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新説・のぶさん異世界記  作者: ことぶきわたる
第三章 お金の錬金術師
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第50話 甘さの代償

最近スランプぎみで筆がはかどらない。

あ、感想のほうはみさせてもらってによによしています。


やっと50話まできたし頑張って書こう!


 タマちゃんの能力確認が済んだところだが奥へと進んでおこう。後続でだれかこないとも限らないしな。

 タマちゃんだが進化の影響か魔力の消費しすぎか分からないが大分お疲れなので腰につけた専用袋でお休みだ。

 月猫の刀身は刃が大分欠けていたがこれくらいならすぐ再生するだろう。いつもより魔力を多めに伝達する。


 そういえばオークシールダーはなにか落としたか?


 床にはころりんと転がる金色の玉が二つと割と大き目の魂石が落ちていた。


 オークシールダーのゴールデンボール

 品質:良 

 備考:錬金術で加工すると精力増強、不能・不妊治療などに大きな効果がある。通常のオークのものよりも品質が高い。


 あえて金○とはしませんでしたか識別先生。

 何気に効能が高いね。加工したら起たなくなった貴族とかに高く売れそうだ。

 魂石の色は黄色か。それなりの値段にはなりそうだ。

 鉄の槍の修理やなんかで結構出費がありそうなんで助かる。


 ボス部屋奥の階段を下り6Fにあるポートクリスタルを目指す。歩きながら自分のステータス確認をしていく。結構、変化があったからな。


 名前:ノブサダ・イズミ 年齢:15 性別:男 種族:普人族?

 クラス:戦士Lv20 異世界人Lv20 なし

 状態:健康

 称号:【真・マリモキラー】

 HP:368/478 MP:62,958/524,478


【クラス】

 異世界人Lv20(up!) 戦士Lv20(up!) 拳士Lv10 魔法剣士Lv1(new!) 修道士Lv10 魔術師Lv10 呪術師Lv10 奇術師Lv12 錬金術師Lv12 時空魔術師Lv1(new!) シーフLv10 狩人Lv10 獣使いLv10 商人Lv10 奴隷商人Lv1 農家Lv10 主夫Lv10 大工Lv1 石工Lv1


【スキル】

 エターニア共通語 異魂伝心Lv2 魔法改変Lv2 複合魔法Lv2 家事Lv5 農業Lv3 剣術Lv3 格闘Lv3 両手槍Lv2 投擲Lv3(up!) 身体強化Lv2 魔力纏Lv3(up!) 回避Lv3 受け流しLv2 直感Lv1 頑健Lv1(new!) 神聖魔法Lv4(up!) 暗黒魔法Lv2(up!) 重力魔法Lv2(up!) 時空間魔法Lv1(new!) 属性魔法適性Lv5(up!) 複合魔法Lv3(up!) 生活魔法 偽装Lv2 錬金術Lv3(up!) 加工技術(木・石)


【クラススキル】

 挑発  トレジャーハンター チャクラ 手当て 鷹の眼


【固有スキル】

 識別の魔眼Lv4  レベリットの加護(小)


【従魔】

 タマちゃん


 ……魔力量が50万を越えているだと!? 標準冒険者の魔術師のMPが100らしいので5,200人分以上の魔力量か……。今後の実験では消費量無視して発動速度や威力の上昇、特殊効果付属に的を絞ったほうが早いかもしれないね。とりあえずサードクラスに魔法剣士を設定しておこう。


 そして解放された魔法がこちら。


【属性魔法適性】

 Lv5

 火:フレアボム 術者の意思で爆発させることの出来る炎の塊を創りだす。

 水:ポイズンミスト 毒の霧を発生させる。

 風:エアバインド 風の輪で四肢を一気に絡め取る。

 土:サーチメタル 様々な鉱物を探知することが出来る。


【神聖魔法】

 Lv4

 ディスペルカース 呪いから解放する。

 キュアシック 病気全般を治療する。


【暗黒魔法】

 Lv2

 スリープミスト 深い眠りに誘う霧を作り出す。


【時空間魔法】 

 時と空間を操る高難度魔法。使用する魔力も多く使えるものはかなり限られている。

 Lv1 空間迷彩 空間を歪め識別を困難にする魔法。


 随分と増えたな。空間迷彩はタマちゃんの迷彩の魔法版みたいなもんか。これ、6Fに追っ手がいるかもしれないし早速使いながら行こうか。


「空間迷彩」


 ヴォンという音と共に一瞬あたりがぶれた様な気がした。これで効果でているのかな?

