。やらないか?

 依頼者:オルディス神殿

 報酬:95,000マニー

 期限:30日以内

 連絡先:オルディス神殿神官 アヴェサン



 《『アネモネのつる』入手》

 植物系の魔物で稀に出没するアネモネが落とす『アネモネのつる』を入手してください。

 依頼者:錬金術店『月のふたつめ』

 報酬:23,000マニー

 期限:7日以内

 連絡先:錬金術店『月のふたつめ』店主 ワッケニン


 《流砂洞の調査》

 9Fにて最近今までに発見されていない魔物がでたようです。あるものはトラだと言い張り、あるものはシカでしたと諦めたように呟いたとの事。9Fに設置された簡易観測拠点『ブーンブーン』にて依頼を受けて受けてくれる方をお待ちしております。

 依頼者:魔物編纂室まものへんさんしつ

 報酬:1日1,200マニー

 連絡先:冒険者ギルド魔物編纂室 ウレティモ


 《香辛料の入手》

 ダンジョン8Fに生息する魔物を倒し香辛料を獲ってきて欲しい。

 ケイヴコング:ペッパー

 シナモンキー:シナモン

 クローブバイパー:クローブ

 各種専用の袋に5つずつ。

 依頼者:食事処『ヘルアンドヘヴン』

 報酬:全て揃って30,000マニー

 期限:20日以内

 連絡先:食事処『ヘルアンドヘヴン』店主 ガイ



 結構、面倒な依頼が多い。敬遠されるのもわからんでもないな。

 低階層と違って報酬自体は良いんだが移動の手間と敵の強さを加味すれば妥当なんだろう。だけれども香辛料のやつなんか袋のサイズとドロップ自体の量が分からないからこれだと受ける人いないんじゃないかな?

 でも見といて良かった。もうちょい準備するものあったね。まず、小分け用の袋の数を増やそう。香辛料のようなもののドロップがどういう形で現れるか分からないが分別収納出来るようにしておかないと後が大変だ。

 それと職員に確認したのだが7Fでは先ほどの依頼にあった魚竜の被害が最近多いのだとか。特に男冒険者を執拗に狙うらしく注意が勧告されている。


 ただ依頼票を見ただけ。それだけでも随分と考えさせられるなぁ。


ペッパーとなれば続く言葉はアレ。だっておっさんだもの。

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