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新説・のぶさん異世界記  作者: ことぶきわたる
第六章 和泉屋繁盛記
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第122話 和泉屋繁盛記その四

おはやうございます、ことぶきです。

とても痒いです。

風呂上りには軟膏を体中にこれでもかと塗りたくってマッスルさんかと言わんばかりにテラテラしております。うなぎの気持ちが分かりそうな気がします。


すっかり忘れていた生活魔法の追加。ない人は修正ミスじゃないです。


遅れましたが更新しますた。ではごゆるりと~。

 ぐっともーにんぐ皆の衆。腰にヒールをかけつつご挨拶のノブサダでおます。


 いや、もう、マーラサマの効果はとんでもねーです。俺の持ってる性豪の効果と相まってか女性陣をバッタバッタと薙ぎ倒していきました。大暴れでございます。

 予想以上の効果にもう少し容器のサイズを小さくしたり成分調整しようと思います。アナオソロシヤ。



 さて、俺はこれから『獣人演義』へと向かうところです。皆と協議を重ねた結果、追加で3,4人くらいの増員を行うことに決めました。パーティメンバーの3人にはディリットさんを先頭に我が家の離れを清掃して貰っています。これで離れは一杯になる予定。今後どう転ぶか分からないがさし当たっての増員はこれまでかな。

 帰りに魔魂炉など調理場の機材や寝具を調達して帰らないといけない。台所や井戸自体はあるので機材だけ揃えれば生活の基盤が整うのは大きいね。

 おっとそうこう言っている間に『獣人演義』に着いた様だ。今回はお客様なんで正面から入る。もはや常連さんである。……真昼間から来てるとまた変な噂や二つ名が付きそうで怖いけどね。




「よく来たわね。この間貰った化粧水。あれはいいものだわ。今度、買いに行かせるから取り置きよろしくね」


 あ、はい。そういえばちょっと荒れていたお肌がつるっとしてますな。常連さんゲットだぜ!


「頼まれていた通りお勧めの人材を選りすぐっておいたわよ。商人経験者と売り子の経験者。それと将来性のありそうな子を数人ね。ちょっと訳有りな子もいるけれどあとはあなたが見極めて頂戴」


 ふむ? 随分と意味深ですがな。

 そう言って引き連れてきたのは上は30代と思わしき大人から10代の少女までの合計7人。


 そして相変わらずのスケスケ衣装。体に傷がないかってのを分かりやすくするためらしいが正直そこまでせんでもよかよ?


 全員と話して自己アピールしてもらったのだが一番年上の方はどうにも信用できなさそうだったのでパス。

 肉感的で妖艶な20代女性がやたらアピールしてきたがこれもうちの女性陣と揉めそうなのでパス。

 残りは性格的には問題なさそうなのであとはステータスを確認して決めよう。



 名前:ジャパネ 性別:女 年齢:15 種族:普人族

 クラス:商人Lv10 状態:健康

 称号:なし

【スキル】

 交渉Lv3 鑑定Lv2 生活魔法


 名前:タタカ 性別:女 年齢:12 種族:普人族

 クラス:細工師Lv8 状態:火傷

 称号:なし

【スキル】

 彫金Lv2 鍛冶Lv1


 ジャパネとタタカは姉妹で元々は家族で店を経営していたらしい。だが先月、火事により両親は死去、身一つで投げ出されたあげく取引の不成立による違約金のため奴隷に落とされた。姉からは出来るなら妹とともに身請けして欲しいとは嘆願されている。妹のほうは無口でさらに火事による火傷跡が酷く(肩口から足までの大きな火傷)多少だが歩行に障害がでていた。

 行く行くはジャパネに交渉の窓口となってもらいたい。タタカに細工を作ってもらい俺が付与すればいい感じになるだろうか。俺が作るとどうしても無骨な作りになるから女の子のセンスに期待しよう。神聖魔法のレベルが上がったら火傷跡を治療してあげたいところである。



 名前:マウアフ 性別:女 年齢:19 種族:普人族

 クラス:錬金術師Lv13 状態:健康

 称号:なし

【スキル】

 錬金術Lv3 動植物知識Lv3 交渉Lv1 生活魔法



 こちらのマウアフ。元々とある大手錬金術店に勤務していたらしいのだが店で使う新しい機材を買った直後に店が倒産。機材の請求が彼女に来てその額が払えず借金奴隷という何ともいえない過去をお持ちである。錬金術の機材なんて専門的すぎて下取りも二束三文だったらしい。なんでも錬金術ギルドで買い叩かれたとか。そしてその店が倒産した原因に少なからず心当たりがあったりする俺なのだ。彼女の勤め先ってのが『グリプスの巨人』だったから。売り子もやっていたみたいなんで即戦力ですな。



 名前:サーラ 性別:女 年齢:22 種族:牛人族

 クラス:調理師Lv19 状態:健康

 称号:なし

【スキル】

 両手斧Lv2 身体強化Lv2 調理Lv4 動植物知識Lv3 家事Lv3 生活魔法



 胸部装甲がカグラさん並なサーラさんは牛人族。頭には乳牛っぽい角があり尻尾も牛のそれである。身長も170センチメートルはある。非常におっとりした性格だが好感の持てる女性だ。なんで奴隷になっちゃってるんだろうと質問したら「若気の至りでちょっとやらかしまして」との事。一体何をしたのかは少し怖くて聞けなかった。


 名前:レコアンヌ(偽) 性別:女 年齢:16(偽) 種族:霞鼬族(かゆうぞく)

 クラス:錬金術師Lv12(偽) 状態:健康

 称号:なし(偽)

【スキル】

 短剣Lv3(隠) 回避Lv3(隠) 潜伏Lv4(隠) 開錠Lv3(隠)  隠密Lv4(隠) 偽装Lv5(隠) 錬金術Lv3(偽) 鑑定Lv2 夜目(隠)



 んんんん??