 内側からだとどうにも判別しづらい。あとで誰かに確認してもらおう。

 これをかけたまま一旦地上へと帰還するとしよう。セフィさんの安否も気にかかるし。



 結構下ったところで体育館ほどある広間の中央にポートクリスタルが配置されている。周囲には複数パーティが休息や食事を取ったりしていた。やれやれ、誰も彼も追っ手に見えてしまう。犯罪を犯したわけでもないのになんでこんなに肩身が狭くなってしまったんだかな。

 外へ出たらセフィさんの安否を確認して師匠へ相談しよう。できることなら迷惑かけたくはなかったけれども背に腹は変えられぬ。すでにセフィさんの保護を依頼しているから巻き込んでしまってはいるんだが。

 本当、未熟な弟子ですいません。


 抜き足差し足忍び足っと。

 そーっと音を立てないようにポートクリスタルへと近づく。




 バグン


 クリスタルまであと数メートルというところで異変は起きた。

 痛い痛い痛い痛い!

 俺の足にトラバサミがガッチリと食い込んでいる。なんでこんなところに罠が仕掛けてあるんだよ!?

 そして衝撃で空間迷彩が切れた為、突然姿を現した俺に周りの冒険者が獲物を見るような目でいきり立っていた。


「ターゲットを確認! ひゃっはー、うまいこと罠にかかってやがる」


「どうやってここまで見付からずに来たかしらんが特別報酬を手にするのはうちのパーティだ!」


「おい! 上で待機しているシッコロさんたちを呼んで来い!」


「うほっ、いい男子!」


 思い切り力を込めなんとかトラバサミを脱出するもすでに周りを囲まれている。なんか変なのもいるが……。

 というか周りの冒険者全員がジャミトーの雇われか!? ざっと見て20人以上はいるぞ。

 俺一人にここまでやるか。正直、甘く見ていたんだろう。ヒールをかけつつ急ぎ防御魔法を重ね掛けする。

 そうしているうちに周囲から一斉に矢が放たれた。まさに矢の雨だよ。


「ウィンドウォール!」


 巻き上がる風で矢が弾かれバラバラと地面へ落ちていく。

 風の壁を維持しつつ考える。さてどうしたもんか。

 周囲の被害を気にしない為にダンジョンへと入ったがここだとそうはいかないだろう。ポートクリスタルになにかあった日にはどんなお咎めが待っているか分かったもんじゃない。ましてやこの人数、討ち漏らしでもあった日には『おまわりさんこいつです!』と悪いのは俺のほうに仕立て上げられて引き出されたりするんだろうな。

 まったく悪手を打ってしまったものだ。

 だが、嘆いたところで仕方ない。

 ウィンドウォールに魔力を込めて放置する。魔力が切れれば自然に消滅するはずだ。

 続けて次の魔法を準備する。ダメージを押さえ範囲を拡大しつつ地面スレスレに拡散、念のためポートクリスタル方向は薄めに。相手が痺れてくれりゃ儲けもんと。消費魔力は二の次だ。

 ウィンドウォールが消滅し視界が広がる。再度弓を構えた射手が目に入るがこっちのほうが早い!


雷伝大往生エレクトロスパーク!」


 ガガガガガガガガ


 耳障りな音を立てながら俺を中心に電撃張り巡らされる蜘蛛の巣のように広がっていく。それが敵対する冒険者に触れた瞬間、震え上がるかのようにピーンと体が反り返る。


「ギヒィ」


「あばばばばばば」


「れぶんっ」


「キタァァァァァァァァ」


 倒れた冒険者の数はざっと10人ほど。元から後方に陣取っていた射手や魔術師には届かなかったか。それにして初見のこれをかわしてみせた数人の前衛は侮れない。ステータスを確認する暇もなさそうだけどな!