 最後の一人ではたと止まる。

 なんだこれ? 識別先生、これって偽装している表示なのかね??

 ちょっと本気で識別お願いしますよ。ささっ、是非そのお力をば発現してくださいませ。


 てってれ~♪ 識別の魔眼のレベルが上がりました。



 名前:レコ 性別:女 年齢:20 種族:霞鼬族(かゆうぞく)

 クラス:シーフLv22 状態:健康

 称号:【潜入者】

【スキル】

 短剣Lv3 回避Lv3 潜伏Lv4 開錠Lv3 隠密Lv4 偽装Lv5 鑑定Lv2 夜目


【潜入者】

 潜入技術に優れたものに与えられる称号。潜伏にボーナス判定あり。



 なるほど。ただのレベルの低い鑑定ならば(偽)とかなしに先の表示なのだろう。キリシュナさんの鑑定はレベル4だったからしっかりと欺かれているんだろうな。それにしたって何でまたこんな偽装を? 小柄な少女のように見えるが斥候役としてパーティメンバーに加えても遜色無いレベルだろう。年齢4歳サバ読んでるけどな。


 霞鼬族かゆうぞくってのは鼬の獣人か。身長は悲しいかな俺とどっこいくらい。鼬特有のちっこく丸い耳が可愛らしい印象を与える。ミタマよりもちょいと太めな尻尾はついついモフりたい衝動に駆られてしまう。髪は茶色で瞳はオレンジがかった茶色っぽい。胸部装甲は前がすごかったから見劣り感があるがBはあるんでなかろうか。出るところはでて引っ込むところは引っ込んだ均整の取れた肉体美ですな。


 おっとそれはいいとしてキリシュナさんに確認をとらないとだ。





「キリシュナさん、キリシュナさん、ちょっといいかな?」


「どうしたの? もう決まったのかしら」


 キリシュナさんを呼び出して小声で密談する。


「あの霞鼬族の娘って何か訳ありなのかな?」


「あら、お目が高いわね。昨日入ったばかりの新人よ。なんでも新しく販路を広げたいっていう同業者から格安で買い取ったの。ちょっと体は小さいけれど錬金術師としてはいい感じでしょう?」


 あ、やっぱり錬金術師に見えてるんだ。うーん、なんか穿った見方をすれば俺が購入するタイミングで来てないか? いや、でも考えすぎか? キリシュナさんではないと思いたいが仮に考えすぎでなかったらここでの俺の情報を洩らしている輩がいるってことだろう。


「あのですね、キリシュナさんが鑑定のスキル持っているのは承知の上なんです。ただ、あの娘、偽装をレベル5で持ってるみたいなんですよ。そして俺のほうの鑑定結果はクラスがシーフでレベルは22、錬金術なんて持ってなかったりします」


「な、なんですむぐっ」


 急に大声を出しそうになっていたので慌てて口を塞ぐ。


「すいません、落ち着いてください。俺が買いに来る直前に入ったっていうのがなんか引っかかるんですよ、直感的に」


「ふぐぐむぐむぅ」


 あ、すいません。塞ぎっぱなしでした。


「ぷっはぁはぁ。悪いわね、つい興奮してしまったわ。それにしても君の言うとおりなら確かに疑って掛かるのも分かるわ」


「他の子はもっと前からいるんですよね? ちなみにあの霞鼬族の子を売ってきた同業者の名前って教えて貰えませんか?」


「ええ、少なくとも他の子は半月前からいるわね。本当ならあまり教える訳にはいかないんだけれどもね。ベンウダっていう王都から来た奴隷商人よ。店舗を持たずに馬車を使って売り歩いているって言ってたわ」


「なんというか怪しさいっぱいですね」


「否定はできないわね。それでも引き連れていた奴隷は皆高い能力を持っていたわ。今じゃ自信の無くなった私の鑑定結果だけれどもね」


 何気にショックうけてたりしますか? こればっかりはなぁ。

 さてとどうするかな。実際、ここに置きっぱなしってのもちと不安になってきた。だったらうちで引き取ったほうが良いか。承知の上でなら対応は可能だしな。ただの盗人なのかどうなのか見極めてくれよう。そもそも奴隷紋刻んだらどうするのかも気になるところだ。


「んー、それじゃあの子含めて5人とも引き取りましょう」


「いいの? あれだけ怪しい人材なのに??」


「まぁ、知っているからやりようはいくらでもありますし。あの子くらいならミタマたちのほうが全然強いですしね」


「レベル22ってかなり強いと思うのだけれども……。みんなそんなに強くなってたのね」


 そらもう。俺とパーティ組んでいればかなりの早さで成長しますからな。


 キリシュナさんに5人分のお代150万マニー(割引済み)を支払って奴隷紋を刻んでもらう。レコにもちゃんと刻まれたのは確認しステータスでも隷属になっている。果てさて一体どうでるか。オラわくわくしてきたぞ。

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