 すぐさま前衛が全て倒れた方向へ駆け出し月猫を抜く。逆手に持ちうろたえている魔術師へと峰を叩き込む。


「とかちっ」


 もんどりうって倒れる魔術師。不殺がついているから死ぬことはないはず。たぶん!

 次いで近場の狩人も薙ぎ倒して5Fへ上がる階段を目指す。せめて狭い通路なら多勢に無勢という不利な状況を改善できるはず。そう考えて一目散に駆け出す。



 バグン



 なにぃ!?

 来たときにはなかったはずのトラバサミの罠に足を挟まれその場に転倒する。なまじ勢いを付けて駆け出していたため足が千切れるかと思うほどの痛みを受ける。

 ストーンスキンで軽減されたもののしたたかに打ちつけた顔が痛い。


「ん、ガァァァァァ」


 再び力技でトラバサミを外すも気付けば残っていた連中が集まり始めていた。

 足を引きずりながら後ずさる。


「へ、へへへ、罠師のトラップを舐めてもらっちゃあこまるなぁ」


 トラップを配置するか作り出すスキルなんだろう。なんつう嫌らしい。汚い、罠師汚い!

 と考えている間にハイヒールで傷を癒す。相手側の残りは9人か。


 地面に膝をつく振りをして魔力で干渉する。魔術師は気付くかもしれんがあのやっかいな罠師やなんかに効いてくれれば御の字。今度はお前が悶絶するがいい!


尊厳崩壊石拳タイターンクラッシュ!」


 ドッゴーーーーン


 冒険者連中の足元から拳骨サイズの石柱が勢い良くせり上がった。


 チーーン


「しべつっ!?」


「ぐふあ!」


「あひいん」


 突如の足元からの攻撃に反応できたのは2人。残りは悶絶しのた打ち回っている。

 冗談半分で作った魔法が役に立つとは思わなかったな。これ発動が早いし制御も結構楽なんだよね。

 罠師は泡を吹いて気絶しているようだ。あいつのだけ魔力多めに使ったが後悔はしていない。潰れていたら? 第二の人生を歩んでくれとしか言いようがない。


「なんともえげつない魔法を使ってくるもんだ。つうかさっきから見たこともないような魔法ばかり使ってくる。報酬に対して割りに合わないったらないな」


 そう言い放つのは先頭でこちらを見つめる軽戦士風の冒険者。明らかに他のやつよりも場数を踏んでいるだろう。纏っている雰囲気が違う。思い出した、ジャミトーに会ったときにいた取り巻きの一人だ。


「だが、お遊びはこれくらいにしとこうや。大人しく着いてくるならよし。さもなくば動けないように足の腱を切ってでも着いてきてもらうぞ」


 冗談ではないな。目が本気だと言っている。だがこいつなんぞに屈していてられるか。

 息を落ち着かせて月猫を構える。勘か知らないが魔法は避けられていた。周りにも注意をはらわないといけないが接近戦で倒すしかない。


「ちっ、やる気か、面倒な。しゃあねぇな金の分はお仕事しますかね」


 両手に短剣を構えてさも散歩に行くような足取りで此方へ向かってくる。やる気が感じられない動きなのになぜか嫌な予感がした。

 それを振り払うかのように踏み込み月猫を振り下ろす。


 ぬるん


 そんな擬音が聞こえるような動きで月猫をあっさりとかわし懐へ滑り込んできた。


 やばい!?


 不恰好でもいい。転げるように避けようとするも軽戦士が逆手に持った短剣がわき腹を切り裂く。

 魔力纏のお陰でそこまで深くは切れなかったようだ。

 地面を転がりつつ少しでも距離を取る。


「あらら、捉えたと思ったんだがな。くくく、活きがいいな」


 なんとも嫌な感じのする喋り方だ。だが、その喋り方とは裏腹に二刀による攻撃は俺を追い詰めていく。

 完全に防戦一方になってしまっている。気にしている余裕はないが最初の魔法で痺れていた連中も回復してきていた。くそっ、どうする。


 ヒュン


 ドスッ


「あ!?」


 そんな折だった。俺の足に矢が突き立ったのは。


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